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2019.10.07
アイススケート

[アイスホッケー]中大に悔しいPSS負け 課題は勝ち切るためのメンタル

2019年度関東大学アイスホッケーリーグ戦

10月6日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ

●東洋大4ー5中大(PSS)


[ゴール(アシスト)]

4:54 武部虎(石田)

6:14 清水(小堀)

7:35 石倉(久米)

52:30 猪狩(久米、中村)


POS背番号名前
GK31水田(社4=駒大苫小牧)
GK30岩田(社3=武修館)
DF12福田(社2=日光明峰)
DF23武部太(社1=苫小牧工)
FW11所(社4=駒大苫小牧)
FW48清水(社3=白樺学園)
FW27小堀(社2=白樺学園)
DF29中村(社4=八戸工大一)
DF石田(社1=武修館)
FW14久米(社2=駒大苫小牧)
FW16武部虎(社3=苫小牧工)
FW20猪狩(社3=駒大苫小牧)
DF奇(社4=宣徳・韓国)
DF21川口(社4=白樺学園)
FW37阿部(社1=駒大苫小牧)
FW22石倉(社4=八戸工大一)
FW38宮田(社1=白樺学園)
DF49長原(社3=白樺学園)
DF33千葉(社3=駒大苫小牧)
FW19前田(社1=白樺学園)
FW13藤原(社1=武修館)
FW24石橋(社4=駒大苫小牧)



先制点を挙げたFW武部虎


FW清水はPSS、得点ともに決めた


FW猪狩の追加点に集まるラインメート


 関東大学アイスホッケーリーグ戦は1次リーグ最終戦を迎えた。中大から開始早々3点を奪い勝利かと思われるも、ラスト30秒で追いつかれ、ペナルティ・ショット・シュートアウト(PSS)へ。サドンデス方式にまで及んだ結果、東洋大の敗北が決まった。


 開始5分で試合は動いた。FW武部虎(社3=苫小牧工)が中大をかわして先制点を挙げると、興奮冷めやらぬまま、今度はFW小堀(社2=白樺学園)とFW清水(社3=白樺学園)のパス回しでゴール前に迫る。最後は小堀からノールックで後方の清水へパックが渡り、相手GKの股下を抜く鮮やかなシュート。そしてFW石倉(社4=八戸工大一)がGKと1対1の場面を決め、わずか2分半で中大を突き離した。

 しかしここで中大がタイムアウトを取り、東洋の流れはせき止められる。1ピリ、2ピリで1点ずつ失点し、自分たちのシュートはゴールポストに嫌われ続けた。1点差に迫られて焦りもあるなか、残り10分でFW猪狩(社3=駒大苫小牧)が待望の追加点。これで逃げ切るかと思われたが「少しほっとした面が最後に出た」と鈴木監督。粘る中大に失点を許し、ラスト30秒で同点に追いつかれた。

 3対3のPSSでは武部虎、清水が決めるも勝敗は決まらずサドンデス方式へ突入。GK水田(社4=駒大苫小牧)がセーブを続け、4人目でようやくFW石橋(社4=駒大苫小牧)が中大ゴールを破る。しかし中大にも決められ、PSSは続行。通算11人目で惜敗となった。


 武部虎が「気持ちを継続できなくて最後あの形になった」と語る通り、課題はメンタル面。リードしていてもプレーが変わらないチームこそ、勝ち切ることができると考える鈴木監督も精神面での成長を2次リーグに向けて必須とした。だが1次リーグを終えて「試合を重ねるごとに良くはなっている」ともDF川口主将(社4=白樺学園)は振り返った。2巡目こそ全勝を目指す。



◼︎コメント


・鈴木監督

すごくいいスタートを切って、そこから3点のリードを守ろうって時間帯が結構長かったのでなかなかリズムをつかみきれなかったゲームだったと思う。(最初の3点)3点はあまり試合の中でリードではあるけどセーフティリードではないので。ただそこをちょっと守ろうという意識が特に出たのがあった。あとは2点差になって少しほっとした面が最後出たのかなという点がある。(少しずつ追い上げられきた)正直ずっとプレッシャーかかりながらこの試合戦ってきたという印象が選手の中にもすごくあると思うが、やっぱり勝ち切るチームっていうのはそこのリードでプレーが変わったりしない。そういうチームが勝ち切れると思うのでそういうメンタルの部分が2次リーグに向けて成長していかないといけない。(勝ち切れなかったところがらしくなかった)3点目の失点はセットプレーだったんであの辺がもったいなかったなという点はあるが、やっぱり2点のリードはあったのでそこはしっかり勝ち切れるというのは戦術もそうだがメンタルの部分も含めて成長しなくちゃいけない部分かなと思う。(長く続いたPSS)水田がプレッシャーの中でよく守ってたんで、なんとか決めてほしかったが、ペナルティショット戦は本当にどっちに転ぶか分からないので、しょうがない部分が多いんじゃないかと思う。(3年生が多く起用されていたが)学年はあまり気にしていない。やっぱり誰が決められそうかってシューターを見極めて選んだ。スコアリング能力が高い選手を起用した。(1次リーグ総括)まずはスタートがあまり良くなかったので、そこからすごく調子は上がってきたがスタートのつまずきが尾を引いた1次リーグだったので、2次リーグはもう1回ちょっと気持ち切り替えて開幕のつもりで戦っていきたい。


・DF川口主将(社4=白樺学園)

(今日の試合を振り返って)立ち上がりから最後まで特別良くなかった中で、先制点を取って流れがきたかなと思ったんですけど、最後勝ち切れなかったのがまだまだつめが甘いところかなと思った。今日で1次リーグ終わって、またすぐに2次リーグが始まるのでそれに向けて準備して優勝狙いたい。(中大とは夏に負けているが)相手関係なしに60分間東洋のプレーをするとミーティングで話していた。特に夏負けて、リベンジしたい気持ちはありましたが、そこまで相手は意識してなかった。(点がとれない間が長かった)3ー0になって、正直ちょっと守りに入ってしまった部分もあったので、そこが結局あと1点がとれないところかなと感じた。(1次リーグを振り返って)試合を重ねるごとに良くはなっていると思うので、これからは積み重ねだと思うし、日々の練習もそうですし、毎試合毎試合良くなっていかないと、優勝することはけっこう難しいと思うので、チーム全員で同じ目的目標に向かってやっていければ、と思う。(次の試合に向けて)僕は相手とか意識していないので、自分はやるだけのことをしっかりやって、チームの勝利に貢献したい。


・FW武部虎(社3=苫小牧工)

序盤はしっかり点を取れて良かったけれど、後半ちょっとしたミスでバタバタに倒れていってしまった。(先制点を決めたが)フォワードの2人がゴールに向かってスペースをつくってくれたので、冷静に打てて良かった。(3点決めてから中央がタイムアウトを取ったが)集中力が切れたというか気持ちを継続できなくて最後ああいう形になってしまった。(3点目から4点目を取るまで約40分かかったが)チャンスは結構あったけれど、1人多い状況でも慌てていた部分があったのでメンタルが崩れていたと思う。(PSSを振り返って)もっと練習して上手くならないとと感じた。(予選リーグ1巡目を終えて)2戦目の法大戦で負けてしまい出だしが悪かったけれど徐々に良くなっていったので、2次リーグは最初から自分たちのプレーができるように準備したい。(次戦に向けて)今日みたいに勝っている場面で、メンタルを継続できればいいプレーができると思うので意識していきたい。



TEXT=越塚日南 PHOTO=川口朋珠、浅野琴美、伊藤なぎさ