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東都大学野球秋季1部リーグ戦・国学大1回戦
10月16日(水) 神宮球場
●東洋大1-2国学大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
国学大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 |
(東洋大)
村上、松澤、●山下雅(2敗)-佐藤都
・打撃成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (中) | 松本(営1=龍谷大平安) | 4 | 1 | 0 |
2 | (二) | 小林直(法3=八戸学院光星) | 4 | 1 | 1 |
3 | (左) | 小峰(営4=帝京) | 4 | 1 | 0 |
4 | (捕) | 佐藤都(法4=聖光学院) | 4 | 3 | 0 |
5 | (指) | 山崎(営3=愛工大名電) | 4 | 0 | 0 |
6 | (右) | 諏訪(総3=浦和学院) | 4 | 0 | 0 |
7 | (一) | 酒巻(営3=成田) | 4 | 1 | 0 |
8 | (遊) | 木村(総2=霞ヶ浦) | 4 | 2 | 0 |
9 | (三) | 津田(総4=浦和学院) | 2 | 1 | 0 |
計 | 34 | 10 | 1 |
・投手成績
回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失点 | 責 | |
村上(総3=智弁学園) | 7 | 119 | 7 | 0 | 6 | 1 | 1 |
松澤(営1=帝京) | 1 | 8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
山下雅(営4=東邦) | 2/3 | 9 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 |
猛打賞でアピールする佐藤都
村上は連続三振で吠えた
サヨナラ打を見つめる山下雅
空き週をはさみ今までの暑さとは一転、秋風が吹くなか迎えた国学大1回戦。投手戦のなか小林直(法3=八戸学院光星)の内野安打で先制点をあげるも、七回に同点に追いつかれる。このまま延長までもつれるかと思われたが、九回から登板した山下雅(営4=東邦)が相手にサヨナラ打を許し、1対2で敗れた。
10安打を放ちながら1得点に終わった。唯一の得点は五回。1死二、三塁の場面で小林直が初球を振り抜くと、絶妙な高さで相手投手の上を抜けて内野安打に。「運も良かった」と塁上でホッとした表情を見せた。しかしその後はチャンスをつくりながらも無得点。この日猛打賞の佐藤都主将(法4=聖光学院)も「チャンスで打てる人が必要。それがずっとこの秋の課題」と一言。「自分が決めるという気持ちが個々にない。チャンスで回ると慌ててるというか気後れしている。それがタイムリーが出ない原因だと思う」と副将の津田(総4=浦和学院)も口にした。試合後にほとんどの選手が課題に挙げた、チャンスでの一本。その一本を打つのは自分だという気持ちが、今まで以上に必要とされる。
先発のマウンドを託されたのは、村上(総3=智弁学園)。金木犀の香りが風に漂い、秋の深まりを感じる試合前。エースは笑顔を見せ、リラックスした表情でアップをこなし試合へ臨む。初回から2安打で三塁まで進ませるも、146㌔のストレートを連発。2者連続三振で初回のピンチを乗り越え、マウンドで吠えた。「調子はまあまあ」と語る右腕は、その後も安定した投球を見せ、六回まで無失点に抑える。しかし七回、代打・大野(国学大)に安打を許すと、犠飛と安打で1死三塁に。再びピンチを迎えた右腕は貞光(国学大)に犠飛を許し、7回119球1失点でマウンドを降りた。
後続を託されたのは松澤(営1=帝京)。今季複数イニングを任された際は失点する場面もあったため、今回は1イニングを集中する起用法に。その采配が功を奏し、好打順の打線に対しわずか8球で三者凡退に。「期待してもらってるからそれに応えたい」と気迫の投球を披露した。見事使命を果たした成長株は「低めに集まってよかった」と自身の投球を振り返った。
九回同点のまま投手リレーは3番手の山下雅へ。先頭打者に対し2球で打ち取り、幸先のいいスタートをきる。しかし伊藤(国学大)に安打を許し、犠打で1死二塁に。得点圏に走者を背負って迎えるは、高本(国学大)。真ん中に入ったまっすぐをそのまま弾きかえされ、打球は左中間へ。これが国学大のサヨナラ打となり、チームは大事な初戦を落とした。山下雅は「焦ってしまった自分が悪い」と悔しさを吐露。その一方で「明日も大事なところで投げさせてもらえるなら頑張ります」と次戦に向けて決意を誓い、球場を後にした。
「勝利を信じて、仲間を信じて」(杉本監督)。この日は10安打するも、得点はわずか1点のみ。ナインは「チャンスで一本が打てなかった」と口をそろえて猛省。明日は気持ちを切り替え、投手陣を援護できるか。勝利を手にし、3戦目での勝ち点奪取に向けチームは明日も戦う。
■コメント
・杉本監督
ここで一本っていうところが課題ですね。ただ感じとしてはすごくよくなってきている。なので落ち込むことなくやっていきたい。良い感じですよ。バッティングはつながりの所でいうともう一つですけど、相手も必死ですからね。相手も良いピッチャーですし、なかなか簡単にはタイムリーなんて打てないですね。ちょっと感じはでてきていると思う。打撃ももよくなってはきている。ただどうしても気持ちが入りすぎてしまうところがある。切り替えてやっていけたらいいと思う。これからが試練だと思う。もう一つ頑張って徹底的にしていきたい。もう1回勝利を信じて、仲間を信じて、頑張っていきたいと思う。頑張ります。
・佐藤都主将(法4=聖光学院)
(今日3安打)チャンスで打てないのでそれでは意味がない。九回裏は追い込んだが高めにいってしまった。今年は僅差の試合ばかりなのでなるべく1点もあげないようにと思いながらやっている。あとはチャンスができても誰が打つか。チャンスで打てる人が必要。それがずっとこの秋の課題としてある。明日はドラフトもあるが、大事な試合があるので勝ちにいきたい。
・津田(総4=浦和学院)
試合内容的には悪くないとは思う。まぁ、最終的には国学大に粘り負けしてるから良くないんですけど。チームの雰囲気は悪いのかって聞かれたらそれも同じような感じ。悪くはないと思う。問題はチャンスで打てないこと。自分が決めるという気持ちが個々にない。チャンスで回ると慌ててるというか気後れしている。それがタイムリーが出ない原因だと思う。(試合前には1人素振りをしていたのは)単純に身体が動かないから。他の人はそうしなくても身体が動くと思ってるのかもしれないけど、自分は朝打撃をやらない分は振らないと動かない。姿勢で引っ張ってとかじゃなくて、自分のためにやってる。次から本当に負けられない試合になってくる。一戦必勝は当たり前。何としても勝てるようにチーム一丸となってぶつかっていきたい。
・山下雅(営4=東邦)
自分が悪いです。打たれたのは真ん中のストレート。自分はコントロールのピッチャーじゃないけど、焦るところではなかった。次のバッターでも打ち取れば良かった。いや駄目ですね。明日も大事なところで投げさせてもらえるなら頑張ります。
・小林直(法3=八戸学院光星)
チャンスでもう1本が出なかった。今の調子は普通。今日はピッチャーもよかったので甘い球をもっと積極的に狙っていけたらよかった。タイムリーの場面では初球から振ろうと思っていた。出塁できて一安心だが運もよかったと思う。明日はもう負けられないので勝つことだけ意識して頑張ります。
・酒巻(営3=成田)
調子が良かったのでスタメン復帰になった。一本出たけど、チャンスで打てなかったので悔しい。調子自体は悪くないので打てない気はしていない。明日は初球をちゃんと捉えて、チャンスで一本出したいです。
・芦名(総2=木更津総合)
メンバー入りできた理由は正直自分でも分からない。調子が良いかって聞かれたら、今は良くないので。自分はスタメンというよりかは、まずは代打としての起用だと思います。今のチームは自分的には深刻だなと思ってて、タイムリーが出ないじゃないですか。こういう時に代打要員でベンチに入るってことは効果的な一本を期待されてると思います。なので、明日以降機会が回ってきたら印象に残るような仕事をできるようにしっかり準備をしていきたいです。
・木村(総2=霞ヶ浦)
前のカードまでは自分のバッティングが出来なかったが、今は状態良い。自分は神宮初マルチ安打だった。マルチ安打でもチームが負けると意味ない。良かった点は大きなミスもなく、ピンチもしのげたところ。優勝するには負けられない。勝ちにいくしかない。連勝で勝ち点取りにいくつもりで頑張ります。
・松澤(営1=帝京)
前日練習ではあんまりよくなかったけど、だんだんいい方向に向かってきてる。低めに集まってたのでよかったですね。監督に使ってもらえてるってことは期待してもらってるってこと。それに応えられるように頑張りたい。最近の傾向的に2〜3イニングを投げると打たれてしまってるので、1イニングなら抑えられると思って起用してもらったのかなと。とにかく明日しっかりとって、明後日3戦目に持ちこんで連勝でつなげたいです。
TEXT/PHOTO=川口朋珠、谷口遥菜