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2019.03.29
準硬式野球

[準硬式野球]「本当に強いチームになった」 大量得点で決勝進出

第61回関東地区大学準硬式野球選手権・準決勝

3月28日(木) 上柚木公園野球場

〇東洋大13-5中大


(イニングスコア)


合計
東洋大13
中大


(東洋大)

竹内(ラ1=石橋)、井上敬(総2=九里学園)-西本(ラ2=岩国)


三塁打:伊藤(四回)、吉澤(六回)

二塁打:吉澤(一回)、井上結(七、九回)、西本(七回)



初回から流れをつくったリードオフマン・伊藤



4番・吉澤はこの日5打点の活躍



竹内の後を継ぎ、無失点で抑えた井上敬



「3安打は出来すぎ」と笑顔で振り返った三浦



寒空の下行われた第61回関東地区大学準硬式野球選手権大会(以下、関東選手権)準決勝。東都リーグ1部に所属する中大との一戦は、初回から3点を奪い計16安打を記録。打線の勢いは最終回まで止まらず、13-5で強豪を下した。


   「何が何でも塁に出ていい試合の入り方をしたい」(伊藤)。その思いが先制点につながった。初回、伊藤(ラ2=成立学園)が中前打で出塁すると、そこから井上結(ラ1=中央中等教育)、高橋(法2=八戸学院光星)、吉澤(ラ2=長野西)と4連打。初回から3点を奪い、幸先の良いスタートを切る。先発の竹内(ラ1=石橋)も本調子ではない中で、粘って失点を最小限に抑えていく。竹内の力投に応えたい打線は三回、井上結が死球で出塁すると、盗塁を仕掛ける。すると前回の日大戦と同じく相手の失策を誘い、一気に三塁へ。ここで打席に入るのは吉澤。3球目を中前に落とし、追加点をもぎとる。その後も小刻みに点を重ね、中大を突き放していく。

   七回には三浦(文2=東北)が魅せた。西本(ラ2=岩国)が左前二塁打を放ち、打席には三浦。「気持ちの準備はできていた」と、バスターエンドランで勝負に出た。見事左前打を放ち、この日3打点。「出来すぎだった」と3打点3安打に笑顔を見せた。その裏からは井上敬(総2=九里学園)が登板。1安打無失点と安定感のある投球を見せる。最後の打者を中飛に打ちとると、仲間からハイタッチで祝福された。

   決勝戦の相手は明大。昨秋の練習試合では2-20で敗戦した。今春のオープン戦でも2-7で敗れている相手だ。「みんな本気で自分の課題をつぶしたり、練習や合宿に取り組んでくれた」と松井友学生監督(社2=前橋南)は明大からの敗戦が新チームの成長のきっかけになっていると話す。チームは雪辱に燃えている。2年連続2度目の関東選手権優勝となるか、チーム一丸となって決勝戦に挑む。


◾コメント

・小田辺監督

初回に3点取れたというのは主導権を握れた。それは1番から4番の4連打がチームを勢いづけてくれた。(ピッチャーは)竹内は立ち上がりが良かった。日大戦完封で中1日でハードだったと思うが疲れがある中で良く投げてくれた。特に点を取られた後のピンチ1アウト2、3塁の場面で連続三振で切り抜けたりとかチームを勢いづける形で守備から攻撃に入れた。取られた次のイニングで今日は全部点を取っている。敬史郎も自分の持ち味を良く出して良く投げてくれた。(打線)吉澤がタイムリーの2塁打センター前ライト前、その後も3塁打で自分の仕事をしてくれた。三浦が3本ヒットを打ってくれたが、相手が嫌がるようなヒットを打ってくれた。みんな持ち味を出してくれた。(決勝は)来られないが選手を信じて吉報を待ちたい。


・松井友学生監督(社2=前橋南)

本当に選手たちが良くやってくれたということにつきる。立ち上がりでしっかり叩いて、航(伊藤)がいきなりヒットで出て。あれが本当に大きかった。それに結太(井上)が続いて、敦也(高橋)も吉澤も続いて4連打してしっかり3点とれたことが主導権を握れた要因だと思う。竹内も本調子ではなくて苦しい投球だったがそれでもきっちり要所要所締めて、最少失点で切り抜けたのが本当に大きかった。あとは、相手に点をとられて流れがいきそうなときに、次の回でランナーが出て点を取れたことが大きかった。(MVPを選ぶなら)難しいですね(笑)。本当に決められない。全員で勝ち取ったと思う。ベンチの雰囲気も、大石と海保がいつもつくってくれて、大きい声で雰囲気つくってくれた。竹内も粘ったし敬史郎(井上)もきっちり抑えてくれた。バッター陣もみんなチームバッティングとか、しっかり振って攻める姿勢を忘れないでいてくれた。誰だろうなあ…。翔(三浦)も下位でしっかり出て、仕事してくれてたし、もう本当に全員MVPじゃないですかね。強いてあげるなら、自分は航(伊藤)。匠(吉澤)もきっちり要所で打ってくれたが、やっぱり初回に打ったのが一番大きかったと思う。でも本当に全員で勝ち取った勝利です。(次戦に向けて)明治には秋に練習試合して20-2で負けている。そこからうちのチームは始まっていて、これじゃ駄目だよって話をして。そこからみんな本気で自分の課題をつぶしたり、練習や合宿に取り組んでくれた。やっぱりこういうふうに決勝で明治とあたることになって、巡り合わせていうのは不思議だなと。ここで勝って優勝したら更にうれしいんじゃないかなと思う。春にも練習試合したが7-2で負けているので、今度こそ勝って全日をみんなで決めたい。打線も調子良いので打ってくれると思う。今日も攻める気持ちを忘れないでいこうというところで七回に西本が二塁打打って翔、バスターエンドランで勝負に出たが、本当にみんなで攻めようっていう気持ちがあったからこそ翔も打てたと思う。その心を忘れずにうちがやってきたことをやるだけだと思う。選手を信じてやるだけ。勝てると思う。


・高橋主将(法2=八戸学院光星)

苦しい展開だったが、思っている以上にみんな力があって、自分の持っている力以上の力を出してくれたので勝つことができた。(チーム全体で打線が伸びていたが)自分が打てていないのでみんなに迷惑をかけているがカバーしてくれているので頼もしい。(ピッチャー)今日は試合前から継投しようと言っていた。竹内も敬史郎(井上)も素晴らしいピッチングしてくれた。それがなかったら勝てなかったと思うので次もお願いしたい。(中大相手に)相手は全国でも勝てるチームだけれど、負けてても点差開いていても接戦でも攻めようって話していて、みんなで攻めることができた。攻めなきゃ勝てないと思っていたので攻めれてよかったと思う。(決勝へむけて)新チームは明治に負けている。最高の舞台で明治と戦えるので、楽しんで明日も攻めて2連覇したい。


・伊藤(ラ2=成立学園)

今日は先攻だったので、自分1番で最初ということで何が何でも塁に出ていい試合の入り方をしたいと思った。実際ヒット打てたので結果良かった。(自身の5安打は)勝ちたいという気持ちがヒットにつながった。あと海保と大石の応援でチームの雰囲気よくなって、そのおかげで打てました。(守備は)中央はバントとかも強く打ってくるので、声かけをして連携が取れていたかなと思う。(決勝にむけて)ピッチャーもここまで頑張ってきてくれて、野手もベンチもスタンドもみんながんばってくれているので何が何でも2連覇します。


・井上敬(総2=九里学園)

竹内が良いピッチングをしていてもどかしい気持ちもあったので、今日は3回だけだが少しでも先輩らしいところというか、他のチームに俺もいるんだぞというのを見せれたかなと思う。(いつから球種がそんなに)高1のときは3つくらいしかなくて、けがとかあったりしたので全然増やせなかったが、準硬で。準硬って縫い目がないので変化球を覚えなきゃ損だなと。結構そういうふうに色々投げるのは得意なので。(参考にしている投手は)ダルビッシュだったり大谷だったり。メジャーに行ってる4投手。その他にもいるんですけど。(次戦は明大との試合だが)去年の秋に明治と対戦して、3回6失点くらいして、今年の春も明治と対戦して先発して5回5失点した。すごく打たれてやっぱりリベンジしたいという気持ちもあるしチームもそういう気持ちがある。明日はバッターが打ってくれると思うので、自分は気楽に。優勝したいのでバッターを信じて粘り強くいきたい。


・三浦(文2=東北)

前の試合は全然点が入らなくて守り勝ったという感じだったが、今日は初回から先制して追加点もとれて打ち勝ったという印象がある。今までとは違った新しい勝ちパターンが増えたと思う。本当に強いチームになったなと思うようになった。(今日3安打で調子は)本当に秋のリーグ戦終わってから練習試合もヒット打てていなくて、関東選手権入ってからも全然打てていなくて。自分の中では守備だけ頑張っていれば良いかなって。周りからも打てなくて当たり前みたいな感じだったので、一本目のヒット出たときもみんなびっくりしてたし、正直自分も3安打は出来すぎかなと思う。(七回にバスターで出塁して)サインだったが、気持ちの準備はできていた。練習試合でも一回やったパターンだったのでサイン出て驚きもせずに逆にここで来たかっていう、良い気持ちで開き直れたのがあの結果につながったかなと思う。(決勝戦に向けて)明治に友達いっぱいいるので、舐められないように頑張りたいと思う(笑)。


・吉澤(ラ2=長野西)

初回から攻めて先制できた。その後も中押し、ダメ押しと得点できている回が多かったのでよかった。(調子は)常に攻める姿勢を持って思い切って振ったら結果がでた。しっかり準備していたので今日は打席入った時に打てそうだなっていう感触があった。(打つために)打席に入る前にしっかりバットを振って打席でも振れるようにしている。(決勝は)今日みたいに攻める野球をして、必ず優勝を掴みとります。


・井上結(ラ1=中央中等教育)

中央のピッチャー大澤くんはいいピッチャーっていうのはわかっていたので、ノースコアの試合になるかと思っていた。初回、先頭の航(伊藤)さんが出てくれて、この前の試合でも初回に打ってくれて。いつものように航さんか出てくれたので自分も大丈夫だろうという感じで入れて、結果ヒットを打てた。連打でき初回に3点を取れた。予想していた展開じゃなく、初回に点を取れたことでその後の守備も楽にできた。中押し、ダメ押しとできてチームが強くなっているのを感じた試合だった。(3打点)調子はいい。後ろにも3番、4番といいバッターがいるので自分はつなぐ意識で打席に立っている。変に力まずに打てているので調子がいいのかな。(ヒットの秘訣は)朝起きてから同じルーティンで試合に挑んでいる。1試合目から開始時刻が1時なので、起きる時間もずっと一緒で、朝ごはんも松屋の牛丼食べてっていうように毎日同じルーティンで過ごしている。そうできているから今日も大丈夫だろうって。試合に入る前からその日の調子が決まってるかも。明日も絶対松屋に行きます。(決勝へむけて)新チーム始まって最初の練習試合が明治で20-2でボコボコに負けて。チームは明治に始まった。決勝で明治とやれるので優勝できるまで強くなったのを明治に見せつけて選手権2連覇絶対にしたい。


TEXT=川口朋珠   PHOTO=伊藤なぎさ、川口朋珠