スポトウ｜東洋大学スポーツ新聞編集部

春季オープン戦でその日活躍した選手をお届けするスポトウが選ぶMVP。昨季逃したリーグ優勝・悲願の日本一を手繰り寄せるのは誰か。どこよりも早くリーグ戦のキーマンたちを紹介する。

   オープン戦の総仕上げとなる東京ガスとの一戦。試合は序盤、点の取り合いとなるが中盤以降は中継ぎが粘れず大量失点を許しあえなく敗北した。最終回となる今回は今年から一番打者に定着し大ブレーク中の山田（総４＝桐生一）だ。

   学生野球最後の春季オープン戦で覚醒を遂げたリードオフマンの打棒が光った。一撃が飛び出したのは四回の第二打席。「打ったのはストレート」と振り返った一本はこれまでと違いレフトスタンドに飛び込んだ。この一本に「逆方向に出たのは大きい。今までも意識として持ってたので良かった」と満足げだ。2019年春季オープン戦で山田が放った本塁打は全部で５本。あとは開幕を待つばかりとなった。

   一方で試合は六回に投手陣の乱調で打者15人10失点というビッグイニングを作ってしまう。これには「野球の怖さでもあり、面白さでもある。相手を乗せたらいけない」と試合の流れの怖さを最後に思い知った。

   開幕まであと５日。ここまで大学での本塁打はない。今春リーグ戦、最後に笑うのは脅威の１番打者・山田知輝が先陣を切る東洋大だ。

TEXT＝須之内海   PHOTO＝齋藤洋