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先日行われた第91回日本学生氷上競技大会(以下、インカレ)では2年連続で決勝進出、準優勝に輝いたチーム。優勝には届かなかったもののひと試合ずつ成長し、最後の舞台で持てる力の全てを出し切りました。鈴木監督によるスカウト第一陣として入学。以来優勝めがけて駆け抜けてきました。優勝を狙うチームとして決して楽な日々ではありませんでしたが、一人として欠けることはありませんでした。仲間でありライバルでもあった彼らが口にしたのは互いへの感謝の言葉。支え合いながら一歩ずつ着実に前進してきた選手たちは堂々と大学アイスホッケーを終えました。記事には入りきらなかった4年生たちの最後のインタビュー全文を前後編に分けてお届けします。
4年間支え合った4年生プレーヤーとマネジャー
・FW古川誠主将(社4=白樺学園)
(決勝を振り返って)昨日の中大戦の流れのまま明大戦にいきたかった。やっぱりみんな大舞台っていうのでプレッシャーもあり不安もあり、その中で自分たちのホッケーが半分も出せていない試合だったなと感じました。失点も全部自分たちのミスからの失点なので、明大の方がそういう経験値が高かったのかなと思います。(気持ちは)正直言うと悔しいってよりは情けない。決勝まできて、負けたとしても惜しい試合で、後輩たちにいい思いをさせてあげたかったというのはあります。何点取られても完封負けっていうのは本当にFWの僕にとっては情けないこと。1点でも2点でも取りたかったというのが素直な気持ちです。(明大へのリベンジはかなわなかったが)チームはどうだったか分からないが、僕自身は昨年本当に悔しい思いをして。今年、本当に全力でこの同じ舞台で明大をぶっ倒して優勝したかったです。経験値の違いが表れたゲーム展開でした。(インカレ総括)チーム的には毎試合毎試合成長していって、中大に勝てたときは僕が在籍しているなかで過去一番くらいのいいチームになっていて、本当に強いチームだなと感じました。明大に勝てなかったのは本当に紙一重で、少しのミスが失点に響いたのかなと感じています。個人的にもインカレ初戦始まってからすごく調子が良くて。この試合も得点こそできなったが、本当に自分のベストパフォーマンスが出せたと思っているので。インカレ5試合で5ゴール4アシスト、秋リーグはあまり点数は取れなかったので、このインカレ5試合で半分の点数が取れているので、すごくチームの勝利に貢献できていると感じました。(個人としては後悔はない)そうですね、全部出しつくしました。(同期への思い)同期一番多くて、みんなトップレベルの選手たちがそろっていて。自分たちの代は絶対優勝するという気持ちでやってきました。負けてしまったが、みんなで切磋琢磨(せっさたくま)して仲のいい同期だったなと感じています。その中でFWだったら出口圭太だったり、柴田嗣人や阿部魁と切磋琢磨して成長できた部分が活躍につながったのかなと思います。(学年の仲の良さについて)1年生のときから結構みんな試合に出ていて、試合に出ているメンバーだけでなく、出ていない選手もサポートしてくれて。すごくいい意味で固い絆が芽生えたのかなと思います。それが4年間で、本当に最後同期がいて助かりました。(マネージャーさんについて)学校とかあって試合しか来れなかったが、インカレだったり長丁場の大会では次の対戦相手のビデオとか撮ってきてくれたり、そういうところでチームのプラスになっていたのですごく感謝しています。(後輩への思い)素直なことを言うと、優勝してチャンピオンを味わって欲しかったがそれができなくて。プラスの面で捉えると、決勝の大舞台に立たせてあげられた。決勝0-6と完敗だったが、この悔しさを来年新1年生も交えて、もう一回チーム一つになって今年以上のチームをつくり上げてほしいです。そしてまたリベンジしてほしいと思います。(思い入れがある学年と言われて)僕らが一番最初に(鈴木監督に)スカウトされた代で、スタッフ自身も僕たちにかけていた部分はあったと思います。最後は本当にインカレの決勝で勝って、大舞台でスタッフをうれし泣きさせてあげたかったです。それがかなわなかったのは少し悔しいけれど、自分たちが4年間で成長してきたのは見せられたと思うので、そこは良かったと思います。(主将としてチームへの思い)僕はキャプテンキャラとかじゃなくて、周りに流されやすいタイプだし、人が何やってようとあまり気にしないタイプでした。キャプテンになってからは周りの同期も支えてくれて、過去一番の仲のいいチームができあがったと思います。いい意味で上下のつなりがりが増えて、試合中にポジティブな声が後輩からも上がってくるし、すごく僕の理想としていたチームづくりができました。こんなプレーでしか引っ張っていけないようなキャプテンに最後まで付いてきてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。(ご両親へ)16年間ホッケーをやってきて、これでもう本気でやるホッケーは最後でした。最後いいところを見せたかったが見せられなかったので、違う場面で親孝行したいなと思います。(ここでの経験を)大学4年間で最後はキャプテンもやらせてもらって、人間的に成長できました。そういうところはホッケーだけではなく社会に出ても通用すると思うので、東洋大に入学して、キャプテンを任せられて、本当に良かったと思います。
・GK古川駿(社4=八戸工大一)
(決勝を振り返って)完敗です。明大は守りも堅かったし、攻めもガンガンきていて本当に完敗でした。(緊張は)もちろんしていたけれど、体調などベストな状態で試合には臨めました。(インカレ総括)チームも一戦一戦成長できていたと思うし、個人的にも悔いの残らない結果だったかなと思います。(4年間振り返って)今は東洋へ来て良かったと心から思います。1回も優勝できなかったのは本当に悔しいけど、スタッフや同期、チームメートみんなに感謝しています。(同期に対して)4年間一緒にプレーできてすごくうれしかったし、辛い合宿とかも乗り越えて、同期全員で1人も欠けることなく成長できたと思うのでありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです。(1番辛かったことは)優勝できなかったこと。合宿の辛さも優勝したいという気持ちで乗り越えることができたし、結果優勝はできなかったけれど、素晴らしいチームで4年間ホッケーができました。(思い入れのある学年と言われて)うれしいというのもあるし、監督に1回も優勝をプレゼントできなかったことは本当に悔しいです。(仲良しエピソード)学年でかたまることなく部屋も行き来するし、一緒にゲームしたりドラマや映画を見たり、学年関係なしに楽しく接することができたので本当にいいチームだったと思います。(他大のゴーリーは)敵の大学だけど素晴らしいライバルたちがいて、中央の金子や日体の高橋、法政の伊藤だったり。本当にみんな活躍していて刺激になったし、逆に僕のプレーを見てあいつらにとっても刺激になってくれていたらいいなと思います。(後輩へ)来年は絶対優勝してこいと一言伝えたいです。(マネージャーへ)原山侑子マネージャーは僕が声かけたというかスカウトしたという感じで。もともと授業で知り合った女の子に興味ない?って聞いたら、友だちが興味あるってことだったので紹介してもらってマネージャーやってくれないかっていうことに。たまたま来てくれたが、4年間しっかりとマネージャーの仕事をしてくれて感謝しています。(スタッフへ)スタッフはアジアリーグなど代表歴も長くて尊敬できる存在で、4年間色んなことを教えていただいたし、色々と怒られた。いろんなことがあったけどここでプレーして良かったなと思わせてくれたスタッフたちで、本当にありがとうございましたと伝えたいです。(親御さんへ)みんなに感謝しているがここまで育ててくれた親に感謝したいです。(いつからプロにいきたかったか)小学校でホッケーを始めたときから漠然とプロになりたいと考えていました。絶対にプロになってやると意識し始めたのは高校へ入って、チームに有名なゴーリーコーチがいて教えてもらったらどんどんプレーが伸びて、それを実感してからプロに行くことを真剣に考え始めることができたのでコーチには本当に感謝しています。(フリーブレイズにした決め手)地元のチームで昔から見ていて憧れていたというのもあるし、監督の若林クリスさんには昔からお世話になっていて、尊敬するホッケーコーチなので、その人の下でホッケーをやりたいとずっと思っていました。声をかけていただいたときは本当にうれしかったし、今度こそは優勝をプレゼントできるように、そして自分のためにも優勝できるようにプロになって頑張りたいです。1年目から試合にバンバン出られるようにしっかりと準備していきたいと思います。
・DF坂元(社4=清水・北海道)
(決勝を振り返って)立ち上がりも良かったし、東洋の方が攻めている場面もあったが、最後決めきれないというところと、自分たちのミスで失点してしまってその失点を引きずってしまったのかなと思います。自分はこの試合に合わせてコンディションを上げてきたので調子は良かったです。チームもインカレ始まってからここに来るまでどんどんまとまって強くなって、今年で1番まとまっていたのではないかなと思います。勝てない相手ではないし、東洋のホッケーを60分間やれば勝てたのかなと思います。(インカレ総括)決勝まで来ても勝てなくては意味がないし、今年こそ勝ちたかったが、何かが足りないのかなと思いました。(4年間を振り返って)すごくあっという間で楽しかったというのもあるけれど、やはりどこかで優勝したかったという気持ちが1番大きくて、自分たちの代で最後のインカレ優勝したかったのが1番大きいです。(同期の10人が欠けずにここまでやってこれたが)10人みんな仲良いし、坂本渓太がけがしていて、その渓太のためにというのもありました。渓太のことを9人が守っていて、そういうところでもまとまったかなと思います。(苦しかったことやしんどかった時期は)陸トレがあるというのが正直つらかったです(笑)。1年生のときは全然試合に出られなくて、そのときが1番辛くて、2年生のときも少ししか出られなかったときも辛かったですね。(同期のスキルの高さについて)同期みんなレベルが高くて、レベルが高いやつらと練習できたことによって自分も成長できたかなと思います。(鈴木監督に思い入れのある学年と言われて)僕らの代が貴人さんが4年間見てもらった最初の代で、貴人さんを優勝させたかったです。(仲良しエピソード)2年の猪狩と部屋が同じだが、清水が僕たちの部屋にずっと泊まっていて2人部屋なのに3人部屋になっているっていう(笑)。(今後の進路について)東京で食品会社に就職します。(後輩へ)僕らが優勝ということを残していってあげたかったが、できなかったので来年は絶対に優勝してほしいです。それに向かって行ってほしいと思います。(マネージャーさんへ)色々なことを支えてもらってもらったので感謝しています。(スタッフさんへ)東洋にスカウトしてもらったところから今まで感謝しています。(親御さんへ)親には高校から実家を離れてアイスホッケーをやらせてもらって、お金とかもかかっているし、大学も行かせてもらって感謝しています。
・DF佐藤(社4=駒大苫小牧)
(決勝を振り返って)得点0という情けない結果で終わってしまって悔しいです。(インカレ総括)個人としては調子が悪かったけど、チームは調子が良かったので決勝まで調子をキープできなかったのだと思います。(4年間振り返って)ずっとレギュラーとして試合に出て、何回も悔しい思いをしたけど、最後が1番悔しかったです。(同期に対して)結構仲が良かったのでみんな違う道へ行くけど、また集まれたらいいなと思います。1人も欠けずにここまでこれたのは仲の良さでみんなで支え合えたからだと思います。(大変だったことは)1年生のときにヘルニアの手術をして復帰はできたけど、そのときは試合に出られなかったのが辛い経験でした。(同期のスキルの高さについては)チームみんなスキルがあるので練習からマッチアップしたら明大とかの強さを意識して練習できていたと思います。(思い入れのある学年と言われて)最後貴人さんを胴上げしたかったけれど、負けてしまって申し訳ないです。(後輩との仲良しエピソード)本当に遠慮とか全くなくて、いじり合うみたいな、本当にみんな仲いいです。(親御さんへ)本気でホッケーをやるのは最後なので就職してもホッケーはやるけれど、これからは自分のお金でやっていくので今までありがとうと伝えたいです。(後輩へ)ずっと優勝から離れているので春から優勝目指して頑張ってほしいと思います。(マネージャーへ)練習にもたまに顔を出してくれて、試合でもずっとサポートしてもらったのでありがたかったです。(スタッフへ)家族より一緒にいたのでありがとうと伝えたいです。
・DF渡邉(社4=日光明峰)
(決勝を振り返って)東洋のプレーができずに終わってしまったかなという感じでした。(インカレの総括)みんな1回戦からチーム一つになって戦って、一戦一戦みんな成長してプレーしてたかなって思います。(4年間を振り返って)色んな意味で成長できた4年間だったと思います。この大学にきたことで色々ないい経験を沢山できました。内面的にもプレー的にも、少しは入学したころよりも成長できたかなと思います。(同期への思い)同期にはすごく感謝してもしきれないことがたくさんあって、毎日ずっと24時間ほぼ一緒にいるような生活で。個性の強い10人で、すごくうるさいんだけど、そういうのに自分がつらいときとか、今思うとすごい助けられていたと思います。そんな同期にはすごく感謝しています。(同期が欠けずに最後まで活動できたことについて)それはみんな仲間意識があって仲良くて、それぞれどこかで支え合っていたからここまで10人でこれたのかなと。(スキルの高い同期に囲まれて苦悩したことは)入学した当初は想像していたよりも同期のレベルが高くて。僕はDFだが、佑(坂元)ももちろんだが特に創太(佐藤)は入った時からすごくレベルの高さを感じて、僕だけが意識していたのかもしれないがライバル意識のようなものを持っていました。いい意味で4年間常に意識していて、創太にはすごく感謝しています。創太がいなければここまで自分も成長していなかったと思うので。直接本人には言わないけれど、本当に感謝しています。(鈴木監督からも思い入れのある代と言われていたが)僕自身もすごく思い入れというかスタッフ陣にはすごく感謝しています。貴人さんは勿論ですけど、山口さんはDFコーチとして一から教えてもらって。ほんとにお父さんみたいにというか、山口さんにすごく感謝しています。最後恩返しをするには優勝しかなかったので、優勝したかったです。(マネージャーに向けて)同期10人個性が強くて、途中でマネージャー一人になって、僕たちに対して腹立つこととかいっぱいあったと思います。最後までマネージャーとして4年間仕事をしてくれて感謝しています。(親御さんに向けて)親には大学にわざわざ通わせてもらってすごく感謝していますし、社会人になって少しでも親孝行できたらなって思います。(後輩に向けて)今シーズンで東洋大はどういうホッケーをすればいいか、勝てるのか、わかったと思うので、あとはそれをどうやって一人一人が実行できるか。そういうのは練習や私生活での日々の積み重ねが大事だと思うので、ひとつひとつ一瞬一瞬、一日一日を大切にしてやっていってほしいです。人生って一つ一つ選択の連続で、そういう場面ごとにみんながいい選択をしていってもらえれば。日々ホッケーに懸けていってほしいです。(得点王、ベストDFに関して)決勝でいい仕事が全然できなくて、こんな賞もらっていいのかって感じてしまいます。得点王は本当に周りのおかげで取れたと思うし、ベストDFもいい仕事ができなかったので素直に喜べないけど、チームのみんなには本当に感謝しています。(今後の進路は)今後の進路はプロチームの栃木日光アイスバックスに入団することが決まっています。僕のホッケー人生はまだ終わらないので、大学生活で学んだ色んなことを生かして次のステージでも頑張っていきたいと思います。
ユニフォームを掲げ、全員で戦った
4年間取材にご理解、ご協力ありがとうございました。今後もみなさまのご活躍、ご健勝のほどお祈りしております。
後編もお見逃しなく!