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2018.12.16
準硬式野球

[準硬式野球]記者の目 Web特別編 4日連続インタビュー 第2日目 ~瀬下泰世編~

関東選手権大会初優勝、2年連続全日本選手権大会出場、春季リーグ戦、秋季リーグ戦ともに3位と躍進の年となった今年度。全日程を終了した選手の今の思いを4日間連続でお届けする。

 

投手の柱的存在となった


大学1年生の頃の瀬下(右)

(写真提供=當麻彰紘)


先発投手として東洋大の守りを支えた瀬下。持ち前の明るさと、投手としての実力でチームを勝利に導いてきた。


1年生の頃から試合に出場し、3年間で東洋大の投手の顔になった瀬下(営3=藤代)。1年生の秋リーグ戦で優勝し、1部に昇格。2年生では創部初の関東選手権大会優勝。2年連続で全日本選手権大会を経験した。

今年度のリーグ戦全27試合中17試合に登板。そのうち13試合は先発投手として登板し、東洋大の強い守りをつくり上げてきた。瀬下自らが継投を考え、投手陣を動かす。学生コーチの遠藤(営3=文京)は「他の投手のことを考えながら自分も投げて本当にすごい人」と瀬下に称賛を送る。その一方自身は「結構楽でしたよ」と快活に笑った。今年度関東選抜に選ばれ大学の枠を超えて戦ったり、インドネシアに遠征し地元の子供たちに野球を教えたりと東洋大を飛び出し精力的に活動。昨年度もインドネシア遠征に参加しており「アジアのチームが少しずつ強くなっているのを実感できてうれしかった」と野球の発展に喜んだ。「守りの東洋大」に貢献してきた瀬下。チームの要として3年間走り続けた。


 


ーー野球を始めたきっかけ

父親が野球をやっていて、小さい頃から兄と試合を見に行っていて。小学2年の頃にクラブチームに入りました。

 

ーー投手を始めたのは

高校2年の夏くらい。それまで内野手をやっていて、キャッチボールがうまいからと監督に言われてそこからです。自分的にはバッティングの方が好き 。(笑) けれど、足が遅いから投手で仕方ないかなと。投手の軸のような存在になり始めたのは大学に入ってからですね。

 

ーー思い出に強く残っていることは

高校2年の県大会で優勝したことと、大学2年の終わりの関東選手権大会で優勝したこと。優勝したことは思い出に残っていますね。中学2年の時も優勝したので2年の時に優勝するのかも。(笑)


ーーターニングポイントは

中学2年の頃。野球部の監督が急に変わってそこから野球が好きになった。その先生のおかげで、ここまで野球を続けていると思うし、ちゃんと色んな場面で活躍できるようになったと思う。野球熱心な人で、野球漬けの毎日が始まったのはそこからですね。県大会で優勝して楽しいと気づけました。

 

ーー苦労したことは

高校2年でいきなり投手に変更して、あと1年でどうやった試合に出られるだろうかとか、焦りはありました。そのおかげで今があるので苦労かはわからないのです。

 

ーー東洋大準硬式野球部での3年間を振り返って

早かったのは早かったんですけど、すごく濃かったなという感じですね。1年生の頃は先輩に対して生意気だったので最初は苦労しました。先輩と絡んでいくのもすごく苦労して。けれど、1年生の秋頃から試合に出させて、その時に先輩に合わせるのではなく、自分のペースでやらせてもらったのがすごく良かったです。そこで結構打たれて、先輩にお前がそんなのじゃ勝てないと言われて、反骨心を煽ってくれて。そこから考えて野球をやるようになって勝てるようになりました。3年間を振り返ると自分の中で変化も起こっているし、成長したなという感じも実感しているかな。めちゃくちゃ楽しかったです。同じ大学だけではなくて他の大学の人とも会えて。

 

ーー今年度のチームは

実力と技術と性格を考えるとこのチームでしかやっていけない人間ばかりで、たまたまの巡り合わせが強いチームだと感じます。選抜とかに行くと、どうしても色がなくなって。ポテンシャルとかはないけれど勝てたという結果がでているのは、まとまったチームだったのかなと。自分もやりやすかったですし、たまたま運が良かったですね。自分のチームに関しては本当に実力はないと思います。(笑)

 

ーー東洋大準硬式野球部で継投を考えて

自分と割石(社4=越谷南)さんと木村(工3=青森)がいて、3人いるチームというのはなかなかなくて、そういった意味では楽でしたね。(笑)

 

ーー学生コーチの遠藤について

遠藤とは学部が一緒で多くの時間を共にしてきたので言い合いとかはなかったです。ずっと学生コーチをやりたいと思っているのは知っていたので、失敗しても成長しても尊重したいなと思っていました。見守っている感じでした。試合前に遠藤がああしたほうがいい?こうしたほうがいい?と聞いてきてもとりあえずやってみたらいいんじゃない?と。ずっと悩んでいるんですよ。だからとりあえずやっちゃえばいいよって。(遠藤がいないとチームは崩れているはず。唯一怒れる人でした。


――後輩に期待することは

歴史を作ってきた代がちょうど終わって新しいチームになると思うんですよ。でもそれを残していてほしいし、東洋大はずっと1部にいてほしい。将来的に東洋大準硬式野球部が広まるために今はもう少し頑張ってほしいですね。



◆瀬下泰世(せじも・たいせい)

生年月日/1998・1・26

身長・体重/170㌢・65㌔

好きな食べ物/セロリの浅漬け

好きなチーム/(サッカー)バルセロナ  (野球)福岡ソフトバンクホークス

好きな芸能人/土屋太鳳、菅野美穂


TEXT=鶴田華穂