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令和元年度東都大学野球春季１部リーグ戦・亜大２回戦
５月23日（木） 神宮球場
◯東洋大７×－６亜大
渾身（こんしん）のガッツポーズを見せる小川
好機で打ち、チームを勝利へ導いた
延長十一回、小川（法３＝霞ヶ浦）の一振りで試合が終わった。この回、山田（総４＝桐生第一）が四球で出塁し、主将・佐藤都（法４＝聖光学院）の犠打で二塁へ。得点圏にランナーを置き、続く打者は今季２本目の本塁打を含む猛打賞を記録した山崎基（営３＝愛工大名電）。好調のバットから右翼に打球をうまく運び１死一、三塁とする。
一打サヨナラの好機。打席に向かうのは、前打席で三塁打を放ち見事延長戦へと持ち込んだ小川。場内の熱気は最高潮に。大きな期待をのせた打球は前進守備のセンター後方を襲うと、これがサヨナラ犠飛となりチームは完全優勝を手にした。「打った瞬間ちゃんと外野に行ったのは確信が持てたので良かった」と安堵（あんど）の表情。「今年は自分が引っ張るんだという思いで」。その言葉通り最高の形でチームに貢献し有終の美を飾った。
「後輩の木村（総２＝霞ヶ浦）が打ってて、俺が打たないとかっこ悪いじゃないですか」と少し苦笑いを浮かべる。すると後輩の木村は「小川さんとは刺激しあえるいい関係」と、はにかみながら少し照れくさそうに答えた。「霞ヶ浦の小川が打ったって強調してください」と母校の愛と尊敬する先輩の活躍を誇らしげに話し、先輩が待つバスへと歩みを進める。
自力で掴んだ勝ち点５の完全優勝は2016年秋の日大以来。日本一に向けナインはやっとスタートラインに立った。劇的なサヨナラ勝ちで優勝を決めた彼らは、全日本の舞台でさらなる旋風を巻き起こすに違いない。
■コメント
・小川（法３＝霞ヶ浦）
後輩の木村が打ってて、俺が打たないとかっこ悪いじゃないですか。悔しいというかやってやろうって気持ちがすごいあった。最後の打席は平内（亜大）に力負けしてて、負けん気を出したというかなんとか打ってやろうと思ってフォークを打ちました。打った瞬間ちゃんと外野に行ったのは確信が持てたので良かった。最後だけでも貢献できてほっとした。今までは先輩方のおかげで優勝できてて、今年は自分が引っ張るんだって思って臨んでた。こういう結果が出て良かった。今まで全日本では２回連続で大敗をしてる。次は自分も活躍してチームに貢献し、自分たちが大勝するという気持ちでやりたい。
TEXT＝谷口遥菜 PHOTO＝谷口遥菜、川口朋珠
