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2018.10.15
アイススケート

[アイスホッケー]「諦めない気持ち」で法大に勝利 1次リーグのリベンジを果たす

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦

10月14日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ

◯東洋大5ー3法大


[ゴール(アシスト)]

07:37 阿部(古川誠、坂本)

22:43   久米(猪狩)

35:40   石倉(出口)

58:21   坂本(阿部、古川誠)

59:09   古川誠(渡邉)



決勝点を決めたFW坂本のもとに集まるラインメイト


先制点を決めたFW阿部


FW石倉は「諦めない気持ちが強かった」と振り返った


 リベンジを果たした。2次リーグ初戦の相手は、1次リーグでは2点差で敗れた法大。1点を追われる試合展開で、3度同点に追いつかれる。GWS(ゲーム・ウイニング・ショット)にもつれ込むかと思われたが、試合終了間際に2点を追加。苦しい展開ながらも2次リーグの初戦を白星でスタートした。


   試合開始から7分、FW古川誠(社4=白樺学園)がゴール前へ出したパスをFW阿部(社4=白樺学園)が流し込み先制に成功。しかし2ピリ開始から2分、PP(パワープレー)の好機にもかかわらず、法大にゴールを奪われ同点に追いつかれる。そのわずか数秒後、FW猪狩(社2=駒大苫小牧)のゴール裏からのパスをFW久米(社1=駒大苫小牧)が確実に決めて今季初ゴール。再びリードするも、法大も諦めない。SH(ショートハンド)の状況でまたも同点に追いつかれる。苦しい展開のなかゴールを決めたのはこの日第1セットのFW石倉(社3=八戸工大一)。「練習からリバウンドの意識が強くあった」(石倉)と話したように、FW出口(社4=駒大苫小牧)のリバウンドを落ち着いて叩き、貴重な1点をもぎとる。1年時から試合で活躍していたがここ最近はあまりゴールシーンを演出できていなかったFW石倉。久しぶりのゴールに、自身はもちろんチームメイトからも笑顔がはじけた。


   そして1点をリードして迎えた3ピリ。またもSHの場面で1点を奪われ同点に追いつかれる。お互いの意地がぶつかり激しい攻防を見せるも、どちらも決めきれない。このまま決着はGWSに持ち込まれるかと思われた。しかし試合終了まで残り2分で試合が動く。FW古川誠とFW阿部からのパスをFW坂本(社4=八戸工大一)が押し込み、値千金の勝ち越しゴール。その後GKをベンチに下げて6人攻撃を仕掛けた法大。だがDF渡邉(社4=日光明峰)がパックを奪い、パスをもらった主将FW古川誠がそのままエンプティゴールを決める。2点差をつけ、そのまま試合終了となった。


   鈴木監督は「2次リーグのスタートとして勝つことが大切だった」と、苦しみながらも最後は勝利したことに、チームの成長を認めた。次戦は1次リーグで快勝した慶大。しかし、慶大は2次リーグ初戦で1次リーグ全勝の早大から逆転勝利をおさめており、決して油断できる相手ではない。「一試合ずつしっかりと勝って勝ち点3を取るしかない」(坂本)。1次リーグの悔しさを胸に、2次リーグでは全勝を狙う。


◼️コメント

・鈴木監督

苦しんだ試合ではあった。でも1次リーグで苦しんで、2次リーグのスタートとして勝つことが大切だった。内容的にはもう少しレベルアップできると思う。ただ、苦しみながらも最後は勝つことができたというのは成長。(追いかけられる試合展開だったが)あまり相手がどうこうよりも、自分たちがやることのみを伝え続けたのでそういう意味で成長したんじゃないかと感じる。(今日のMVPは)選手が選んだMVPでもそうだったが、決勝点を決めた坂本渓太は、本当に献身的にチームのためにプレーしてくれて最後に良い結果も残してくれた。今日のMVPは坂本渓太にあげたいと思う。(2次リーグの目標)あまり勝ち星を考えず、一戦一戦自分たちのチームのレベルアップを積み重ねていくのが目標。結果はコントロールできるものではない。チームの成長の先に勝ちがついてくる。一試合一試合パワーアップしていきたいと思う。(次戦に向けて)慶応さんもすごくハードに戦ってくるチーム。ハードワークで絶対負けないように一週間良い準備をしたい。


・FW阿部(社4=白樺学園)

試合の出だしはPK(=ペナルティキリング、SH)も多くて攻められることが多かったがキーパーが守ってくれた。そこからチャンスも結構あったが決めきれず1ピリは1-0などスコア的には勝っていたが、試合全般を見るとチャンスで決めきれないところが多かったように思う。(自身の1次リーグを振り返って)去年とかよりFWとして最低限の役割は少しできてるかなと思うが、まだまだチャンスはありますし決めるとこはしっかり決めたい。一番はキーパーを楽にさせてあげたい。(坂本さんが戻ってきたことは)プレーもすごいうまいですし、選手として優れている選手だと思う。一緒に組んでてすごくやりやすいですし、チームのいじられキャラ。復帰戦でも活躍してて、いまも毎試合くらいのペースで点数決めてて、すっごい身長小さいんですけど(笑)、チームに必要な存在。(次戦に向けて)この2次リーグ、一試合も落とせないと思っている。1次リーグでは慶応には点差をつけて勝っているが、それを一回忘れて0からスタートという気持ちで、絶対勝ちにいきたい。


・FW坂本(社4=八戸工大一)

先制できたのは良かった。今までは先制されることが多かったので。(1次リーグでは法大に負けたが)監督やスタッフからは2次リーグは今日から開幕だから1次のことは忘れて、意識を高めていこうと。僕たちも負けていられないというのも現状であるし、とにかく目の前の試合で勝って勝ち点3を取ろうという気持ちで試合に挑んだ。(1次リーグ終えて意識したことや取り組んだ練習は)1対1のバトル形式が多かった。得点を決められないので1対1を勝てるようにする練習をした。(自身のゴール)たまたまそこに僕がいて、打ったら入った。(監督がMVPに挙げたが)ありがたい。(次戦にむけて)1次リーグはあまりいい成績ではなかったのでどんな相手でも負けることは許されないし、ハードな日程だけれど一試合ずつしっかりと勝って勝ち点3を取るしかないので、頑張っていきたい。


・FW石倉(社3=八戸工大一)

一巡目と同じで、シーソーゲームで苦しい展開だった。諦めない気持ちが強かった。もっとチャンスを決め切れればもっといい試合になったと思う。次の反省点はチャンスを決め切ること。(得点について)練習からリバウンドの意識が強くあって練習していた。苦しい流れの中で練習通りに決められたのでよかった。今後も試合が続くので今日だけではなく次の試合もゴールに向かっていきたい。(法大にリベンジを果たせたが)前回はリスペクトの気持ちがなかった。今回はちゃんとリスペクトして戦えた。リベンジというかたちで勝てて良かった。(次の試合に向けて)次は2連戦になる。コンディションをちゃんと整えて東洋大のホッケーができればいいと思う。


・FW久米(社1=駒大苫小牧)

今日は接戦だったが勝ち切れて良かった。(自身の得点ついて)ラインメイトが良かったから決められた。(今リーグ戦初ゴールだが)自分の力だけじゃない。周りに感謝しながら、最近調子良くなったのでこれを機に上げていければなと思う。(法大にリベンジを果たせたが)前回負けてしまって今回勝てたのでそこは勝ててホッとしている。(次の試合に向けて)次の試合でもセットで機能して、自分たちのセットで点数をたくさん取りたい。



TEXT=川口朋珠   PHOTO=金澤瑞季、伊藤なぎさ