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2019.05.15
硬式野球

[硬式野球]村上完投で5勝目!!! 疲れに負けず141球の熱投

東都大学野球春季1部リーグ戦・立正大3回戦

5月15日(水) 神宮球場

◯東洋大2×-1立正大

5勝目を挙げた村上

    

   試練は突然訪れた。1点リードの七回表、ここまで快投を続けていた村上(総3=智弁学園)だが、佐々木斗(立正大)の適時打で同点に追いつかれる。さらに、次打者を四球で出塁させてしまう。1死満塁という絶体絶命のピンチ。 ここで踏ん張るのが我らのエースだ。「打たれたら仕方ない」と開き直り、右腕を振る。代打・杉下(立正大)が「渾身の真っ直ぐ」を叩きつけると、打球は高く弾み三塁手・木村(営2=霞ヶ浦)の頭上へ。万事休す。その瞬間、木村が決死のジャンプでグラブの先端にボールを収め、三塁ベースを踏んで2死。そのまま一塁へ転送。間一髪のプレーで併殺を奪い取った。今季頭角を表した後輩の好守備に「下級生なのに冷静ですごい。本当に助かった」と興奮気味に語る村上。これ以上点をやれない場面で飛び出したビックプレーに救われ、最少失点で切り抜けた。


  この日の熱投で4完投目。「もっと点を取ってほしい」と平均2.16点という少ない援護の中、奮闘している。やはり疲れは溜まるようで、前日寮に帰ると「練習して寝ました。寝るのが一番です」と休養に努めた。その効果もあってか今日も完投。「きつかった。代えてくれと思ってました」と言うものの、気力で投げ抜き5個目の勝ち星を掴んだ。


  「チームの優勝はもちろん、タイトルも獲りたい」と野望を口にした背番号16。悲願の優勝はすぐそこだ。"東都の精密機械"はまだまだ止まらず、チームを戦国の頂へ導く。 


■コメント

・村上(総3=智弁学園)

今年は充実しすぎ。去年の分が一気に来ている。今シーズンのノルマが5勝だったのでそれがクリアできてよかった。年間で10勝が目標なので。今日の出来は悪かった。コースに行っていた訳ではない。その中でも抑えられたのは駆け引き。相手を見て振ってこないからカウント取ろうと。疲れはある。だから疲れを取ることに集中している。ケアはトレーナーの方にやってもらっている。高校と大学の違いは、高校は短期間。大学は長い期間調子を維持しなきゃいけない。難しいですけど成長したところを見せたい。今年のチームの強みは団結力。佐藤さん中心にまとまれてる。でも正直、もう少し点を取ってほしいけど、自分が負けた状態で降りた時も打って同点にしてくれてる。木村のファインプレーは助かった。本当に大きかった。投げたのは渾身の真っ直ぐ。打たれたら仕方ないと開き直った。捕ったあとも冷静にベースを踏んで一塁に投げていた。下級生なのに冷静ですごい。振り逃げのあとは落ちるボールは使いづらいけど、エラーしたら都志也さんのせいって割り切ってやっている。サインもそういうサインだし、気にしてしまうとボールが浮いてしまうので。昨日は練習して寝た。寝るのが一番。チームの優勝はもちろんだが、タイトルを獲りたい。特に防御率。だけど、今日も失点してしまって、うわーと思った。次の投手も準備していなかったけど、きつかった。準備してくれよと。代えてくれと正直思っていた。9回で終わって本当によかった。


TEXT/PHOTO=齋藤洋