スポトウ｜東洋大学スポーツ新聞編集部

春季オープン戦でその日活躍した選手をお届けするスポトウが選ぶMVP。昨季逃したリーグ優勝・悲願の日本一を手繰り寄せるのは誰か。どこよりも早くリーグ戦のキーマンたちを紹介する。  

打線も奮起し、今オープン戦で初めて学生相手に勝利した筑波大戦。第８回は好投を続けるエース・村上（総３＝智弁学園）。

   先発としてマウンドに上がった村上。100㌔を下回るカーブを効果的に使い、打者を打ち取っていく。四回には本塁打を打たれたが、６回を投げて２失点にまとめた。

   昨年は左右の豪華投手陣と共にベンチ入りし、その背中から学んだ。「自分を奮い立たせて投げろ」。逃げたピッチングをしてしまったときには、甲斐野（平成30年度営卒＝福岡ソフトバンクホークス）からそう言葉をかけられた。そんな投手陣が抜けたいま「残っているピッチャー陣がどれだけ踏ん張っていけるか」と口にする。春季オープン戦５戦目の日本通運との試合では、４回を投げて７奪三振。「社会人相手に三振を奪えたことは自信につながる」。主戦として着実に調子を上げている。

   「村上は打席に入らないと分からないすごみがある」（佐々木勝・立正大）と、他大の選手が警戒する右腕。チームの勝利には村上の存在が欠かせない。自覚を胸に、絶対的エースへと成長を続ける。

※学年は新年度のものです。

TEXT＝川口朋珠   PHOTO＝須之内海