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2019.04.19
硬式野球

[硬式野球]相手投手に苦しみ今季初黒星 「この負けを消化できるか」 

平成31年度東都大学野球春季1部リーグ戦・国学大2回戦

4月19日(金)神宮球場

●東洋大1ー4国学大


国学大
東洋大


(東洋大)

●渡邊(1敗)、神田、山下雅、松澤ー佐藤都


・打撃成績

打順守備名前
(中)松本(営1=龍谷大平安)
(三)津田(総4=浦和学院)

打三木村(総2=霞ヶ浦)
(遊)小川(法3=霞ヶ浦)
(一)酒巻(営3=成田)
(捕)佐藤都(法4=聖光学院)
(指)山﨑基(営3=愛工大名電)
(左)小峰(営4=帝京)
(二)小林直(法3=八戸学院光星)
(右)諏訪(総3=浦和学院)


31


・投手成績


球数四死球三振
渡邊(総1=報徳学園)67
神田(営3=大商大堺)11/325
山下雅(営4=東邦)32/336
松澤(営1=帝京)14




山本ダ(国学大)から本塁打を浴びる渡邊


それでも渡邊はピンチを切り抜け、大きくほえた


適時右前打を放った小川



松本は「早い段階で援護してあげたかった」と振り返った


今季初黒星を喫した。国学大との2回戦は相手投手の内角を突く投球に打線が苦しめられ、1対4で敗戦。勝ち点のゆくえは3回戦に持ち越しとなった。


   東洋大の先発は渡邊(総1=報徳学園)。「気合いを入れて臨んだ一戦」と2回戦のマウンドにあがる。走者を背負うも要所で三振を奪い得点を与えず、二回までを切り抜けていく。しかし三回、先頭打者の小川龍(国学大)が中前打で出塁。その後も走者を出し2死二、三塁。5番・山本ダ(国学大)に対し、ストライク先行で攻めるもフルカウントまで粘られて6球目。直球を弾き返されると左翼席に突き刺さり、3点を失う。「打たれた瞬間いったなと思った」とルーキーは悔しげに額の汗を拭った。


   追いつきたい打線だったが、先発・吉村(国学大)に対し、四回まで無安打。杉本監督が「あれだけのピッチングされたらそうは打てない」と話すように10三振を喫した。それでも回を重ねるごとに食らいていく。七回には4番・酒巻(営3=成田)が左前打を放ち先頭で出塁する。佐藤都主将(法4=聖光学院)が右翼ポールぎりぎり外の邪飛を打つと、その次の球を中前に落として4番に続く。しかし後続が倒れ得点ならず。それでも「試合の途中でも打席の位置などもコーチから指示していた」と杉本監督が振り返るように徐々に対応していく。八回には1番・松本(営1=龍谷大平安)が左前打を放つと、代打・木村(総2=霞ヶ浦)の遊ゴロの間に進塁。ここで打席には小川(法3=霞ヶ浦)。「1打席目ではインコースを突かれて打てなかったので、2打席目ではそこを狙い、3打席目にそのスライダーを打つことができた」と右前打を放つと、松本が俊足を飛ばして本塁に生還し1点をもぎとる。しかしその後は無得点に終わり、今リーグ戦で初黒星となった。


   「同じ轍(てつ)は踏まない」(杉本監督)。今回は相手投手に苦しめられた打線だが、この敗戦は無駄にはならない。「ここでまた気合が入る」(佐藤都)と話すように次戦を勝ち抜き、勝ち点奪取を誓う。



◼️コメント

・杉本監督

先発村上も考えたが、今日の吉村くんが打てないだろう、投手戦になるだろうなと。ホームランが痛かった。1点2点で後半まで行けば面白いと思っていたが3点で楽にしてしまった。そこが勿体無い。でも一回二回と粘ったので。仕方ない。相手の吉村くんは左打者へのカットボールが良かった。内に食い込まれた。あれだけのピッチングされたらそうは打てない。次にどういう対策を立てるかだと思う。そんなに簡単にいかないところはある。打撃も悪くない。うまくインコースを使われた。使われてるなら前で捉えるべきだった。試合の途中でも打席の位置なども指示はコーチからしてたけど簡単には打ち崩せなかった。今日やったから次がある。リーグ戦、大学野球のいいところ。1戦目取ってたらやられた投手にもう一回対策できる。同じ轍(てつ)は踏まない。学生がこの負けを消化できるかですね。


・佐藤主将(法4=聖光学院)

(監督からは)なるべく追加点を与えないようにと言われていた。(七回の右翼への当たりは)判定はファールだったのでなんとも言えないが、そのあとしっかりセンター方向に打てたので良かった。そこで引っ張りに入らずにできたのが良かったと思う。(3戦目に向けて)逆に今まで負けていなかったのでここでまた気合が入ると思う。そういう負けられない戦いの時にいかに力を出せるか。腐らず一人一人がやって勝てれば良いと思う。


・山下雅(営4=東邦)

調子はめちゃくちゃ悪かった。絶対これ以上点をやらないようにと思って投げた。ストライクは取れたのでなんとかなった感じ。抜け球がうまい感じに作用してくれた。次は絶対に勝ちます。


・小川(法3=霞ヶ浦)

(八回のタイムリーについて)1打席目ではインコースを突かれて打てなかったので、2打席目ではそこを狙い、3打席目にそのスライダーを打つことができた。チームとしては、終始インコースを突かれていたので打つのは難しかったと思う。それも頭に入れて打席に入らないといけないと思う。(3戦目に向けて)1戦目からずっとピッチャーを見てきてはいたが、3戦目に向けて更にピッチャーの研究をして臨みたい。


・神田(営3=大商大堺)

全然駄目だった。公式戦では初めての神宮のマウンドだったので、自分のピッチングをしようとした。中継ぎでの登板だったのもあると思うけど、左足が滑ってしまった。次回までに修正したい。ブルペンでは調子は悪くなかった。今回は四球が多かったので、次回は初球からどんどんストライクを取っていきたい。


・諏訪(総3=浦和学院)

自分たちが研究していっても相手がいることなので。自分たちのやりたいことができなかったことが反省点。その反省点を生かしていきたい。(相手投手は)力のいれどころと抜きどころが上手くて、自分たちがあっと思ったら簡単にストライクとってくるし決めてくるときの変化球はきれていてすごかった。(3戦目に向けて)間が少し空くので、結果を出せるように相手ピッチャーへの研究をしっかりしていきたい。


・松本(営1=龍谷大平安)

安打は出てるけど、まだまだ大学のキレやスピードのレベルにはついていけてない状態。今日は相手の投手に対しての対策というよりかはまんべんなく自分たちがやれることを準備してきていた。その中で、相手も一回試合をやってるので内角をついて来てそこが打てなかった。(同級生の渡邊が先発だったが、)今日はボール球が多い印象だった。でも、ピンチはしっかりしのいでたので早い段階で援護してあげたかった。チームの雰囲気は序盤は自分たちが点を全く取れずにいたけど、最後1点取れて少し雰囲気の悪いとこは取れたと思う。次の試合まで時間があるので弱いところを攻められたから打てないではなくて、しっかりと自分たちも対策を立てて臨みたい。


・渡邊(総1=報徳学園)

先発を言い渡されたのは昨日。ベンチ入りしてる以上はいつでもいけるように用意してますし、気合い入れて臨んだ一戦でした。ホームランを打たれたのは直球。打たれた瞬間行ったなって思いました。形的には四球とかで走者を出して最後は抑えたってってるんですけど、3人で抑えないと守っててハラハラしますしリズムができない。走者を背負った時は一段と気持ちを入れて投げてる。冷静に投げていくのが一番いいとは思うんですけど、そういう風にはいかないです。意識的にピンチではギアを上げている感覚。次回の登板ではしっかりとリズムを作れるような投球をして貢献したい。


TEXT=川口朋珠   PHOTO=川口朋珠、須之内海、齋藤洋