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2019.05.20
アイススケート

[フィギュアスケート]菅原が圧巻の演技で4位入賞!団体では課題残る

第47回関東学生フィギュアスケート選手権大会

5月18日(土)~5月19日(日) 東大和スケートセンター


1日目

◆7、8級女子

16位 遠藤 40.03

18位 海津 39.37

24位 川上 31.94


◆7、8級男子

4位 菅原 55.59

14位 神戸 39.47

16位 鶴田 37.44


◆男子団体1部

4位 38点


表彰台で笑顔を見せた菅原

圧巻の演技で観客を魅了した

遠藤は情熱的な滑りで観客を引き込んだ


 今年度初の大学での公式戦となった第47回関東学生フィギュアスケート選手権大会。1日目、東洋大からは6名の選手が出場し、男子7、8級では菅原(社3=開志学園)が昨年同様、4位入賞を果たした。


   「部のために」という気持ちでリンクに上がった菅原。美しい滑りで切ない曲調をしっかりと表現した。最初のジャンプでは着地に失敗するも、その後はコンビネーションジャンプを完璧に決める。続くジャンプとスピンも立て続けに成功。そして、優雅なステップで観客を魅了し、演技終了後には大きな拍手に包まれた。試合後、菅原は「ジャンプはまとめられて、スピンもいつもよりも良かった」と手応えを感じた。しかし、「伝わりやすい演技を心がけていって、もうちょっと表情を作っていかないとダメ」と満足はせず、貪欲にレベルアップを狙う。そして秋に向けて「何も諦めない、最初からノーミスで演技する」と意気込んだ。


   女子7、8級では遠藤(社4=日本橋学園)が情熱的な滑りで観客を引き込む。序盤のゆっくりとした曲調から一転、速いテンポに変わる曲を楽しげなステップで表現した。最初のスピンを完璧に決めると、続くジャンプを成功。回転不足となったジャンプもあったがその後もコンビネーションジャンプやスピンを着実に決め、笑顔でリンクを後にした。高レベルの争いに阻まれ順位は16位と振るわない悔しい結果となったが、遠藤はこの大会を「楽しんで滑ることができた」と振り返った。そして、「自分の課題はトリプルを完全に回って着氷すること」と自らの課題も見つめ直した。


   今大会では年々レベルが高くなる他大の選手に阻まれ団体では思うような結果を残すことはできなかった。しかし、菅原が「これから何がしたいか、何ができるかを意識してもっと頑張る必要がある」と語るように、それぞれの課題や目標に向かって突き進んでいけば自ずと結果はついてくるだろう。



■コメント

・遠藤(社4=日本橋学園)

 トリプルジャンプの回転が足りないことが課題。今回も回転が足りないことがマイナスされていて、それが点数が伸びなかった原因だったと思う。いつも自分の強みにしているステップ、スピンで魅せるっていうのはできたのでそこはよかったんじゃないかと思った。最後の春カンだったので楽しんで滑ろうって目標をたてていたので、それはみんなの応援のおかげで楽しんで滑ることができたと思う。自分が1番上だという自覚はあったので、そういうところももっと成長しないといけない。(昨年以上に笑っていた応援だった)けっこう「楽しんでやって」、「笑顔を忘れないで」って先生もそんな感じで言っているので、とにかく笑顔で。みんな本当に楽しんで滑れていたと思う。そこはすごいよかった。(ジャンプ)回転が足りなかったりする。回転がたりないとけっこう減点されちゃったりするので、自分の今の課題はトリプルを完全に回って着氷すること。(7級のレベルが一気に上がった)全国、世界レベルの人が入ってきた。年々レベルは上がっているが去年よりも上回って。今年の1年生で強い人がたくさんいるので。でもそこに勝っていく、残っていくにはやっぱりトリプルが課題なんじゃないかなと。


・川上(ラ4=中京大中京)

 ジャンプで転ばなかったというのは大きかったが、スピンも失敗してレベルが取れていないし、ジャンプも点数につながるようなものではなかったので、全体的には良くなかったかなと思う。一番大事なのはジャンプを飛ぶことだが、自分のポイントを稼ぐということではスピンとかが大きく占めていて、それが全然できてなかったのでもう少し細かいところをこれから頑張ろうと思う。曲に入れてジャンプを飛ぶことをまずはやらなきゃいけないこと。あとは細かいところをちゃんとできたらいい。(次回の試合の意気込み)東洋らしく、みんなで頑張って団体で良い成績が残せたらいいと思う。


・神戸(文3=ふじみ野)

 (去年から変えてみたこと)昨シーズンとショートとフリーともに同じ曲でやってて、もう2年目なので去年と同じじゃダメだと思うので表現力を上げる練習をしてました。(演技で良かったところは)いつもだったら演技の途中で失敗すると一旦やめて続きからやり直したりするが、最後まで気を切らさずにできた。(課題)7級をとって1年が経つので、今のジャンプの完成度ではこの先もやっていけないと思う。基礎練は増やしている状況なので、それにプラスしてジャンプやスピン等の練習を増やしていきたい。(次回に向けて)トリプルサルコーは確実に3本合わせて飛んで、さらに2種類目のジャンプを入れていきたい。


・菅原(社3=開志学園)

 (今日の調子は)6分間練習の時に久々に悪いなと思って、いつも通りやろうと思っていた。気にしてはいなかったけど、練習が悪いっていうのが若干尾を引いていたかな。演技する前は6分間練習の調子が悪かったからどうなっちゃうのかなと思ってました。(演技中は)緊張はしていましたけど、ちょっと緊張するぐらいが僕の中ではいいと思っているので、ほどほどに緊張できてよかったかなと思っている。練習中に表情を作れと言われていて、その時に全然作れなかった。みんなに本当に伝わりやすい演技を心がけていって、もうちょっと表情を作っていかないとダメだなと思う。(課題は)表情と体力ですかね。4分はちょっと体力がないなっていうのがわかっちゃうし、後半ジャンプが3つ続くんですけど、そこにちゃんと気を張って頑張るというか、集中力。(試合中の応援について)そういうところも東洋の面白い部分なので。東洋はまず応援頑張るみたいな、競技頑張れても応援頑張れないとスポーツマンじゃないのでまずは応援から。(良かった所は)6分間練習がすごく悪かったんですけど、ジャンプはまとめられて、スピンはいつもよりも良かったんじゃないかなと思います。(次回へ向けて)フリーなので体力勝負というか、諦めが悪い性格なので、何も諦めない、最初からノーミスする意気込みで向かっていく。また、これから何がしたいか、あと2年間で何ができるかを意識してもっと頑張る必要があると思う。


・海津(社2=武修館)

 1つ目のジャンプでちょっと体制が崩れちゃったけど、周りの応援があって崩れ切ることなく最後まで終えることができたのでよかったかなと思う。(重点的なやったこと)曲でジャンプがはまるように曲の練習を多くして、スピンの練習とかも普通のだとできるけど曲になると遅くなったりするので、曲でできるようにメンタルとかも強くして練習してきた。(今後の目標)自分の中でいい演技はできたけど順位的に見ると全然下だったので、もっと跳べるトリプルを増やしてもっと強化していきたい。


・鶴田(社2=開志学園)

 よくなかったけど、コンディション的には悪くなかったのでそんなにネガティブになることはないのかなと。結果自体は悪かったけど、団体が取れなかったのも僕の責任だけど、次に向けて頑張ればいいかなと。(今回の演技のポイント)曲を変えて、日本語訳すると重たい曲なので、重たさというか心の叫びみたいな音楽なのでそれをうまく表現できればいいかなというのがあった。ジャンプも練習でいれてきたけど全然だった。(重たい中でも衣装は白)真っ白で、結構驚いている人もいた。舞台の方に寄せた衣装にした。暗い音楽に真っ白だと悲しい感じがなくもないので、軽い感じのダボっとした感じにして、暗い音楽だけど逆に真っ白にしてより音楽の暗さを引き立たせてるのかなと思う。



TEXT=加藤勇大 PHOTO=越塚日南