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第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第8節
10月28日(日) 日本体育大学グラウンド
東洋大2ー3日体大
同点ゴールを決め喜ぶ松井
正確なパスで攻撃をけん引した
日体大に2-3で敗れ2連敗となった東洋大。しかし、主将の松井(食4=聖和学園)は自らのゴールを含む2得点に絡む活躍で存在感を発揮した。
前半、松井は守備に回る時間帯が多くなかなか攻撃を組み立てられず。またスリッピーなピッチによりパスやトラップの精度が落ちシュートまで持っていくことができない。すると34分、クロスから先制点を許してしまう。しかし失点からわずか3分後、松井のパスから同点ゴールが生まれる。牛久保(食1=作陽)からパスを受けると右サイドからエリア内に走り込んだ常田麻(食2=大商学園)にスルーパス。「地面のことを考えて早いボールを出したら麻友がシュートまで持っていけると思った」とピッチ状況を把握して出されたこのパスは、インターセプトを狙った相手DFの脚がわずかに届かず常田麻の足元にピタリと収まる。これを受けた常田麻のシュートのこぼれ球を大内(食2=常葉学園橘)が詰め同点へとつながった。
後半も主将がチームを救う。1-2で迎えた79分、常田麻からエリアの端でボールを受けると「GKが出てたのが見えたので上を狙えば入ると思った」とダイレクトシュートを放つ。まるでクロスを上げるかのように放たれたシュートは、少しカーブがかかりながら思惑通りGKの頭上を越えネットを揺らした。松井はこれが今季初ゴール。待望のゴールは得意のミドルシュートから生まれた。
しかし、その1分後に再びクロスから勝ち越し点を許しチームは連敗。松井は守備面について「クロスの対応の質を上げないとインカレとか上のレベルだと通用しなくなってしまう」と危機感を口にした。
次節の帝平大は創部、昇格した年が一緒だが、今まで一度も負けたことがなく相性が良い相手。松井は「(負けなしは)いい伝統として残しつつ、最終節なので勝って笑顔で終わりたい」と意気込む。笑顔でリーグ戦を終えることができるか、主将の右足が勝利へと導く。
■コメント
・松井(食4=聖和学園)
絶対勝たなければいけなかったので勝ちを前提に入ったが、自分たちの悪い形でアクシデントもあって失点してしまった。そこから追い付けたことは良かったと思うが、勝ち越すことができなかったので、そこは課題として持ち帰りたい。(ディフェンスでは)FWからDFまでの距離が長いと間延びしてしまってプレッシャー行けなくなってしまうので、コンパクトに保ってサイドに追い込むということは全員で徹底して集中できたと思う。(1点目は)自分にいい横パスが入ったのでまずゴールを見たが相手が整っていて、そのときにサイドを見たら麻友が走ってくれていたので地面のことを考えて早いボールを出したら麻友がシュートまで持っていけると思った。(2点目は)麻友がサイドで起点を作ってくれていたので、横が結構空くというスカウティングもあって、そこはずっと狙っていた。結構外寄りな位置だったが、GKが出てたのが見えたので上を狙えば入ると思った。3失点ともクロスからの失点だった。クロスは一番相手も見失ってしまうしボールにも行けなくなっちゃうので、クロスの対応の質を上げないとインカレとか上のレベルだと通用しなくなってしまうので、無失点というのを前提に絶対失点しないということをチームでもう一回引き締めてやっていきたい。(次節に向けて)帝平大は創部も1部に上がった年も一緒だが今まで負けたことがなく全部勝っているので、そこはいい伝統として残しつつ、最終節なので自分たちのいいサッカーをして勝って笑顔で終わりたい。
[次節試合予定]
第32回関東大学女子サッカーリーグ戦 1部第9節
11月11日(日) 対帝平大
東洋大学板倉キャンパスサッカー場にて 13:00キックオフ
TEXT=土橋岳 PHOTO=鶴田華穂、谷口奏生、牧田のどか