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2019.08.12
サッカー

[男子サッカー]前期最終節 専大にあと1歩及ばず無念の敗戦

第93回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)第11節

8月11日(日) 山梨中銀スタジアム

東洋大2-3専大

<得点者>(アシスト)

15分 坂本(松崎)

90+5分 前田(横山)



<出場メンバー>

▽GK

松本健太(国4=柏U-18)


▽DF

坂本涼斗(国3=柏U-18)

土田直輝(国3=大宮Y)

大平陸(国4=前橋育英)

大森大地(国2=帝京大可児)→70分 横山塁(国2=FC東京U-18)


▽MF

坪川潤之(国4=矢板中央)

松崎快(国4=大宮Y)

山下勇希(国2=昌平)

野本幸太(国3=市立船橋)


▽FW

荒川勇気(国4=旭川実業)→77分 佐々木銀士(国1=青森山田)

小林拓夢(国4=帝京長岡)→81分 前田(国1=鹿島Y)




攻撃のチャンスを何度も作り出した松崎


果敢にゴールに攻め入る野本


前田は試合終了間際でのシュートを決めた




 これまでの苦境を打破するべく迎えた今節の相手は専大。前半を同点で折り返し、後半に大きく点差をつけられた東洋大は反撃を試みるも、結果は2-3と勝ち点の獲得には至らなかった。

 前半開始からわずか4分、こぼれ球を拾われまさかの失点。しかし、開始直後の失点という状況にも冷静に対応し、果敢にシュートを狙う。15分、松崎からのクロスを受けた坂本がシュートを決め、4試合ぶりの得点となった。このゴールを皮切りに勢いづくと30分、坪川のロングボールに反応した松崎、坂本にパスがつながり、クロスに合わせ小林拓夢がシュート。惜しくも枠を外したものの、さらなる追加点の可能性を見せた。その後も攻撃陣の奮闘により相手にボールを持つ隙を与えず、東洋大がペースを握る展開に。前半は両者同点のままに好調に折り返す。

 後半は一転し専大の猛攻を防ぐ展開に。47分、CKから狙われたシュートを坪川が頭で合わせカット。続く53分、大森が徹底したマークでシュートを阻むなど、的確な守備で攻撃の芽を摘む。しかし、62分にファウルによりとられたPKであえなく失点。続く78分にもセットプレーのこぼれ球から得点を許し、点差を大きく突き放される。勢いづく専大に圧倒され攻撃のテンポが嚙み合わない中、試合終了間際となった90+5分、横山からのボールに合わせ前田が意地の1点を決める。しかし、さらなる追撃はかなわず試合は2-3で幕を閉じた。

 この試合を終えて、東洋大は目標をはっきりと「1部残留」に定めた。「何としてでも来年また1部リーグで戦えるように」。古川監督がそう口にした背景には、これまで上の代が築き上げてきた1部の舞台に対する思いの強さがあった。残された6週間、選手たちは思いを胸に後期リーグでの降格圏内脱出に向けて巻き返しを図る。




■コメント

・古川監督

前期の最後の試合という所で、もう勝敗を度外視して本当に自分たちが納得できる戦いをやろうと。前節の流経大戦の所で前半は相手に仕込まれた状況での試合になってしまったので、勝ち負けということではなくてまずは自分たちから挑んでいこうという感じでやって、その中で最初の立ち上がりのセットプレーからコーナーから失点してしまってという形でリードされた形のスタートになってしまったことで難しい戦いになってしまったが、その後の前半のところは同点ゴールもあったし、こちら側のペースでゲームを進められたという所は(今日のゲームの)後半に向けて期待をもてる前半だったのではないかと思う。1点勝負の中での次の追加点というところで、PKであったりその後の追加点3点目の所もセットプレーのこぼれ球という形で結果的に3失点とも完全に崩されてというよりはそういう所なので、もったいない敗戦となってしまったと思う。(前期の総括は)接戦を演じられたとは思うが、その中で勝ち点に反映させるだけの力が攻守にわたってなかったなという所が今の現状。そこを受け止めて自分たちがどう変わっていくかというところだと思う。1回アミノバイタルカップの所から中断期間を利用しながらチームの立て直しを図ろうとしたが、残念ながらこの3試合の結果というものをしっかり受け止めなければいけないと思うし、受け入れた上で試合に出た選手はもちろん悔しいと思うし、試合に出なくて応援に回った選手たちも歯がゆさというものは感じていると思うので、これからの試合に出てから、結果が出てからそうなるのではなくてこの6週間の間に悔しさを各々のトレーニングにぶつけて欲しいという話はした。昨年のような負けずにという戦い方ではもう勝ち点に届かないと思うので、やはり90分で勝ちきれるようなチームに変わらないといけないと思うので、その上での攻撃と守備の両面にあたって2段階も3段階もレベルアップをしていかないといけないと思うし、個人個人も勝たせられる選手になっていかないといけない。(後期の試合に向けて)なんとしても先輩たちが築き上げた1部リーグという場で今の選手たちはやらせてもらっているので、そこは今いる選手たちの所でまた下の代にバトンタッチしていかないと思うので、そういう意味でも今年の後期リーグというのはとても重要な期間だと思うし、今のこの状況の中で非常に困難なミッションだと思うが、それを覆せるだけの選手だし、人間力のある選手たちだと思っているので、何としてでも来年また1部リーグで戦えるように、そのための6週間を過ごしたいと思う。


・松崎(国4=大宮Y)

(今日の試合を振り返って)もったいなかった。あれだけ向こうの大学が前から来て背後にスペースがあった、オープンな状態で自分も含め決めきれなかった。相手に攻撃力があるのは分かっていたので、得点を生み出せなかったのは敗因だと思う。(得点のアシストについて)オープンな状態で相手が前から来ていて中盤が結構空いてるのは分かっていたのでいいボールが来てある程度相手を引きつけて坂本選手がサイドバックですけど走ってきてくれたのでそこを出すだけだった。よく決めてくれた。(前期を振り返って)チームよりも個人にフォーカスした方がいいかなっていう感じの前期だった。勝てない中でチームとしてどうするかっていう感じできていたが今節みたいに人対人の戦いっていう部分で前期どこの大学に対しても遅れをとっていたと思うので後期までの間にそこを強化したい。(後期に向けての意気込み)後期はほとんど落とせない試合になるのでその中でいかに勝ちに持っていけるかを自分個人としてもやっていかないといけないと思うし、数字という部分は自分でも1番物足りないと思うのでそこに向けてもう少しやっていきたい。


・野本(国3=市立船橋)

前期最終節ということで今のチームの順位的にも絶対に勝利が欲しい試合だったのでずっと準備してきたがそれが結果につながらず自分たちの弱さが全面に出てしまった試合になった。(久しぶりの左サイドハーフでの起用だっだが)自分は最近SBをやらせていただいて、スタメン発表で前のポジションだったので今日は自分が点を取ってやろうと攻撃面で活躍してやろうという気持ちが大きく出たが自分が個人として攻撃で違いを作れなかったのでとても悔しい思いでいっぱい。(前線からのプレスがはまり、攻撃に転ずるシーンが多かったが)中断してからはチームが一回守備というところに立ち変えて、声出してやろうというのがテーマだったのでその期間で修正できたことはいいがそれを勝ちに持っていけないというところが自分たちの甘いところだなと思う。(前期リーグを振り返って)本当に自分たちの力のなさが大きく現れた結果だと思うし、この結果は受け止めて後期リーグに生かしていかないとこの中断期間でギアを入れ替えて頑張らないと後期リーグ1勝もできずに終わってしまうので本当にこの悔しさをチーム全員で持って一人一人が成長できるようにしたい。(後期リーグに向けて)後期リーグでは自分がチームを引っ張っていくくらい中断期間で自分が成長できるようにこの悔しさを胸に後期リーグは自分が活躍してチームを勝たせるくらいの選手になりたい。


・前田(国1=鹿島Y)

前節と同じように入りの部分で早々に失点してしまったが、すぐに前半のうちに1点返せたというのはチームとしてよかった部分。でも、後半に入って勝ちに行こうという中で失点してしまったのは悔しかったし、自分がとった1点も結果としてはよかったが時間としてもっと早く取れていれば逆転という形にできる状態だったと思う。(ゴールシーンは)2点差ついた中で点を取ってこいという状態で送り出されたとは自分自身で思っているので、時間帯にギリギリだったのでもう少しチャンスもあったし早い時間で取れていればもっとチャンスがあったかなと思う。(後期に向けて)前期は個人としてもチームとしても思うようにはいかず苦しい状況が続いたが、これで逆に後期は残留に向けてやるしかなくなったので、自分たちが持っているもの最大限出して、本当に難しいが、残り6週間練習の中から深い強度で、また応援に来てくれる仲間や親御さんだったり、サポーターの方々含めて、結果で応えられるように自分たちは精一杯やっていかないといけないと思う。



TEXT=牧田のどか  PHOTO=谷口奏生、酒井菜摘、廣瀬璃子