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2018.12.13
サッカー

[男子サッカー]荒川の勝ち越しヘッドでインカレ初戦突破!

第67回全日本大学サッカー選手権大会 1回戦

12月12日(水) 浦安市運動公園陸上競技場


東洋大2-1IPU・環太平洋大


<得点者>

26分 坂元

87分 荒川


<出場メンバー>

▽GK

松本健太(国3=柏U-18)

▽DF

坂本涼斗(国2=柏U-18)

浦上仁騎(国4=大宮Y)

土田直輝(国2=大宮Y)

渡辺星夢(国4=前橋育英)

▽MF

坪川潤之(国3=矢板中央)

高橋宏季(国4=FC東京U-18)

松崎快(国3=大宮Y)→71分 山下勇希(国1=昌平)→89分 勝野瑛(国4=浦和Y)

野本幸太(国2=市立船橋)

▽FW

小林拓夢(国3=帝京長岡)→45分 荒川勇気(国3=旭川実業)

坂元達裕(社4=前橋育英)



貴重な先制点を決めた坂元


インカレ初出場のイレブン


ゴール後、荒川はベンチに駆け寄り喜びを分かち合った



 全日本大学サッカー選手権大会(以下、インカレ)1回戦の相手は、中国地区代表のIPU・環太平洋大。坂元(社4=前橋育英)のゴールで先制するも後半に失点。しかし最後は荒川(国3=旭川実業)ヘディングゴールで勝ち越しに成功し、見事初戦を制した。


 初出場のインカレで新たな歴史をつくるべく「チャレンジャー精神」で試合に臨んだ。しかし関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)では対戦しない相手の3−4−3のシステムに、思うように試合を運ぶことができない。その中でもリーグ戦で培った前線からの守備でペースを渡さず、素早い縦パスでゴールに迫った。最初に試合が動いたのは26分、ゴール前中央での混戦を松崎(国3=大宮Y)とのワンツーで抜け出した坂元が体制を崩しながらシュート。これがゴール右隅に決まり先制に成功する。貴重な先制点で勢いに乗った東洋大は、ピッチ全体でパスを回しさらなる追加点を狙う。43分には渡辺(国4=前橋育英)の左サイドからのパスに小林(国3=帝京長岡)が反応。器用なトラップでゴールネットを揺らした。しかしこれはオフサイドと惜しくもゴールとはならず。攻め込まれる場面もあったもののしっかりと守り切り、1−0で前半を折り返す。


 後半はIPU・環太平洋大の反撃にあう。しかしここはGK松本(国3=柏U-18)ら守備陣を中心に体を張ってゴールを守った。すると59分、立て続けにチャンスが訪れる。まずは坂本(国2=柏U-18)のクロスに荒川がヘッド。またその直後には松崎が離れた位置からゴールを狙った。しかしどちらも決めることができない。その中で62分、攻撃に前のめりになった隙を突かれ追い付かれてしまう。何としてでも追加点を奪うべく荒川、山下(国1=昌平)が前線から積極的にプレスをかけた。すると87分、再び試合が動く。坂元がピッチ中央をドリブルで駆け上がり左サイドの渡辺にパス。上げられたクロスをファーサイドの荒川がヘディングで決めた。「点を取ってやろうという気持ちはいつもある」と荒川。待望のゴールに喜びを爆発させた。これが勝ち越しゴールとなった東洋大は中国地区代表との激戦を制した。


 この勝利でリーグ戦から11試合負けなし。しかしリーグ戦では当たらない相手との対戦に、古川監督は「難しさがあった」と振り返る。そこを勝ち切れたことはこれからの自信になったと言えるだろう。中2日で行われる2回戦の相手は関西地区の強豪・関西学大。坂元は「何としてでも勝って次につなげたい」と意気込んだ。目標のタイトル獲得へ、勢いそのままに勝ち進む。



◼コメント

・古川監督

各地域のリーグ戦を勝ち抜いてきているチームなので、簡単にはいかないということ選手たちに言いながら準備していた。今日のゲームに関しては先制点がキーになると思って、そこを与えないようにしっかりゲームをつくっていこうという話をした。追い付かれはしたが、リードされることなくゲームを進めたことは一つの勝因だったと思う。(相手の印象は)相手が3バックで来ることは分かっていた。リーグ戦で対戦する相手にはなかなかないシステム、難しさがあった。なかなかプレッシャーがはまらなかったり、プレッシャーをいなされて外されるケースがあった。その中で先制点を取れたことは落ち着いてゲームを運べた一つの要因。(次戦に向けて意気込み)相手も力があるチームだということは把握している。その中で勝機を見出して次の試合に勝ち上がれるようにしたい。


・浦上(国4=大宮Y)

初戦で少し固かったがなんとか勝てて良かった。トーナメントは勝ち上がっていくことが大事なので、まずは今日の試合しっかり勝てるように集中して入った。(守備は)先制点を入れなれないように、先に点をとって試合を優位を進められたらと思って。守備は先に取られないように意識した。(次戦の意気込み)関西学院大は今日の相手よりクオリティが高いと思うので2日間しっかり準備して、いい状態で挑めるようにしたい。


・渡辺(国4=前橋育英)

相手は3-4-3のシステムでやってきたので、前半からプレッシャーいくところがバラバラになっていたところがあった。それでも焦れずに0で抑えられたことは良かったけれど、後半は自分のミスから失点してしまった。焦りもあったが、後半最後自分のクロスでアシストとなって勝てたので良かった。(アシストもあったが)荒川がファーサイドに見えたので、いいボールがいったので良かった。リーグ戦よりは積極的にサイド上がれたので、繰り返し次もできたらと思う。(2回戦に向けて)関西学院大はさらに強いと思うので、後ろは焦れずに0に抑えつつ、攻撃ではチャンスがあればガンガン上がってクロスを上げれるようにしたい。


・高橋(国4=FC東京U-18)

トーナメント初戦ということでみんな難しい試合になるとはわかっていたがまずは守備から入ってその中で先制点を取ることがすごい重要だったので先にこっちが取れたのが良かった。そのあとに追加点取れなかったということが苦しい試合展開になったのかなと思う。(次戦に向けて)関西学院大で強い相手だとは思うが、自分たちのサッカーをしっかりして勝ちたいと思う。


・坂元(社4=前橋育英)

なかなか厳しい展開だったけれど、最後は荒川のゴールで勝てたので良かった。緊張はなかったが、リーグ戦はいつも天然芝でやっていてここは人工芝ということで、立ち上がりはやりづらいところはあった。それでもしっかり慣れて途中からいい流れでやっていけた。(ゴールシーンは)快は足下の技術がある選手なので、今までも快と崩していく場面は多くあった。そういう面で自分たちでつないで決めれたいいゴールだったと思う。(相手の印象は)3バックだったので前からはめづらい部分があって、守備の面できつい部分があった。相手も足下の技術がある選手がいて、どんどん裏に飛び出す選手がたくさんいたので戦いづらかった。(2回戦に向けて)目標は全国優勝なので、ここで落としてはいられない。何としてでも勝って次につなげたい。


・荒川(国3=旭川実業)

(ゴールシーンは)5番のサイドバックの星夢くんがいいボールあげてきてくれて、ファーでしっかり当てて決めきるだけでした。あれは練習で何回かやっていて決めきれてよかった。後半の頭から入ってチームに何も出来ていなくて。チームに少し貢献できてすごく嬉しかった。(気持ちは)率直に嬉しいですけど、試合に入ったときとか何もできなくてチームの足を引っ張ったので申し訳ない。みんなにはチャラと言われているが。(笑) 自分的には悔しい。まだできる。勝てたのは大きい。(次戦の意気込み)トーナメント戦は負けた終わりなのでチーム全体でいい雰囲気でやって勝ちたい。個人としては何が何でも点をとってチームの勝利に貢献したい。頑張りたい。


・土田(国2=大宮Y)

前半先制点取れて初めてのインカレということで緊張感か抜けた感じがあった。だが、相手が3枚いたのでプレッシャーのかけ方ところをコートの中で話し合ってうまく前半は対応できた。後半は不運な形で失点してしまったがしっかり立て直して最後の最後で勝てたので良かったと思う。(次戦に向けて)中2日ということであまり時間はないがこういう時こそチーム全体の総合力が試されると思うのでチーム全体で勝って3回戦へ進めるように頑張りたい。


[次戦試合予定]

第67回全日本大学サッカー選手権大会

2回戦 12月15日(土)vs 関西学院大

浦安市運動公園陸上競技場にて 13:30キックオフ


TEXT=金澤瑞季 PHOTO=美浪健五、鶴田華穂、谷口奏生