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2018.11.25
サッカー

[男子サッカー]これが東洋大のエース坂元だ!インカレ導く魂の同点弾!

第92回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(後期)第22節

11月24日(土) 栃木市総合運動公園陸上競技場

東洋大2-2国士大


劇的同点ゴールに感情があふれ出た坂元


前橋育英からの同期である渡辺㊨と喜びと分かち合った


ベンチのメンバーもこれを笑顔で迎える



 前半に1点を先制するも、後半逆転を許した東洋大。このままでは初の全日本大学サッカー選手権(以下、インカレ)への道が目前で閉ざされてしまう。そんな窮地に立たされたチームを救ったのは、10番を背負うエースの右足だった。


 前半を1点リードの状態で折り返し、創部初のインカレ出場を大きくたぐり寄せた東洋大。しかし、後半勢いをもって攻め込んできた国士大を食い止めることができず、渡辺(国4=前橋育英)のファールによるPKからの失点を含む2失点を喫し、試合をひっくり返されてしまった。決定機を作り出せないまま時間は進み、残りは10分。「何としてでも星夢(渡辺)の分を取り返してやろう」と静かな闘志を燃やしていたのは、前橋育英高校からの同期である坂元(社4=前橋育英)だった。81分、ゴール前中央で松崎(国3=大宮Y)からボールを受けると、難しい体制ながらも勢いよく右足を振り抜いた坂元。これが見事にゴールネットを揺らし、値千金の同点ゴール。自らのミスを帳消しにしてくれた坂元へ駆け寄る渡辺。坂元は雄叫びとともに、皆を引き連れてこの日出場のなかった主将の勝野(国4=浦和Y)、小池(国4=大宮Y)らが待つベンチへと飛び込んだ。ベンチメンバー全員でこれを迎え、その中で勝野の目にはうっすらと涙が浮かんでいた。また、途中交代でベンチから戦況を見ていた小林(国3=帝京長岡)も「エースだなって実感した」と背番号10の背中をしっかりと目に焼き付けた。試合を振り出しに戻した東洋大は、勝ち点1をしっかりと積み上げ7位で関東大学サッカーリーグ戦全日程を終了。創部初となるインカレ出場権を獲得した。


 第18節以降得点のなかった坂元だが、この大一番でエースの仕事をやってのけた。これで今季はチームトップの8ゴール、この数字は4年間で一番の成績だ。晴れてインカレの切符を手にした東洋大だが、春に打ち立てた目標はあくまで『タイトル獲得』。「タイトルを獲ることが自分たちの本当の目標」と坂元はその先を見据えていた。ここからが本当のスタート。創部初のインカレ出場という悲願は達成したが、出場することだけに満足する者は誰一人としていない。まだ見ぬ全国の頂を目指して、4年生をはじめとするチームの最後の挑戦は今日の坂元のゴールから始まったのだ。



■コメント

・坂元(社4=前橋育英)

素直にうれしいですし、流経大が勝っているのは知らなかったけれど、自分たちの力で引き分けに持ち込めたのは良かった。(ゴールシーンは)(渡辺)星夢がPKをとっちゃって、何としてでも星夢の分を取り返してやろうという気持ちでいた。途中からFWに入って、(松崎)快がいいボールを出してくれて、押し込むだけだったかもしれないけれど、しっかり決めきれたのは本当に良かった。(創部初のインカレ出場について)自分たちは本当に1年から出ている選手も多くて、4年生になってタイトルを獲りたいという気持ちで1年間やってきた。その中でアミノ杯も負けてしまって、何としてでもインカレに出たいという気持ちが強かった。そういう面で本当に良かったと思う。(インカレに向けて)出場するだけが目標ではないので、ここからタイトルを獲ることが自分たちの本当の目標。残り少ない時間を少しでも長くできるようにチーム全員で戦いたい。


[次戦試合予定]

第67回全日本大学サッカー選手権大会

1回戦 12月12日(水)vs 中国地区第1代表

浦安市運動公園陸上競技場にて 13:30キックオフ


TEXT=美浪健五 PHOTO=美浪健五、土橋岳