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2019.10.17
硬式野球

[硬式野球]浦学勢が躍動!河北大学初先発7回1安打で勝利に貢献

東都大学野球秋季1部リーグ戦・国学大2回戦

10月17日(木) 神宮球場

◯東洋大8-3国学大


国学大
東洋大


(東洋大)

河北、◯松澤、山下雅-佐藤都

二塁打:木村(五回)、佐藤都(八回)


・打撃成績

打順守備名前
(中)
松本(営1=龍谷大平安)
(二)小林直(法3=八戸学院光星)

廣岡(営1=拓大紅陵)

齋藤(法3=東洋大牛久)
(左)小峰(営4=帝京)
(捕)佐藤都(法4=聖光学院)
(指)山崎(営3=愛工大名電)
(右)諏訪(総3=浦和学院)
(一)酒巻(営3=成田)

井奥(営3=東洋大姫路)

山本(法3=作新学院)
(遊)木村(総2=霞ヶ浦)
(三)津田(総4=浦和学院)


3414



・投手成績


球数四死球三振失点
河北(営1=浦和学院)101
松澤(営1=帝京)14
山下雅(営4=東邦)11


逆転適時打を放った津田


河北は初先発の重責を果たした


守備でのミスを取り返した木村


 寒空の下行われた国学大2回戦。一戦も負けられない中、チームは中盤に安打を重ね3得点、投げては初先発の河北(営1=浦和学院)が8回1失点の好投を披露、試合は打線の援護もあり8対3で勝利した。


 「違う楽しさ」。これまでリリーフでの登板を続けていた河北が公式戦初のマウンドに上がる。初回、前日に打撃戦を演じた打線に対峙すると圧巻の三者連続三振と完璧な滑り出しを見せる。続く二回、先頭の伊藤(国学大)に四球を許し走者を背負う。その後、2死にこぎ着けるも7番打者を追い込んでからの7球目を弾き返されるとセンター松本(営1=龍谷大平安)がわずかに届かず、適時二塁打に。初の被安打が適時打と不運な形に見舞われるも、それ以降は淡々と投げ続けた右腕。終わってみれば7回を投げ打たれた安打はわずかにこの適時打1本とさすがのポテンシャルの高さを見せつけた。試合後、河北は「このイニング数はひさびさでした」とやや疲れた表情だったが、「良い気分転換になったと思う」と普段は見せない笑みもこぼした。


 後輩の躍動を支えたのは、同じ高校OBたちだ。河北がマウンドを降りると同点で八回を迎える。この回の先頭は諏訪(総3=浦和学院)。「取られた直後。何としても打ちたかった」と語ったこの打席で、この日2安打目となる中安を放ち出塁する。その後の打席間で進塁すると、2死二塁で副将の津田(総4=浦和学院)に打席が回る。初球に特大のファウルを放った後の4球目。「自分の一本からこの回の流れを作れた」と自賛する当たりが中前に抜け、野手がもたつく間に諏訪が快足を飛ばし本塁へ。『浦学コンビ』の鮮やかな攻撃で再びリードを奪うと、打線が爆発。6安打5得点の猛攻で国学大を沈めた。


 この日のヒーロー河北の左手にはめられていたのは、これまでの茶色のグラブではなかった。紺のグラブを片手に「自分で買って。先発の時に使おうって決めてました」と語った。グラブの中には『為せば成る』。今後も続く負けられない戦いに欠かせないこの男は前に後ろに活躍を誓い、バスに乗り込んだ。


 負ければ入れ替え戦が見えるという、背水の陣で臨んだ一戦に見事勝利した東洋大。次戦も猛攻を見せられるか、ようやく目覚めた打線に期待したい。



◼️コメント

・杉本監督

週跨ぎだからかなり久々に勝ちましたね。今日はよくつながったと思います。あんな所でエラーが出て、嘘だろと思いましたけど。落ち込んでるチームっていうのはこうなんだなと。その後よく点をとってくれた。昨日もああいう形でしたけど打撃、打ち方はとてもよかった。この一勝はすごく大きい。今までやってきたことは絶対間違ってないのになんで焦ってんのと言った。私は腹を括ってるんだから選手たちにも括れと話した。急いで野球することないじゃんと。やろうとしてることができないのは仕方ない。ただ単に打ちたいとか、チャンスで打撃を変えてどうするんだ、勇気を持てと。たまたま今日はつながってくれて。山田が怪我をして、その時点で亜細亜と駒澤どちらか勝たないとまずいなと思っていたので。佐藤と山田は飛車角なので、その一つが抜けたら平気ではない。取っ替え引っ替えしても埋まるピースと埋まらないピースがあるのでどうにかやっている。だから残ってる俺らが頑張ろうという話をした。(佐藤の成長)まだまだだと思います。そんなに簡単に捕手はできない。ただ、捕手としてのポテンシャルはすごいと思います。今日の三振ゲッツーもそう。自分の肩の強さで刺しに行った。そのような面では成長していると思う。昨日の失敗も成長過程の一つなのではと。今日の先制されたヒットも、四球でもいいんじゃないの、というのも結果論。絶対何も言わないです。


・津田(総4=浦和学院)

今日は自分の一本から一気に打てていい感じだった。自分の調子はずっといい。打った打席はどの球種とかじゃなくて、反応して打てた。河北には腕を振れってずっと言ってるんですけどね。なかなかできてないなって。今日の投球は60点くらいです。まだまだやれると思う。ここからチームは負けられないのは変わってないので、残り最大4戦とか考えないで、4年生が引っ張っていって一戦一勝でやっていきたい。


・河北(営1=浦和学院)

調子は悪くはなかったですね。先週監督から先発でいくことを伝えられました。5回まで投げるっていうのは予想通り。高校までは投げてたからこのイニング数は久々でした。先発をずっとやりたいって思っていたので嬉しかったし、投げ切れてよかったです。抑えとはまた違う楽しさ。自分にとっても良い気分転換になりました。グラブは前から買っていたやつで、せっかくなら先発で登板のときに使おうと思っていたんです。前のグラブは高校の監督からもらったもので何も文字が入ってなかったんですけど、今回は「為せば成る」っていう言葉を入れました。


・小峰(営4=帝京)

久々に勝てました。2安打ですけど詰まってばかりで。芯に当たらないですね。でも飛んだところがよくてヒットになってくれました。というか、勝てたという結果だけで嬉しいです。ドラフトの日に勝ててよかった。河北には100点満点をあげたいと思います。よく投げてくれました。明日も勝つしかない。打つだけです。明日は9連打したいですね。


・山下(営4=東邦)

5点もあったら流石に大丈夫です。河北に関してはあれぐらい投げれて当然というぐらいいい投手なので。驚いてないです。(グローブを変えた)元は練習で使ってたやつです。打たれたら変えてます。今シーズンで3つ目。もう変えたくないです。明日投げたら3連投ですけど、へっちゃらです。また行けと言われたら行きます。



TEXT=須之内海 PHOTO=須之内海、谷口遥菜