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2019.09.19
硬式野球

[硬式野球]終盤猛追も叶わず。亜大2回戦を落としまたも3戦目へ

東都大学野球秋季1部リーグ戦・亜大2回戦

9月19日(木) 神宮球場

●東洋大4-7亜大


亜大
東洋大


(東洋大)

●内池(2敗)、金光、野木、松澤、神田、河北-山崎


・打撃成績


打順守備名前
(中)松本(営1=龍谷大平安)
(左)小峰(営4=帝京)
(指)廣岡(営1=拓大紅陵)

矢吹(総1=聖光学院)
(右)佐藤都(法4=聖光学院)
(捕)山崎(営3=愛工大名電
(一二一)諏訪(総3=浦和学院)
(遊)小川(法3=霞ヶ浦)

打一酒巻(営3=成田)

納(総3=智弁学園)

斎藤(法3=東洋大牛久)
(二)小林直(法3=八戸学院光星)

打遊二牧(法2=帝京第三)

佐々木(営2=帝京)
(三)津田(総4=浦和学院)

山本(法3=作新学院)


33



・投手成績


名前球数四死球三振
内池(総3=桐生第一)38
金光(総1=東福岡)2 0/329
野木(営4=九州国際大付)23
松澤(営1=帝京)1 1/329
神田(営3=大商大堺)1 2/321
河北(総1=浦和学院)23

 


先発のマウンドに上がった内池


佐藤都は復調の兆しを見せた


ガッツポーズを見せる松本



津田はマルチ安打の活躍も、エラーに悔しさをにじませた





連勝を目指すチームは天候の影響もあり、1日の中にを経て亜大2回戦に臨んだ。打線は四回まで先発・松本健(亜大)の前に完全に抑えられる。試合中盤には松澤がグランドスラムを浴び4失点。打線が終盤に援護をするも、時すでに遅し。この失点が響き4対7で敗れた。


 「いけるかなと思ったんですけどね」と語ったのは先発の内池(総3=桐生第一)。前回登板の反省を生かし、先頭を切るとその直後に出した走者を技ありの牽制球で仕留める。二回には津田(総4=浦和学院)が「初です。自分のせいで流れを渡してしまった」と振り返る痛恨のエラーから2失点。「打者一巡をという話だった。バックのミスもしっかり取り返して、自分で流れに乗ることを覚えないといけない」と発展途上の左腕は振り返った。その後は金光(総1=東福岡)、野木(営4=九州国際大付)で繋ぎ六回のマウンドに松澤(営1=帝京)が上がる。ここまでいくつものピンチを乗り越えた右腕だったが、この日マスクを被った山崎基(営3=愛工大名電)が「ツーシームがいいとこに来たんだけど。うまく拾われた」と語る満塁弾を浴び4失点。投手陣が計7失点と精彩を欠いた。この日、松澤は大学初の救援失敗に言葉を発さず。数多の先輩たちが乗り越えた逆境を次戦乗り換えることができるか注目したい。


 「序盤で抑え込まれて盛り下がった」と徐々に静まり返る東洋大ベンチ。一巡目で快音が響くことはなく。9つのアウトのうち5つのアウトが飛球と拙攻。流れが変わったのは円陣を組んだ五回。ここまで抑え込まれていた松本健から諏訪(総3=浦和学院)が初ヒットを放つも後続が続かず。直後の六回にようやくスコアボードに動きが出る。「開幕から打撃の調子は良い」と語る津田が左安で出塁。松本(営1=龍谷大平安)の内野ゴロで津田が封殺され2死二、三塁でここまで不調にあえいでいた佐藤都(法4=聖光学院)の打棒から飛び出した、8打席ぶりの安打が2点適時打となり、2対7に。直後の七回表のマウンドを神田(営3=大商大堺)が0で抑え、リズムを作り迎えた裏の攻撃。2死一、二塁で松本(営1=龍谷大平安)の適時打、その後満塁で矢吹(総1=聖光学院)が大学初打点となる押し出し死球を受け2点を加える。終盤に入り、神宮球場に東洋大の反撃ムードが漂ったが追撃できず。序盤の5イニング連続無得点が大きく響き、4対7で敗れた。


 大量失点を喫した投手陣だったが希望も見えた。今季初登板の金光と神田がそれぞれ走者を背負いながらも無失点と好投。試合数がかさみ、ブルペン陣の疲労も見え隠れしている中で複数イニングを任せられる可能性もあり今後の2投手の登板に注目したい。


 「2連勝で勝ち点を」と亜大初戦の直後に選手たちは口を揃えたが叶わず。開幕2カード目にして雨天ノーゲームを含めると次戦で7戦目となる。「村上頼みにならないように」とシーズン前に語ったことを体現できるか。この一戦を糧に殻を破った東洋大打線に期待したい。




■コメント

・杉本監督

捕手が変わったというのもあるが、それはオープン戦から分かっていたこと。やっぱりエラーが大きい。そこから致命的なホームランだった。山崎を捕手にしたのは、打たなきゃ駄目だと分かっていたから。投手の失点はある程度覚悟の上だったので攻撃的に行こうとした。来年を見据えたのではなくて、あくまでも指名打者で廣岡を使いたかった。2戦目の投手はそんなに簡単に作れるわけではないので、いかにしのぐか。それがうちの課題。中盤から後半に他の投手が出来上がる可能性があるのでそこにかけている。今日は捕手どうこうではない。佐藤がリードしてても変わらない。そんな中で野手がエラーで足を引っ張っちゃいけない。逆転のチャンスで佐藤に打って欲しかった。あそこで打ったら持ってるねとなるのに。博打が打てない。ど真ん中ストレート狙って三振でもいいじゃないって言ってるけど。ないものねだりはしても仕方ない。精一杯やっていると思う。捕手の仕事と打撃は関係ないと思う。捕手の方が感覚が研ぎ澄まされる。外野じゃ狙い球も流れも分からない。負担がかかってるとは本人も捉えていないだろう。4回に1回でいいから、チャンスでガツンと打てたら。


・吉澤学生コーチ(法4=桐生第一)

流れが悪い中で一人でも出てくれればと思っていたが、流れがつかめなかった。円陣で話したことは相手の配球の傾向や練習でやってきたことを。村上におんぶに抱っこの状態が続くが、こればかりは勝ち点を取らなければいけない。早い段階で得点して勝ちにいきたい。


・佐藤都主将(法4=聖光学院)

打ってもヒットになる確率が低いので割り切っていこうとは思っていた。今日ライトなのは、亜大との1試合目が終わったあとに言われていた。チームに声がかけれないという部分はあるが、ベンチで声かけしたりしていた。明日はなんとしても勝ちにいきたい。


・小峰(営4=帝京)

相手の先発は落ちる球がよかったからみんな打てなかった。あとは狙い球を絞りきれてなかったり。みんなまっすぐを狙い球にしていました。でもそこを相手にうまくかわされてしまったので、振りにいけなかったし。ヒットの場面は甘い球が多かったのでそこを狙って、いいとこに決まったのを打ちました。正直終盤かっていうぐらいの疲れ。でも自分の調子自体はいい感じなので、調整っていうよりは今まで通りに。明日はもう勝つだけです。勝ち点2とります。


・津田(総4=浦和学院)

(二回のエラーは)大学初のエラーです。自分のエラーから失点につながったし、流れを悪くしてしまった。守備を買って貰ってる以上、あのミスはいけない。しっかりと反省して次につなげたい。打撃は今日はマルチで開幕から調子は良い。オープン戦から待ち方だったり細かいところを修正したらそれがハマった。村上頼みにならないようにとみんなで言ってたのに今回もそうなってしまった。明日は村上を途中で降ろせるように、終盤にしたような攻撃を試合の初めからやっていきたい。


・内池(総3=桐生第一)

今日は初回の先頭打者をちゃんと打ち取れて良い感じに投げれるかなって思ってたんですけどね。まぁ、そのあとランナー出して牽制でちゃんとアウトを取れて。結果的に初回は三塁打を打たれたんですけど、開き直って投げれたのが良かったです。二回はまぁ。ああいう形でランナーは出ましたけど抑えなきゃいけないところ。バックのミスもしっかりとカバーできるような投球をできるようにしないといけない。あとは、自分から流れに乗るというかしっかりと乗れるようにしたい。次回登板は次のカードになると思うけど、その時は監督さんが想定しているよりもいい投球をしたい。


・神田(営3=大商大堺)

今日の自分の投球はよかったかなと。点差が開いていたから逆に開き直れたし、自分のピッチングができました。70点ぐらいの評価ですね。フォアボールを出してしまったのでそこがマイナス。昨日は東洋大グラウンドの方は雨がそんなに降っていなかったから、ブルペンで投球とか調整もちゃんとできました。明日は先発に頑張ってもらいたいです。


・小林直(法3=八戸学院光星)

1打席目は悪くなかった。2打席目から身体が開いてしまった。ベンチは最初点が入ってなくて静かになってしまった。後半はチームの雰囲気も悪くなく、一本が出たりきっかけさえあれば力が出ると思う。試合数が増えていて多少は疲れてるけど、自分自身の疲れとしては他の選手と比べてないと思う。頑張りたい。次戦は今まで通りの力が出せれば勝てると思っている。ミスを少なくしてしっかりと勝ちをつけたい。


・山崎(営3=愛工大名電)

都志也さんには、思い切ってやれと言われました。エラーとかもありましたけど、結果的に7失点したので。僕のせいです。投手陣はよく投げてくれました。内池は変化球が浮いたりしたけどそれをどうにかするのが僕の仕事なので。ホームランを打たれたのは低めのツーシーム。うまくすくわれました。今日はキャッチャーで出て、キャッチャーは頭を使いますけど、それで打てないのは言い訳にしかならないので明日は打ちます。明日は捕手かは分からないけど、勝ちに導くリードと打撃をします。


・金光(総1=東福岡)

今日は内池さんが投げた後に自分か神田さんっていう話で。どうかなぁって思って準備をしてました。二回の登板は急と言えば急でしたけど、中継ぎなんてそんなもんなんで。今季初登板で自分自身の登板間隔が2週間くらい空いてたのはちょっと痛かったですね。結果的に抑えられて良かったんですけど、これから神宮で投げさせてもらえる機会があればどんどん神宮球場に慣れていきたい。次回の登板がいつなのかは分からないですけど、今日はしっかりと抑えられたので次回は自分の良さを出しながら無失点で抑えたいです。


・河北(営1=浦和学院)

この前失敗しているので、投げさせて頂けてよかったです。まだまだ全然調子は良くないので、これから上げていきたい。残り試合がまだあるので、また勝ち試合で投げられるようにやっていきたいです。


・松本(営1=龍谷大平安)

相手先発は思ったより低めにきて変化球もチェンジアップとか上手いこと使われて低めの見極めができていなかった。真っ直ぐをもっと狙えばよかった。投手が変わってからは前半打てなかった分真っ直ぐを狙っていた。津田さんがいつも自分の前でチャンスメイクしてくれるので今度こそは打つぞという気持ちで打席に立った。(左方向への打球が多い)基本は逆方向を意識して打っていく感じ。当たりとしては悪くはなかったけどまだ芯で捉えきれていない。(中止の日の調整は)バッティングはもちろんだけどバドミントンの羽根を打っている。集中力がつくと思うので。(試合数が多くなっている)ストレッチとかしているので疲れとかはそんなに感じていない。明日はエース対決でロースコアになると思うので1点でも多くとって村上さんを楽にしてあげたい。自分たちが打って勝てるようにしたい。


・矢吹(総1=聖光学院)

いつ呼ばれても良いように気持ちの準備はしていた。なので代打で呼ばれたときは「やってやろう」って。アンダースローで球の遅いピッチャーだったので「呼びこんで打つように」と言われました。相手先発は上手く緩急を使いながら投げていたところがよかったですね。円陣のときには、低めの球には手を出さないようにすること。そして一回ずつ点を返していこうと話してました。当たったのはふくらはぎ。なんとしても点の欲しい場面だったので、デットボールとはいえ追加点を取ることが出来たので良かったです。




TEXT=須之内海   PHOTO=谷口遥菜、齋藤洋、川口朋珠