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第98回東日本学生相撲選手権大会
6月9日(日)両国国技館
個人戦
大塔(総2=明徳義塾) 3位
干場(法2=金沢市工) ベスト8
団体戦
東洋大 準優勝
東洋大 | 1対4 | 中央大 |
○干場 | 引落し | 西川 |
●深井 | 押出し | 住木 |
●羽出山 | 寄り倒し | 菅野 |
●重松 | はたき込み | 田中 |
●オドフー | 突き落とし | 中村 |
団体準優勝の東洋大
個人3位入賞を果たした大塔
団体戦全勝でチームの流れを作った干場
第98回東日本学生相撲選手権が両国国技館で開催された。昨年度優勝校の東洋大は下級生の躍進もあり、団体戦は準優勝、大塔(総2=明徳義塾)が3位入賞で幕を閉じた。
決勝戦の相手は、強豪中大との一戦。先鋒戦は予選から準決勝戦にかけて勝利している干場(法2=金沢市工)だ。「今まで以上に体が動いた」と試合後語った干場は立合いから激しく当たると突きの応酬に、最後は土俵際での引き落としで白星をつかんだ。
しかし二陣戦の深井(法4=金沢市工)が一方的に押し出されて敗れる。続く羽出山(法2=足立新田)、重松(法4=金沢市工)、オドフー(法1=明徳義塾)も中大から勝ち星を得られずに勝負あり。今年度初タイトル獲得は次大会へ持ち越しとなった。
団体戦の熱気も冷めやらぬ中個人戦が行われ、東洋大からは大塔(総2=明徳義塾)と干場(法2=金沢市工)が決勝トーナメントに進出した。
決勝トーナメント初戦は大塔と干場の同級生対決。「相手のあたりの方が強かったので引くしかなかった」と大塔が語った通り、干場の強いあたりに大塔が引き、はたき込みで大塔に軍配が上がった。普段から練習を共にする相手に大塔は「変に緊張してしまった」と語ったものの、「勝てて良かった」と振り返った。
大塔の準決勝の相手は団体戦でも活躍する実力者デルゲルバヤル。そんな相手にも臆することなく、大塔は立ち合いから勢いよくあたりに行く。しかし相手も引くことはなく押し合いの末まわしを取られ寄り切りで勝負あり。あと一歩のところで決勝戦に進出することはできなかった。しかし大塔は「結果的には個人戦で3位になれて嬉しかった」と笑顔を見せた。
初出場の東日本選手権で3位という好成績を残した大塔。今年から団体戦のメンバー入りも果たした。成長し続ける大塔の活躍に注目だ。
次大会は東洋大の地元出身者が多い選抜金沢大会。今年度無冠の王者がタイトル獲得に向けて再スタートを切る。
◼︎コメント
・深井(法4=金沢市工)
団体戦ではみんなのびのび出来たので良かったと思います。個人戦については、ひとつ物足りないので技磨いて、次の大会優勝目指したいと思います。(下の世代の活躍について)自分らの(下級生だった)時もそうなんですけど、下が勝ってくると上もやり易いですし、自覚もってやれるので切磋琢磨して勝っていきたいです。(次大会に向けて)ひとつも優勝していない。金沢は地元なので優勝したいです。
・大塔(総2=明徳義塾)
結果的には個人戦で3位になれて嬉しかった。(準々決勝の東洋大対決は)いつも通りあたって倒そうと思っていたが、相手のあたりの方が強かったので引くしかなかった。変に意識してしまったが、普段練習とかでも勝てない相手なので勝てて良かった。(準決勝は)強かった。他の人よりも重たかった。(団体戦メンバー入りして)東洋大のメンバーは今まで優勝とかしてきていて、結構責任重大だなと感じる。(後輩のオドフー選手は)結構強くなってきていて、体もでかくなってきているのでインカレのメンバーにも入ってきてくれると思う。(次の大会へ向けて)優勝を目指して頑張りたい。
・干場(法2=金沢市工)
(団体戦を振り返って)今回は自分の相撲がしっかり取れた。自分の相撲は体を生かした相撲。当たって突っ張って、一気に前に出たり四つに組んでもどっしり構えて寄り切ったり寄り倒したり。(団体戦では個人的に全勝だったが)今まで以上に体が動いた。当たった相手が以前に一度負けたことがある相手ばかりだったのでリベンジできて良かった。そういうところで悔しい気持ちもあった。先鋒は自分のポジションなのでいつも通りやれた。コーチからのアドバイスを受け、思い切ってやってチームに流れを持って来ようと思っていた。これが先鋒の役割かなと。(個人戦振り返って)個人戦も体がしっかり動いていた。疲れもあったがしっかり相撲取れていた。同学年のチームメイトとの対戦も土俵に上がったら一緒。目の前の相手に立ち向かうだけ。(次の金沢大会へ向けて)そろそろタイトルが欲しい。この大会でやっとベスト8になれた。金沢大会は地元なので両親の前でも良い相撲をしてしっかり結果出したい。
TEXT=吉留奈津、仲宗根優介/PHOTO=吉留奈津、斎藤胤人、水越里奈