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第72回関東大学ボクシングリーグ戦
6月22日(土) 後楽園ホール
○東洋大5ー4駒大
【LF】○川谷(判定)長谷部●
【F】○政所(判定)小川●
【B1】●大畑(判定)川副○
【B2】●関(RSC)松下○
【L1】○木村(判定)嶋田●
【L2】●今永(判定)完山○
【LW】○渡来(判定)原田●
【W】●佐藤(判定)石原○
【M】○田中(判定)若谷●
プレッシャーに勝ちチームの勝利を決めた田中
渡来は4戦4勝で個人全勝を目指す
チームの勢いを呼び戻した木村
トップバッターの役割を果たした川谷
政所は1年生ながらも堂々とした試合で勝利した
第72回関東大学ボクシングリーグ戦(以下、リーグ戦)は第4週目を迎えた。今回の対戦相手は過去2年連続で敗れているライバル・駒大。前回と同じくミドル戦で勝敗が決まる熱戦のなか東洋大は勝利を収め、次戦の中大戦に備えていく。
ライトフライ級に登場した川谷(営2=豊国)。「内容はどうであれ勝ちを持ってきてチームの流れを持っていくというイメージだった」とプレッシャーのなか試合を進める。川谷自身は試合内容について多くの課題を口にしたものの、初戦を勝利で収めトップバッターの役目を果たした。続くフライ級には政所(営1=王寺工)が登場した。前々回の東農大戦でも勝利を収めた政所は1年生ながらも堂々とした試合を見せ勝利。「ライトフライ級とフライ級で勝てたことが大きかった」と三浦監督は振り返り、チームに大きな勝利をもたらした。
その後バンタム級での連敗が続き2-2でキャプテン木村(営4=飛龍)がライト級に登場。「勢いを逆に持ってこさせるようにできれば」と振り返った木村は相手のジャブにも冷静に対応し、ストレート、右フックをヒットさせる。木村の勝利に応援サイドも盛り上がりを見せ、言葉通りチームに再び勢いを呼び戻した。
続くライト級での敗戦の後、ライトウェルター級に登場した渡来(営3=武相)は苦手意識のあったという対戦相手に対して積極的にボディを攻める。手数こそ多くなかったというが苦手意識のある相手に対してプレッシャーをかけ、見事勝利を収めた。
ミドル級には田中(文3=享栄)が登場。奇しくも前回の日大戦と同じく4-4の状況でチームの勝敗を決める重要な一戦。「プレッシャーがすごかった」と話す田中は果敢に攻める。「カウンターができたことが勝てた要因」と大事な場面で勝利し、田中の表情にも笑顔が生まれた。三浦監督も「廉人がしぶとく手を出してくれてチームの勝利を持ってきてくれてよかった」と評価した。
これで東洋大は3勝1敗。現在全勝中である日大の結果次第で東洋大の優勝が決まるため、中大戦での勝利は絶対条件だ。「中大との戦いでは点差を広げて勝つ」と三浦監督。また、木村も「1ポイントでも多く取れるように頑張りたい」とチーム一丸となって戦う覚悟を決めている。そして、川谷、木村、渡来は個人で4連勝中とリーグ戦全勝にも期待が高まる。リーグ戦の最終対決となるまで目が離せない。
■コメント
・三浦監督
ライバルの駒大戦。いつもそうだがなかなか勝たせてくれない、強いライバル。なんとかライトフライ級とフライ級で勝てたことが大きかった。真ん中がどうなるか分からないというのもあったし、駒大もライト級ふたつが強いというのは知っていた。今永が負けたのは残念だが、最後のミドル級で(田中)廉人がしぶとく手を出してくれてなんとかチームの勝利をもってくれて良かった。まだ優勝チャンスはあるので気落ちせず声を出して練習して体調をつくるように。2週間しかないので技術的なことは言っても仕方ないので気の緩みのないような仕上げをした。川谷、木村、渡来が4戦4勝。全勝すると皆勤賞がもらえ全日本選手権の出場切符を手に入るので中大戦でしっかりと勝って3人の皆勤賞を輩出して最後までやってもらいたい。(次戦へ向けて)今3勝1敗で次の中大に勝てば4勝1敗。日大も昨年準優勝との東農大との対決になる。ここでもし日大が東農大に負けるようなことがあったら勝ち点勝負。しっかり中大との戦いを点差を広げて勝ってその後の日大対東農大をしっかりと見たい。
・木村(営4=飛龍)
駒大には2年連続で負けていて、総合力的にはすごく力を持っている大学なので、油断はできなかった。自分の場所までに3か4取れればいいかなと思っていたが、2取られて自分に回ってきたので、勢いは駒大にいっていたが、やはりキャプテンとしてそこは冷静にしっかり勝って、勢いを逆に持ってこさせるようにできればなと思っていた。それがしっかりと出来たので、役目を果たせて良かった。(自身の試合については)相手は結構正統派でジャブをついてくる選手なので、しっかりイメージトレーニング通り、見事にヒットして良かった。(主にどんな練習を)見て打つのではなく、来ると思ったらストレートまで打ってそれが当たらなかったら右フックまで返すイメージで練習をしていた。(課題は)3R通して同じボクシングをしたい。(リング下ではどんな声をかけていたか)頑張れとか勝てとしか言えなかったが、めっちゃ自分も緊張した。(最終戦に向けて)とりあえず次も勝って優勝の報告を待つだけ。優勝するならポイント勝負になるので1ポイントでも多く取れるように頑張りたい。
・渡来(営3=武相)
今日の試合は前回と似た相手で長身で奥行きのある選手だったので苦手意識があったのがよく分かった試合。これからそのような相手に対してどうやっていくかが課題が見つかった。ボディを積極的にうっていけたのが相手にプレッシャーをかけつつ効かせることができたがもっと手数を出していけたらよかった。中大はランキングの中では一番下だが誰が出てくるか分からないので気を抜かないで対策して練習したい。駒大に勝てたことで日大次第で東洋大が優勝。そこは神頼みで自分たちは最後の中大戦でしっかり勝てるように頑張りたい。
・田中(文3=享栄)
4ー4でまわってきてプレッシャーが凄かった。自分の思ったような動きは出来なかったが1ラウンド終わったあたりから相手の動きが見えてきていい流れにもっていけた。対戦相手はやりにくかった。自分よりも身長が高く手も前に出していたのでやりにくいなと思った。前に攻めていくことと、相手が来たときに右をだしてそれを当てるカウンターができたことが勝てた要因。4ー4はやっぱり慣れない。個人戦だと大丈夫だが、4ー4は団体戦だと自分で勝ちか負けが決まってしまう大事な場面なのできつかった。油断せずに練習を追い込んで試合までにつくっていきたい。
・川谷(営2=豊国)
全然試合内容もダメダメで、相手は名前のある選手で結構プレッシャーもあったが、心のどこかでは内容はどうであれ勝ちを持ってきて、チームの流れを持っていくというイメージだったので気持ちだけで頑張った感じ。腰が浮いてしまうくせであったりとか、一つ目の攻撃というのだけにしか意識がいっていなかった。フェイントを使えたり、サイドを使うであったり、二つ目の動きっていうのがゼロに等しかったので、そこをもっと修正しなくてはいけないなと思った。(最終戦に向けて)初戦と同じような強い気持ちで気を緩めることなく、しっかりチームとしても流れを持っていくという役割を果たせるように頑張りたい。
・政所(営1=王寺工)
相手は結構名前のある選手で苦しい試合にはなるかなと思った。3R目も相手は上手かったが、なんとかギリギリ勝てて良かった。(駒大戦までどんな練習をしてきたか)体力もそうだが、軸がよくぶれてしまうので、軸がぶれないように重心をしっかり落としてっていう練習をした。(課題は)サウスポーに対して上手く立ち回れるようにしていきたい。(最終戦に向けて)まだ出れるかはわからないが、出られる限りは全力で勝ちにいきたい。
TEXT=長枝萌華 PHOTO=岡村珠里、長枝萌華、渡部穂乃花