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東都大学野球秋季1部リーグ戦・駒大3回戦
10月3日(木) 神宮球場
●東洋大1-2駒大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
駒大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
(東洋大)
●村上(3勝2敗)、山下雅-佐藤都
・打撃成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (中) | 松本(営1=龍谷大平安) | 4 | 0 | 0 |
2 | (二) | 小林直(法3=八戸学院光星) | 4 | 1 | 0 |
3 | (一) | 諏訪(総3=浦和学院) | 2 | 1 | 0 |
4 | (捕) | 佐藤都(法4=聖光学院) | 5 | 1 | 0 |
5 | (左) | 小峰(営4=帝京) | 1 | 1 | 0 |
6 | (右) | 納(総3=智弁学園) | 3 | 0 | 0 |
7 | (指) | 山﨑基(営3=愛工大名電) | 4 | 2 | 0 |
8 | (遊) | 木村(総2=霞ヶ浦) | 2 | 0 | 0 |
打遊 | 小川(法3=霞ヶ浦) | 2 | 1 | 1 | |
9 | (三) | 津田(総4=浦和学院) | 4 | 0 | 0 |
計 | 31 | 7 | 1 |
・投手成績
名前 | 回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失点 | 責 |
村上(総3=智弁学園) | 6 1/3 | 82 | 7 | 2 | 2 | 2 | 1 |
山下雅(営4=東邦) | 1 2/3 | 21 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
同点適時打を放った小川
100安打への歩みを進める佐藤都
次戦は悔しさを晴らす試合に期待したい
打順の組み替えを行い臨んだ駒大3回戦。試合前の円陣で山崎(営3=愛工大名電)の「今日勝てば勝ち点2です!元気出してやっていきましょう!」の掛け声で気合を入れ試合に入る。試合は7安打を放つも1得点と打線がつながらず。わずか2点に留めた村上(総3=智弁学園)に応えられずに、1対2で敗れた。
最初の好機が二回に訪れる。先頭の小峰(営4=帝京)が左安で出塁、その後得点圏で山崎の左安で先制が期待されたが二走が帰れず。後続も倒れ先制とはならなかった。以降も再三走者を置くが、あと一本が出ず。試合は後半に差し掛かる。
ようやく好機をものにしたのは六回。小峰の四球と山崎の左安で一、二塁に走者を置く。なんとか同点に追いつきたい場面。ここで打席に立つはこのカード、ベンチからチームを鼓舞していた小川(法3=霞ヶ浦)。「変化球を狙っていこうと決めていた」とその言葉通り、4球目の狙い球を迷いなく弾き返す。鋭い打球は内野の守備をぬけ右前へ。そして二塁走者の小峰が好走塁で相手捕手のタッチを紙一重でかいくぐり、見事生還。クラッチヒッターは何度も天に拳を突き上げ、同点打の喜びをかみ締める。「試合に向けて、できることは全部やってきた」。限られた打席のなかで自身の力を存分に発揮するために、準備を重ねてきた背番号6。好機で一本という場面でしっかりと結果につなげた。
しかし、その後は打線から快音は響かず。この1点で試合を終えた。打線は18イニング連続長打なしとパンチ力に欠け、適時打もなかなか出ていない。このカードに限っては3戦で30残塁という惨憺たる(さんたんたる)結果に。今秋、プロ志望届を提出し、打線の中軸を担う予定だった山田(総4=桐生第一)の抜けた穴は大きい。空き週を挟み、得点力不足をどう解決するか。指揮官と選手の進化した姿に期待したい。
「勝つしかない。チャンスをもらえるのであれば次は打ちます」と決意を口にした木村(総2=霞ヶ浦)を始め全ての選手が真剣な面持ちで球場を後にした。奇跡の大逆転劇への序章はここで終わり、残す上位2チームへ挑む。連覇への夢を叶えるべく明日も彼らは鍛錬に励む。
■コメント
・杉本監督
タイムリーが出ない。なんであんなに硬くなるのかなっていう。打ち方が。あれだけチャンスを作っているのに。打ちたいっていう気持ちは分かるけど空回っていますね。あと一本っていうところです。同じような場面でキャプテンに回って来る。キャプテンが一本という夢を見るんだけれども、アウトのなり方が悪いっていうのかな。並の打ち方じゃなくなってますね。冷静になれてないです。昨日の走塁ミスもそう。チャンスでキーマンに、調子の悪い選手に回って来る。言い訳じゃないですけど、山田を欠いているという辛さがやっぱりあります。やはりどうしても村上に負担がかかる。体が大変だというのも分かってます。途中から使うという選択肢は難しい。試合が決まってから出しても意味ないので。なので点を取られたところで代えた。守備も含め本当に頑張ってくれました。打線が支えてやらないと。(二回の走塁)昨日の失敗があったから、大事にいってしまったのかな。たらればですけど、なかなか上手くいかない。2つ落としたので入替戦が見えてきてしまった。計算上は優勝もあるのでそこに向けて頑張ります。
・佐藤都主将(法4=聖光学院)
(試合後のミーティング内容は)全部さらけ出してってことですかね…。チームメートとしても溜まっている思いっていうのがあって。本音を言い合わないといけない。自力は無いが優勝がないと決まったわけではないのでここから4連勝していくしかない。今まで優勝争いとかしかしていなかった中で、こうやって負けが続いたときに慌ててしまっている。それがサインミスであったり慌てて勝負にいってしまったりして、全体的にも個人的にも弱さが出た。追い込まれたときに本来の力を発揮することができないのが課題。村上は回ごとに疲れは出ていたが、それでも自分がリードしていかないといけなかった。これから一週間空く中で、食らいついていく姿勢であったりというところをもう一回やっていこうという話をもらった。
・小峰(営4=帝京)
(二回の走塁について)昨日の判断ミスが正直ちらついた。球自体は見えてるけど、振りにいった球を捉えきれていない感じ。チーム全体がどんよりしている。士気が下がっている。空き週で、技術的なことよりメンタルをどうにかしないと。村上には本当に申し訳ないという気持ち。チャンスで一本を出さないといけない。下も上もちらついているので、目の前の試合を勝っていくしかない。頑張るしかない。
・山下雅(営4=東邦)
調子は決して良くなかった。昨日のほうがよかった。点を取られたあとなので、流れを持って来るために全力で投げるしかないという気持ちで投げた。空き週は追い込むしかない。体もメンタルも。
・小川(法3=霞ヶ浦)
出てない間はずっと出たときのために、出来ることは全部やっていた。今日のチームでの方針は、個人でしっかりと考えてやるっていうことだった。自分は変化球を狙うっていうのを意識していこうと思って。その狙い球をきちんとヒットで同点にできたのはよかった。でも勝ちきれなかったから。空き週はしっかりこだわって、次に向けて調整していきたい。
・小林直(法3=八戸学院光星)
相手の投手パターンは同じなのに対応できないのは相手が上なのではなくて、自分たちが悪い。村上は最初の方は普通に良かったと思う。疲れも出るだろうし援護しないと。もう残るためには勝つしかない。
・山崎基(営3=愛工大名電)
このカード打てていなくて、迷惑をかけてしまっていた。チームに対しても頌樹(村上)に対しても申し訳ない気持ちでいっぱい。今日マルチが出たのは良かったかな。だけど結果が全てだし、勝てなかったっていう事実はしっかりと受け止めなきゃいけない。終わったことはしょうがないし、切り替えていきたいと思う。自分の意識としては、ランナーがいたら返して後ろにつなぐ。それと最後まで諦めないっていうこと。まだ優勝だったり、最下位っていうのも決まったわけではない。残り2カードをしっかりと勝つだけ。4連勝するしかないってわかってるし、チームに貢献できるように頑張ります。
・木村(総2=霞ヶ浦)
試合前から負けたら最下位というのは分かっていた。そういう中で負けた。村上さんが頑張ってくれていて、今日も必死に投げて抑えてくれているのに援護できなかった。申し訳ない。自分はチャンスで打てなかったし、足を引っ張っている。1週間準備の期間はあるので、必死になってやってどうにかしたい。チームとしては現状は下にいるけど、他頼みであっても優勝の可能性が完全には消えていない。そのためには残り4つ勝たないといけないので、勝てる準備をしていきたい。
TEXT=須之内海、谷口遥菜 PHOTO=谷口遥菜、齋藤洋、川口朋珠