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春季オープン戦でその日活躍した選手をお届けするスポトウが選ぶMVP。昨季逃したリーグ優勝・悲願の日本一を手繰り寄せるのは誰か。どこよりも早くリーグ戦のキーマンたちを紹介する。
ほろ苦いデビューとなった渡邊
終盤追い上げるも7対6と惜しくも届かなかったJX-ENEOS戦。第5回はオープン戦開幕前から懸念されていた投手不足解消の足がかりとなることが期待される新東洋三羽烏だ。
先発のマウンドに上がったのは渡邊(総1=報徳学園)。大学デビュー戦の初回は四球で走者を1人出すも、後続を打ち取り無失点で切り抜けた。「打者相手に初めて投げて、その中でしっかりできた」と振り返る。しかし、二回にレベルの差を痛感。走者2人を背負い投じた初球、スライダーをそのままスタンドに運ばれて同点にされてしまう。「ゲームメイクも1つの売りにしてるけど、今日はそれができなかった」と二回3失点のほろ苦デビューとなった。
河北はしっかりとアピールに成功した
同じくデビュー戦となったのは河北(営1=浦和学院)だ。1死を取り、迎えたのは2年前副将として東洋大を率いた田中(H29年度営卒=JX-ENEOS)。世代を超えた戦いは自慢のフォークボールで空振り三振を奪い、河北に軍配が上がった。最高のスタートにも「レベルの高さを感じました」と貪欲な姿勢を見せる新戦力。打者4人と対峙し無失点でマウンドを降りると上級生の出迎えに笑顔で応えた。
同学年最多登板の松澤
山内(営2=東洋大姫路)の後を受けここまで2試合に登板してる松澤(営1=帝京)がマウンドへ。「だいぶコンディション的には良いですね」と試合後語るようにこの日は最速を2㌔更新した145㌔の直球を軸に組み立て三者凡退で抑える。
「勝てる投手になれるように4年間やっていきたい」(河北)「まずはリーグ戦出場。そこから上級生になった時にブルペン陣を引っ張りたい」(松澤)「2年生以降でしっかり活躍をしたい。そのための身体づくりを今やる」(渡邊)と各々の今後を語ったルーキーたち。プロの舞台へと羽ばたいた先輩のように神宮球場で躍動する日はすぐそこだ。
※学年は新年度のものです。
TEXT=須之内海 PHOTO=斎藤洋、須之内海、川口朋珠