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2019.05.23
硬式野球

[硬式野球]「奪還」成功!! 20度目の優勝達成。完全Vで全日本へ


 雲ひとつない晴天の中、ついにこの日が訪れた。27個目のアウトを取った瞬間、選手が一斉に集まる。「ここまできたら優勝を」。駒大戦から選手が口々に言いつづけたことが叶った瞬間だった。


 優勝までの道のりは決して平らな道ではなかった。新チーム発足直後、異例とも言える時期での桐蔭横浜大とのオープン戦で敗北。春季オープン戦も3連敗スタートと幸先の良いものではなく、負け越してシーズンを迎えた。「初戦の中大戦が重要」。副将の津田(総4=浦和学院)が語るように、雨で1試合中止となるも2連勝でケリをつけると徐々にチームが乗ってきた。山田(総4=桐生第一)の圧倒的なパワーが生み出す本塁打や佐藤都(法4=聖光学院)の強肩巧打も光、積み重ねた5つの勝ち点。


 しかし、今季の東洋大はこの男なしに語れない。それはエース・村上だ。9試合に先発し、5度の完投のうち4試合は完封と相手打線を寄せ付けず。奪った三振の山は56個に。圧倒的な投球を続けた右腕に指揮官の口からは毎試合と言っていいほど「村上はさすが」「村上様様です」などと賛辞が送られ続けた。


 ナインはリーグ最多15試合と長い道を歩み続けた。3年連続となる全日本大学野球選手権大会への出場権をようやく手にし、リベンジの機会を得た。チームにとってここは通過点。目指す頂まであと4勝、再び神宮球場のマウンドで歓喜の輪を作るのは我々だ。

TEXT/PHOTO=須之内海