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2019.05.27
ボクシング

[ボクシング]東農大戦勝利!チームの団結感も高まり目指すは日大戦勝利

第72回関東大学ボクシングリーグ戦


5月25日(土)  後楽園ホール


東洋大6ー3東農大


【LF】○川谷(判定)小川●

【F】  ○政所(判定)片岡●

【B1】●大畑(判定)韓○

【B2】●金城(判定)松本○

【L1】○木村(RSC)國分●

【L2】○今永(RSC)堤●

【LW】○渡来(判定)齋藤●

【W】    ●原田(RSC)宇佐美○

【M】    ○田中(判定)黒柳●


勝利でチームに勢いを与えた政所


木村は今回の勝利での収穫を口にした


渡来の勝利でチームの勝利が確定した


落ち着いたボクシングで勝利を収めた田中


    第72回関東大学ボクシングリーグ戦(以下、リーグ戦)2戦目の相手は東農大。東洋大はチームの絶対的エース堤(営2=習志野)を欠きながらも、6ー3と勝利を収めた。


   ライトフライ級には川谷(営2=豊国学園)が登場。三浦監督が「川谷は絶対勝って流れをつくるのが東洋大のパターン」と信頼を寄せるよう、川谷は相手との距離をとりつつ、フェイントからのパンチを確実に決め、勝利でチームに勢いを与えた。


    次のフライ級に登場したのは1年生の政所(営1=王寺工)。デビュー戦となったが「緊張は意外としなかった」という。強敵相手に積極的に攻める姿勢を見せ、勝利を飾った。これには東洋大サイドからも大きな歓声が上がり、より一層士気が高まった瞬間だった。


   その後惜しくも判定負けが続き2ー2で回ってきたのはライト級の木村(営4=飛龍)。これまでの後輩の活躍に気持ちが高ぶり、初めは力んでいたというがそれでも2R目からは着実にパンチを決める。最後はRSCにより勝利。2試合連続でストップ勝ちと、木村の強さは顕在だ。

   

    続く今永(営2=王寺工)も距離感を保ちながら冷静なボクシングを展開し勝利。あと1勝でチームの勝利が決まる。応援も一層盛り上がるなかライトウェルター級には渡来(営3=武相)が登場。前回の試合と同様にディフェンスを重視し、相手のパンチをかわしながらジャブやワンツーとパンチを決める。2R目は攻められる展開もあったが、最終的にはたたみかけるようなパンチで勝利をつかみ取った。「自分の勝利でチームの勝ちが確定したのはとてもうれしかった」と渡来は喜びをあらわにした。    


  最終試合のミドル級に出場した田中(文3=享栄)も手数こそ多くなかったものの落ち着いた試合で勝利。三浦監督もこの試合を「最後を締めるに値するボクシングをしてくれて安心した」と評価した。


    次戦はリーグ戦5連覇中の王者・日大。「王者を引きずり下ろして自分たちが王者になる」と木村は決意を固める。応援を含めチーム全体に勢いのある東洋大が打倒日大に挑む。

    

■コメント

・三浦監督

総括すると、メンバー交換する前の話だが堤駿斗をどうしても使えない状況になり非常に苦しいなかでメンバーを組んだ。LF級の川谷は絶対勝って流れをつくるのが東洋大のパターン。その通り良い出入りのボクシング、打たせず打つボクシングができて完封勝ちができそこで流れが出来た。それに加えて次のF級は前回出た豊嶋がけがをして初登場1年生の政所を出した。対戦相手の片岡選手は懐ろが深く実績もあってやりにくい選手であったが政所がフィジカルというかガンガン前にいく積極性をやり切った。そこで勝ちきれたというのが1番のポイント。LF級は勝てると思っていたがF級がどうなるかなと思っていた。2階級で流れを作ってくれた。政所の気持ちが出たボクシングで全体の流れをきめてくれた。次の大畑、金城は1年生。東農大も強いなか大畑もしっかりと自分の実力をだそうと頑張ってくれた。途中で負傷判定で終わり、負けはしたが力がある選手なので次に期待している。初登場の金城の相手は松本圭佑という相当実績のある選手。相手のパンチを外すなどディフェンスをよく頑張ってくれた。外すので精一杯で攻撃までなかなか移れなかったので負けはしょうがないが負けた中でも頑張った。L級は木村蓮太朗キャプテンなのでそこは勝たないといけなかった。力みはあったがストップ勝ちをしてくれて流れを呼び戻した。今永も力を出してくれた。相手も強い相手だっが冷静にボクシングを組み立てられた。カウントも奪ったし文句のない勝ち方。非常に安心した。ポイントのLW級で相手の齋藤麗王選手はは高校6冠チャンピオン。ここにうちの渡来が自分のアウトボクシングをして、ジャブ、ワンツーしっかり決めてくれた。相手も強い中際どい試合になったが3ー2で勝ちきった。ここで勝負を決めてくれて肩の荷がおりた。W級の相手の選手はものすごい強くスーパールーキー。ストレートを打てる原田で、崩していこうという作戦を立てた。1Rは良い状況をつくれたが2R以降は向こうのパワーに飲み込まれてしまった。残念ではあるが次のM級で田中が強い相手にいいボクシングをした。勝ってくれると思ってはいたが、自分が思っているよりもディフェンスも攻撃もプレッシャーのかけ方も良いボクシングをしてくれた。最後はカウントも奪って最後を締めるに値するボクシングをしてくれて安心した。次は王者日大と戦う。選手の勢いもあるし応援の勢いがチームの勢いに一体感をだしている。蓮太朗キャプテンを中心に王者日大に全力でぶつかっていきたい。


・木村(営4=飛龍)

自分の番が回ってくるまでに後輩がとても良い試合を見せてくれて、自分の気持ちが嬉しくなって高ぶった。それで試合の入りが肩に力も入りすぎて普段の動きが出来なかった。動きが固すぎた。しかし何とか2Rからパンチが当たるようになってきて最後でストップ勝ちできたので良かったが後輩には申し訳ない試合をしたなというのはある。また次から切り替えてみんなで勝ちにいきたい。政所選手の所で勝てたのはチームの勝ちが見えたので嬉しかった。チームとしてはとても良かった。(堤)駿斗がいないこともあったし前回のレギュラーからメンバーを何人か変えての試合だった。それを踏まえても6ー3で勝てたというのはチームみんなで戦っているなという感じがするのでいい雰囲気になっている。(日大戦へ向け)6年間王者ということであれだが、今の自分たちなら多分いけると思う。王者を引きずり下ろして自分たちが王者になる。


・渡来(営3=武相)

僕のところでチームの勝ちが決まるという大事なところで、前の木村蓮太朗さんと今永が相手を圧倒するいい試合をしていたので緊張したが、自分の練習してきたことを発揮出来たので良かった。前回同様ディフェンス重視で絶対にパンチを受けずに一方的に当てていくというボクシングを徹底的にやることを意識した。相手も最後は勝負を仕掛けてきたので自分も気持ちで負けないように対抗した。東農大は強敵で今日が一つ目の大きな山場だと思っていた。自分の勝利でチームの勝ちが確定したのはとても嬉しかった。(日大戦へ向けて)東農大の次の1番の山場が日大と思っているので王者である日大に今年こそ勝てると思っているので自分も1勝してチームの優勝に貢献出来るように頑張りたい。


・田中(文3=享栄)

全体的に落ち着いて試合ができた。落ち着こうとしすぎて手数が少なかったので、そこが次の課題。(相手の印象は)高校の時から強い選手で、正直今日もまだ手合わせしたことがなかったので、どんな感じになるかわからなかったが、何とか勝てて良かった。(次戦に向けて)これよりもっと上げていかないと勝てないと思うので、モチベーションも気持ちも上げて次に挑みたい。


・川谷(営2=豊国学園)

昨年に比べて少しずつリーグ戦のコンディションの整え方だったり、トップバッターとしての仕事が出せるようになったかなと思う。試合内容的にはまだ全然よくできるかなという感じ。(相手の印象は)高校の時から知っている選手だったので、やったことはなかったが、侮れない選手だなという印象だったので、しっかり集中して最後までやろうという感じで戦った。(課題は)(木村)蓮太朗くんであったり、今永虎雅とか、(田中)廉人くんだったりとかはすごいまとめる力があって、見せ場っていうのをつくれるので自分もそういう試合の中で見せ場というのを作れるように意識して、練習を頑張っていきたいなと思う。(次戦に向けて)次は王者日大ということで、6、7年連続で勝っていないということなので、トップバッターとしてチームに貢献できるようにしっかり勝って流れを持っていきたい。


・今永(営2=王寺工)

前回よりは良かったが、少しダウン取ってからも焦りすぎたりしたところが、冷静に普段練習でやっていることをもっとできるように次は頑張りたいと思う。(相手の印象は)結構、気持ちも強くてガンガン前に出てくるタイプだったのでそれに飲み込まれないようにしようと思った。(次戦に向けて)もっと練習通りの動きができるように頑張りたい。


・政所(営1=王寺工)

自分が勝てたのは、みんなの応援やこれまでの人とかの頑張っている姿を想像したら頑張らないといけないなと思ったから。最後は気持ちでやりきった感じ。(初の大学リーグ戦だったが緊張は)緊張は意外としていなくて、最初の1試合目の(川谷)剛さんがいい感じでつなげてきてくれたので、自分もつなげていこうと思った。(リーグ戦の雰囲気は)高校と全然違う。応援がまず違くて、あんなにハツラツとした感じではないので、自分もやりやすいし、楽しかった。(課題は)もっと重心を低くして、引いて打つとか激しくメリハリをつけれたら良かったと思う。(次戦に向けて)次も出られるかはわからないが、必死で東洋が最後まで勝てるように頑張りたい。


TEXT=長枝萌華 PHOTO=岡村珠里、森美香子、沓名凛