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2018.10.15
サッカー

[女子サッカー]東国大に完封勝利!インカレ出場へ王手

第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第6節

10月14日(日) 東洋大学板倉キャンパスサッカー場


東洋大1ー0東国大


<得点者>

25分 常田菜


<出場メンバー>

▽GK

垣内愛菜(食4=大商学園)

▽DF

山幡あや(食3=常盤木学園)

常田菜那(食2=大商学園)

林みのり(食1=大商学園)

久保真理子(食2=浦和LY)

▽MF

松井彩乃(食4=聖和学園)

佐々木葵(食1=花咲徳栄)→87分  内田茉衣(食3=文京学院大女子)

常田麻友(食2=大商学園)

斎藤麻由(食3=常盤木学園)→90+3分  出耒村亜美(食1=飛鳥)

▽FW

塩谷瑠南(食1=前橋育英)→89分  楠春佳(食4=千葉U-18)

大内梨央(食2=常葉学園橘)→90+2分  鈴木環子(食4=ノルディーア北海道)



松井は細かくパスを回し攻撃の起点となった


完封勝利に貢献した久保



 ここまで関東大学女子サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)負けなしの東洋大は東国大と対戦した。前半に常田菜(食2=大商学園)のゴールで先制すると、その後は安定したディフェンスで守り切り1-0で勝利。3度目の全日本大学女子サッカー選手権大会(以下、インカレ)の出場に大きく近づいた。

 

 序盤からサイドにパスを回しエリア内まで攻め込むも、最後のトラップやパスの精度が足りずなかなかビッグチャンスが訪れない。しかし25分、左サイドから素早くパスをつなぎサイドを変えると、ボールを受けた常田菜がカットインから左足でミドルシュート。このシュートがGKの頭上を越えネットに吸い込まれ先制に成功する。ここまでエリアの外からのシュートが少なかった東洋大だったが「自分が覚悟を持ってゴールに向かっていくとああいうことが起きる」と戸田監督は積極的にシュートを放った常田菜を称えた。その後も多くの時間ボールを保持し、1点リードで前半を終える。

 後半もサイドからチャンスをつくる。右サイドでは常田菜、常田麻(食2=大商学園)の連携、左サイドでは佐々木(食1=花咲徳栄)のドリブル突破から何度もクロスを上げるがエリア内にいる味方に合わず。追加点が奪えない。それでもDF陣が東国大の攻撃をシャットアウト。相手の外国人FWにボールを集められるが「競る人とカバーする人で3人つけていて、相手を好きにやらせることはなかった」と久保(食2=浦和LY)が語るように冷静に対応し、チャンスを与えなかった。試合はそのまま1-0で終了。インカレ出場を大きく手繰り寄せた。

 

 勝ち点3を手にしたものの「ボールを保持する時間帯は長かったが、なかなかゴールに向かうとかフィニッシュの部分に行けなかった」と松井(食4=聖和学園)が振り返ったように、1得点に終わった攻撃には課題が残った。これについて戸田監督は「自分が勝負を決めるというエゴイスト的な考え方が出てこないとインカレ優勝は厳しい」とさらなる成長を期待した。

 リーグ戦は残り3節だが早大、日体大、帝平大と全て上位との試合となる。リーグ戦優勝へ、ここからが本当の正念場だ。次節の早大はいまだ度も勝ったことがない難敵だが「チャレンジャーの気持ちを忘れずに、自分たちのサッカーをして絶対に倒したい」と松井は気合十分。勝利を挙げ、勢いそのままリーグ戦優勝まで走り抜けたいところだ。


■コメント

・戸田監督

勝ち点3を取れたということが全てだったと思う。インカレ出場は大丈夫だと思うが、選手たちが目標としている大学リーグ優勝というのを残り3試合で実現したい。相手の守備の仕方がサイドハーフが限定してサイドバックのボールを奪いにくるというのはある程度把握していたので、選手たちがボールをもらう前に自由にスペースを見つけて動いている方が相手は混乱するだろうということで、今週やってきたのが何度かいい形で出た。(またも1点にとどまったが)自分が勝負を決めるというエゴイスト的な考え方が出てこないとインカレ優勝は厳しいいうことは言っていた中で、常田菜那と麻友が得点取ったときのような自分が覚悟を持ってゴールに向かっていくとああいうことが起きると分かってくれたと思う。(次節に向けて)早大、日体大、帝平大の3チームとも現時点では無敗なので直接対決で倒せれば勝ち点は縮められるし、インカレに向けてさらにチームが成熟できるように1週間いい準備して次節を迎えたい。


・松井(食4=聖和学園)

今日の試合は自分たちがボールを保持する時間帯は長かったが、なかなかゴールに向かうとかフィニッシュの部分に行けなかったのが1-0という結果になってしまったのだと思う。相手の印象は、相手のGKが外国人のFWの14番に当てて落として展開というのが分析であったので、そこをシャットアウトすれば攻撃は何も無いと思ったので、GKが持った時にワントップをDFと協力してどう抑えるかというのを考えてやった。(インカレ出場について)インカレを決めるのは最低限と思っていて、もっと早く決めたかったがここまで引きずってしまった。インカレ出場はもう決まったと思うので、インカレに向けて日本一とるために何が足りないかを自分たちで考えてやっていきたい。次節はまだ1度も勝ったことが無い早稲田相手なので、チャレンジャーの気持ちを忘れずに立ち向かっていけるように自分たちのサッカーをして早稲田を絶対に倒したいと思う。


・久保(食2=浦和LY)

結構自分たちのボールで試合のペースをつかめていて、やりたいことはできたかなという感じ。前線からの守備も良かったし、後ろも最後のところで相手の攻撃の芽を摘めて無失点で終えれたことは良かった。(相手に大型の外国人選手もいたが)そこを狙ってくるというのは始めから分かっていた。相手のGKが持ったときに競る人とカバーする人で3人つけていて、それが継続してできたので相手を好きにやらせることはなかった。(インカレ出場について)この試合はインカレを決定付ける大事な試合だったので、勝ち点3が絶対条件としてあった。そこは最低限クリアできたのは良かったし、リーグ戦を通して失点が少ないというのも今年のチームの強みかなと思う。(けが明けからの自身のプレーは)前節で復帰したけれど個人的には物足りないところがいっぱいあって悔しい試合だった。それでもリーグ戦は続いていくので、一つ一つ改善していってインカレに向けて自分のコンディションを上げていきたい。(次節へ向けて)早大、日体大とかはずっと格上のチームだと思われているけれど、自分はそういう選手にも1対1とか、チームとしても負けたくないし、そこに大きな壁を感じる必要はない。あくまでチャレンジャーではあるけれど、絶対勝つという気持ちでやっていきたい。


[次節試合予定]

第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第7節

10月21日(日) 対早大 早稲田大学東伏見グラウンドにて 11:00キックオフ


TEXT=土橋岳 PHOTO=美浪健五、牧田のどか