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天皇賜盃第88回日本学生陸上競技対抗選手権大会
９月12日（木）～15日（日） 岐阜メモリアルセンター 長良川競技場
▼１日目
男子100ｍ予選
２組（風:-0.5）
１着 松尾 10"37 ※準決勝進出
６組
DNS 宮本
８組
DNS 塚本
男子400ｍ予選
２組
４着 松原 47"04 ※準決勝進出
３組
６着 川上 49"01
４組
２着 吉津 47"29 ※準決勝進出
男子10000ｍ決勝
DNS 吉川
男子４×100ｍリレー予選
１組
２着 東洋大（田村ー渡邉ー松尾ー木立）39"70
４年生の意地で準決勝に残る走りをした松原
吉津は安定した力を見せた
自己ベストタイの走りで調子の良さを見せる松尾
岐阜メモリアルセンター長良川競技場で日本学生陸上競技対校選手権大会（以下、全カレ）が開幕。400ｍに出場の松原（法４＝九州学院）、吉津（ラ３＝豊橋南）、100ｍに出場の松尾（総３＝神辺旭）が順当に準決勝へ駒を進めた。一方で、宮本（法２＝洛南）ら関東インカレ準優勝メンバーから３人を変更して臨んだ４×100ｍリレー（以下、４継）は予選敗退となった。
400ｍには松原、吉津、川上（総１＝西武台千葉）が出場。松原はレベルの高い組でも焦らずに、自分の走りをして準決勝に残り２日目へつなげた。松原は２年前の７位入賞以上を目指し、４年生の意地を後輩に見せるだろう。吉津は課題の前半で練習の成果を発揮し、安定感を見せた。明日の準決勝、決勝に向け吉津は「走るからには優勝していかないといけない」と意気込んだ。川上はけが明けで満足な練習ができておらず予選敗退となり、悔しい全カレデビューに。それでも積極的な走りをしたと梶原監督は評価した。
100ｍに出場の松尾は向かい風ながらも、予選組１着で準決勝進出を果たした。その記録は自己ベストタイで調子の良さを表している。松尾は欠場の宮本と塚本（総１＝城西大城西）の思いも背負い、２日目は準決勝を通過し優勝を狙っていく。
資格記録ランキング１位で臨んだ４継。足に違和感がありエース宮本と塚本はメンバーから外れた。バトンの練習をしていなかったという木立（法１＝弘前実業）が４走に入るなどベストな状態ではなく、惜しくも予選落ちとなった。
けがで欠場の選手も多い中、個人種目では上級生の活躍が目立った。２日目の準決勝、決勝も期待したい。
■コメント
・梶原監督
４継は宮本はもちろん当初はつかう気でいたが膝の故障があって違和感があるということで診断をしたところ少し炎症がありそうだということで、来年の東京五輪を狙いたいから、走ればそれなりに走れたと思うが無理をしてこの後治療が長引くということになると来年の東京五輪が遠のくので宮本は外そうと。でも他の選手たちが、１走の田村にしても４年目にして自己ベストを出してきたり、宮本の代わりに２走をやる渡邉もすごく調子も上がってきて練習もやれていたのでそれでもかなりいいところまでいけるだろうというところで宮本を外した。アンカージャスティン（塚本）を起用する予定でずっとやってきたがウォーミングアップの段階で少し足に違和感があった。ジャスティンも将来がある人間なのでそこで無理をするよりはということでアンカーに木立を入れた。木立は４継という頭も少しはあったが実際に木立を使うことはないだろうと思ってたのでバトンの練習も全然していなかった。今日急遽やったというところでバトンが上手く渡らずに詰まってしまった。それがなければギリギリ予選通ったかどうかなというところ。さすがに宮本とジャスティン両方を外したなかでやると日本インカレで予選を通るのは難しいのかなと。でもそれぞれはよく走ったと思うので次につながる内容だった。400mにかんしては、松原と吉津は確実に予選通っていくだろうと。１年生の川上はようやくけがから回復して練習を始めて１カ月弱なので今の状態でどこまでやれるか守りの走りをするのではなくて積極的に走っていって後半走れなければそれはいいからと。前半ある程度いったときどういう風になるか、それによってこれからの練習を考えればいいので積極的にいこうと送りだした。それなりに積極的にいって、やはり練習が足りなかったので後半もたなかったが練習が十分できていないなかではよく積極的に走ってよかった。松原のところはレースとしても悪くなかったし、周りが調子がよかったのでああなったが、まだまだ予選で負けた選手にも勝負できるので準決勝でしっかり走ってほしい。決勝へ残してもう一度勝負したい。吉津は組を見てもある程度無理をしなくてもいけるだろうというところ。本人は前半少し今までよりも積極的なスピードをのせる感覚だけを出せばいいよと本人にも言った。本人にもそのつもりで走ってだいたいそういう走りにはできたので準決勝では同じような感じで決勝で勝負したい。100mも松尾は調子が良いのは分かっていたので安心して見ていられた。ちょっとレースそのものはスタートから飛び出しのところで少し浮いてしまったのでそこが修正できれば上位で十分できると思う。本人もそこが上手くできなかったと感覚的に分かっている。練習ではそこも良い感じにできているので今度はいかに試合でそれを出すかをやってもらえれば準決勝、決勝も面白い結果になるのかなと思う。（明日以降へ向けて）400mは２人決勝へ残したい。吉津は確実に上位を狙う、できれば優勝を狙う。世界選手権のリレーの代表がいるけれども十分戦えると思っている。松尾にかんしては調子も良いので宮本の分も記録をだして表彰台の１番高いところを狙ってもらいたい。あとは走幅跳の津波が出るけれども、世界選手権がこの後１週間後くらいに出発なので今練習をしっかりやっていて疲労があったりするので試合でベストが出せる状況ではないが世界選手権へ向けて２本ほと跳ぶ予定なので助走から踏み切りにかけての動きがきちっとできればよいなと。それでも２本きちんと跳べれば表彰台にはいけるのではないかなと思っている。
・松原（法４＝九州学院）
全カレは大学２年生ぶりの個人だったので緊張した。２年前は一応入賞したが、やっぱり１年空いての全カレで最後のインカレでもあるので、いろんな思いとか詰まって背負いすぎちゃったところがあった。監督が最後行く前に後輩が見てるぞという声を掛けてくれたので、その言葉でやったろうかなと思った。後輩が見ているので主将してとかじゃなくて、選手として後輩に残していきたいなという思いがある。（入った組がかなり速いレースを展開したが）組編成を見たときにうわこれは、という感じだった。元から速いレースの展開になることはわかっていたので、意識はしていたし僕らの組からプラスは絶対出てくるとは思っていたので、普通に走ればいいかなというふうに思っていた。僕の組は４年生が３人いて福大の松清とか近大の河内とかも一緒に大１から走っていたし、１番因縁の鵜池（日大）も日本ジュニアのときに僕が２番で優勝していたのが鵜池で、ゆかりのある面子がいたレースなのでどうしても最後のインカレで負けられないなという気持ち。今まで負けてきたのでここの組には負けたくないなという思いがあったが、しっかり走れたので４着だったけど明日も切り替えて頑張っていきたい。（マイルも注目されるが）マイルも４連覇が懸かっているので、特に東洋として僕はこの大会の中で１番負けられない試合だと思う。強い思い入れがあって去年はメンバーから外れてスタンドで先輩たちの背中を見て、僕も大学１年と２年は走っていて１回遠くから見たときにやっぱり全カレのあの舞台で４年生はかっこいいなと純粋に思った。僕も走りたいという気持ちがあったので特にこの種目は負けられないと思うので、しっかりと勝ちにはいきたいなと思います。（大学１年時の全カレは松原選手の”始まり”ともいえると思うが）１年生のときに桐生さん（Ｈ29年度法卒＝日本生命）と一緒にバトンをつないで優勝して、２年生は１走を任されて優勝して特に思い入れが強い種目。高校で優勝したのも大学で優勝したのもやっぱり先輩たちがここまで引っ張ってくれていた。４年になった今、僕が次は引っ張っていく番かなと思っているので僕が引っ張って４連覇を成し遂げたい。
・吉津（ラ３＝豊橋南）
前半はしっかり自分の動きを確認しながらいってラスト流して行けるかなと思っていたが、やはり全カレは一筋縄ではいかなくて、日大の泰地（鈴木）さんが飛び出たのがわかったのでギアを変えなければいけないと思った。そこは想定外だったが、最低限の力で突破できたかなと思う。（収穫や課題は）自分は400ｍの前半が遅いのでそこをなんとかしようと今年やってきたが、それがちゃんとできたこと。自分でコントロールしながら走って想定されたタイムで通過することができて後半は様子をみた。準決勝は後半の様子見をせずにしっかり自分の持ち味を出していけば、通過できるかなと思う。（準決勝、決勝での目標は）走るからには優勝していかないといけないなと思うしやっぱり勝ちたいので、今日出来なかった「後半を立て直す走り」を決勝でどう修正していくかだと思う。上手く行けば優勝できると思っているので、優勝に向けてやるべき事をやるだけだ。
・松尾（総３＝神辺旭）
（４継を振り返って）メンバーがけがもあって直前で変わったりしたところもあったが、今できることができてこのメンバーで走れたのでよかった。（メンバーと話していたか）やはり悔しいと。４年生の田村さんからは来年頑張ってと言われたのでしっかりと思いを受け継いで来年走りたい。（100mのレースを振り返って）走ってる感じはそんなにタイミングがあったりしては走っている感じはしなかったがＰＢタイでそれなりに走れているのかなと。気分はよかったので明日の準決勝、決勝と頂点を狙いにいって優勝したい。調子は良いと思う。体が軽いというのもあるし、みんなからの応援もあってモチベーションも上がっている。しっかり自分の走りをしてトンネルをくぐって、決勝で勝負できるようにしたい。
TEXT＝両角あずさ PHOTO＝長枝萌華、水越里奈
