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第14回世界選手権(25m)日本代表選手選考会
10月27日(土)~28日(日)東京辰巳国際水泳場
(1日目・予選)
◆男子200m自由形
2組
3着 中村 1’47”23
◆女子400m個人メドレー
2組
6着 清水 4’46”89
3組
4着 田中佑 4’41”25
◆男子400m個人メドレー
2組
2着 宝田 4’12”24
3組
5着 田中大 4’14”03
◆女子200m背泳ぎ
1組
2着 今井 2’09”30
→全体8位で決勝進出
6着 渡邊 2’15”23
◆男子200m背泳ぎ
1組
4着 山本遥 1’56”71
◆男子200mバタフライ
2組
1着 阪本 1’53”60
→全体3位で決勝進出
◆女子50m自由形
2組
8着 布施谷 26”60
3組
2着 山本真 25”70
4組
6着 遠山 25”96
◆男子50m自由形
4組
5着 高瀬 22”98
◆女子100m個人メドレー
1組
2着 田中佑 1’01”75
→全体4位で決勝進出
6着 小野寺 1’03”72
2組
7着 清水 1’04”58
◆男子100m個人メドレー
3組
1着 宝田 54”48
→全体3位で決勝進出
◆女子50m背泳ぎ
3組
5着 渡邊 28”06
◆男子50m背泳ぎ
2組
6着 渡辺 25”34
3組
2着 細川 24”63
→全体7位で決勝進出
◆女子50mバタフライ
4組
5着 片山 27”42
◆女子100m平泳ぎ
2組
5着 磯部 1’08”80
3組
5着 江口 1’07”84
(1日・タイム決勝)
◆女子800m自由形
10位 濱田 8’39”24
◆男子1500m自由形
8位 山本健 15’15”51
(1日目・決勝)
◆女子100m個人メドレー
4位 田中佑 1’02”18
◆男子100m個人メドレー
3位 宝田 54”09
◆男子50m背泳ぎ
7位 細川 24”58
◆女子200m背泳ぎ
8位 今井 2’10”61
◆男子200mバタフライ
3位 阪本 1’52”93
予選、決勝とベスト更新の宝田
決勝進出も、まだまだタイムが狙える田中佑
阪本は日本代表も狙っていく
第14回世界選手権(25m)代表選考会が開催。1日目は400m、100m個人メドレーに出場した田中佑(国1=明星学園)と宝田(国1=東福岡)が決勝進出やベストタイムを更新した。また、男子200mバタフライの阪本(国1=三重)も選考基準を上回るタイムを出した。
女子100m個人メドレー決勝に出場した田中佑は、この日3本目となるレース。400m個人メドレーは惜しくも10位で決勝進出を逃していたが「自由形は泳ぎもタイムも安定しているので、そこで勝負できたら」と、タイム自体は悪くない出来。100mの決勝では昨年に出したベストタイムの更新を狙っていた。前半の時点では予選とほぼ同様のタイムで折り返し、上位選手に食らいついていく。しかし、平泳ぎでうまく泳ぐことができず、自由形で挽回を図るもベスト更新には至らなかった。「試合が続いてきついと思うけどタイムを上げていけたら」と、次を見据えた。
男子100m個人メドレー決勝の宝田もこの日3本目となるレース。こちらは対照的に400mのタイムは物足りない様子を見せていたが、100mでは予選から自己ベストを更新し、波に乗ったまま決勝に臨んだ。練習から「レースを常に意識している」という宝田は快調に飛ばしていき、ラストまでスピード感のあるレースを展開。予選に続くベスト更新で笑顔が見られた。
男子200mバタフライに出場した阪本はレベルの高さを見せた。日本競泳界のバタフライの第一人者である坂井(SEIKO)が棄権ということで「ワンチャンあるかな」と代表権獲得を狙ってレースに臨んだ。前の週の試合でも日本選手権の標準を切るなどいい泳ぎができている阪本。周りの速さに惑わされずに、自分のペースを貫いた。トップ二人には後れをとったものの、代表選考基準自体は突破する好タイムをマーク。久しぶりの1分52秒台というベストに近い結果に笑みがこぼれた。
その他、男子50m背泳ぎでも細川(営1=高松第一)が予選、決勝ともにベスト更新、女子200m背泳ぎの今井(済3=宇中女)の決勝進出など「普通にきつい練習が始まったので、他の大学より全体的にいいスタートが切れている」という今井の言葉通り、いい流れがある。前週か試合からオフが明け、この先は短水路の試合が続いていく。ベスト更新や標準記録突破など、各々の目標に向かってレベルアップを図っていけると良い。
■コメント
・今井(済3=宇中女)
(予選は)前半から思い切って泳げた。(決勝は)スピードにも乗れず、後半も上がっていけなかった。予選よりタイムを落としてしまったのですごく悔しい。(先週から試合が続くが)しんどいと言えばしんどいけど、試合の感覚はつかめてきていると思うので、これをまた生かしていきたい。(オフ明けの練習)結構集合して、普通にきついメニューが始まったので、他の大学より全体的にいいスタートが切れているんじゃないかと思う。インカレ前にやっていた練習があるから、ベースが上がっている。今もオフ明けだからと遅い人もあまりいないと思う。(4年生がいなくなって)寂しいが、最上級生としての自覚を持って、チーム一丸となって頑張っていきたい。(100mは)ベストタイムを狙って頑張る。
・遠山(国3=八代白百合学園)
ターンでミスってしまって。ミスの目立つレースをしてしまったなと、情けない気持ち。(女子主将になって)競技面でも生活面でもまだまだ引っ張っていけていないと思うので、最上級生の自覚を持って、結果でももっとチームを引っ張っていけたらなと思う。(練習は)前に比べるとチーム全体で頑張れているかなという雰囲気がある。今のシーズンは個人個人でレベルアップしていけたらいい。
・中村(文3=比叡山)
先週も試合で思ったようなタイムが出なくて、まあ1週間でどうにかできる話でもなかったが、気持ちを切り替えてベストを狙おうと思っていた。でも今までにないくらいスタートが悪いので、最上級生として申し訳ない気持ち。(ここ1カ月の練習)今まではスピードを出す練習が中心だったが、泳ぎ込み中心という練習に変わった。自分はそこが苦手だったので練習の中では強くなれたと思ったが、やっぱりまだまだだった。
・阪本(国1=三重)
(予選を終えて)先週がまあまあ良かったのでそれに続いて、ベストプラス1秒は朝にしてはいいかなと思う。(決勝は)自己ベストが出なかったので悔しいけど、久しぶりの52秒台がでて良かったんじゃないかと思う。しっかりと体を動かすことができて、結構周りが速かったが、自分のペースでいけた。(200mバタフライはトップレベルの選手が多いが)今回は(坂井)聖人さん(SEIKO)が棄権ということで、ワンチャンあるかなと思って狙いにいったけど、標準は一応切れて、見えてはいたので、決め切れなかったことが悔しい。(オフ明けから試合が続くが)練習が結構きついけど、その中でもしっかりタイムは出せているので着実に力はついてきていると思う。今週も100mのハードだったりがあったのできつかったと言えばきつかったけど、それでも連戦になるので1試合1試合大切にしていきたいなと思う。(4年生が引退して)3年生が上になって、引っ張っていってくれているので今までと変わらずいい雰囲気で練習ができている。(100mは)いいスピードが出ているので、100mもいいタイムが出るのではという手ごたえがあるので、しっかり予選からいってまた2本泳げるようにしたい。
・宝田(法1=東福岡)
(100m)決勝は予選よりも上げられたし、予選、決勝とベストが出て良かった。全種目まんべんなくできている。(400mも9位で惜しかったが)結構いい感じでは泳げていたが、ベストではなかった。もう少しだった。(練習は)常にレースをしっかりイメージしながらできている。
・田中佑(国1=明星学園)
(400m)結構オフ明けで練習がいい感じに積めていて、でも強化期間中ということもあって体が少しきつかったがタイムはまあまあだった。(100m)タイムが決勝で上がらなくてベストの更新ができず、反省点が残った。前半は思った通りにいけたけど、後半で体が動かなくなってしまった部分があった。ブレストでもうまく引っかからなかったり、焦ってしまった部分があった。昨年のW杯で出した1分1秒4というベストタイムを更新できるようにと思っていたけど、あまり結果は良くなかった。(試合が続くが)先週から試合が始まって、先週は個人メドレーは100mだけ出させてもらったが、あまりタイムが良くなかったのでこれから試合が続いてきついと思うけどタイムを上げていけたらなと思う。(100m、400mなど距離が大きく異なってくるが)スピードは結構あると思う。先週も50m、100mなどでベストを更新できた。(200mは)400mで自由形は泳ぎもタイムも安定しているので、最後そこで勝負できたらなと思う。
・細川(営1=高松第一)
先週が全然だめで、そこから1週間、練習でも少し自信をなくしていたが、そういった中で予選も決勝もベストを2連続で更新できたので良かった。100mはまだ標準を割れていない。でも50mの自分のスピードとか瞬発力は全国でも上の方だと自分で思っているので、それを100mの方につなげたいとずっと思っている。(インカレ後の練習)メニューが平井先生から田垣先生に変わって、すごく新鮮な気持ち。あとは4年生が抜けてしまってちょっと寂しい気持ちもあるかなと思っていたが、3年生と2年生と楽しく練習ができている。(田垣先生のメニューは)シーズン最初ということでスタイル1以外の種目の練習が多いなと感じる。(次に向けて)W杯も50mだけなので、またベストでタイムを上げられるように頑張りたい。
TEXT=越塚日南 PHOTO=伊藤なぎさ、吉留奈津