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2019.10.28
バスケ

[バスケ]「開き直って思い切り」 後半の粘りで中大撃破の大金星!

第95回関東大学バスケットボールリーグ戦

10月27日(日)明星大学日野キャンパス


◯東洋大71-67中大


 18|1Q|16

 15|2Q|20

 16|3Q|15

 22|4Q|16


スターティングメンバー

24 ラシードファラーズ

5 栁澤優

22 和田麗空

14 田代幹

38 福井歩


試合終了後チームには笑みがあふれた

栁澤のアウトサイドがチームを勢いづける

和田のドライブが攻撃の起点

田代も内外から支える



 東洋大バスケの底力を見せた。昨年度1部所属、現在2部リーグ暫定2位の相手に真っ向勝負を仕掛けると、一歩も引くことのない試合を繰り広げ、最終スコア71-67で中大を下した。


 1Qからシーソーゲームが展開された。ラシード(済4=越谷西)、和田(済3=東海大相模)らの上級生らが高さとスピードを生かした動きで点を重ねていく。しかし中大もスリーで応戦。互いの武器であるディフェンスが激しくぶつかり合い、1Q最後にはしばらく我慢する時間が続いた。2Qでもその均衡は破れず、33-36と大きな差がつかないまま勝負の行方は後半へと委ねられた。


 勝負所の3Q。田代(済3=桐光学園)を軸に丹波(済1=常磐大)やラシードがつないでいくも、前半同様に中大の正確な3PTSが東洋大を苦しめる。田代のFTと庄子(済1=聖和学園)のシュートで一時逆転するが、「内容を見ると悪いところもたくさんあった」と田代が挙げたようなパスミスなど細かいミスが響きすぐに取り返されてしまい、49-51の1シュート差で3Qを終えた。


 ここまで五角だった試合だが、4Qから少しずつ動きが見られ始めた。まず和田が2本のFTを沈めると、「最近全然調子が良くなかった」と言う栁澤(済4=桐光学園)が左コーナーからフリーで打った3PTSもネットを揺らす。栁澤はこの後もう2本の3PTSを決め、復調の兆しを見せた。そしてこのシュートを起点に東洋大が徐々に中大を引き離していく。ゴール下の加藤(済4=横浜清風)のリバウンドからコートメンバー全員でボールを回し点を重ね、71-67で試合終了となった。


 ブザーが鳴った瞬間、会場には歓喜の声があふれた。佐藤HCも「全員がベストプレイヤー。今季1番の試合」と締めくくり選手たちをたたえた。この結果で東洋大は順位を3位に上げ、ついに1部昇格入れ替え戦は射程圏内に。この流れを崩さず、残り3節を全力で戦う。



 

▪︎コメント

・佐藤HC

今日はほんとに出ている全員がすごく気持ちの入ったプレーをしてくれたし、ちゃんとディフェンスもやってくれた。この何試合かでスリーポイントが入っていなかったのが入ったのは今日の勝因かなと感じ。また中央さんという今1番失点数が少ないチームにディフェンスで守り勝てたというところではすごく自信を持っていいのかなと思う。今例えば入れ替え戦に行くためには残り今日4試合は絶対に落とせないという話をした中で、彼らがそこに行きたいという目標を立てて強い気持ちでできたのが良かった。ベストプレイヤーは全員だと思う。全員で守って、それをノーマークの者が入れる。今節は今シーズンで1番良い試合だったんじゃないかと思う。


・栁澤(済4=桐光学園)

今日の試合は昇格まで残りの試合勝たなきゃいけない中で、格上だった中央に勝ててほんとによかったなと。中央対策というのは特にはなかった。昨日の試合が終わった後に監督からも「開き直って思いっきりやろう」という指示があったので、最初の入りから受け身にならずにガンガンいった結果勝てた。みんなで勝ち取った勝利だと思う。最近個人で言えば全然調子が良くなかった。その中でチームの1年生の(丹波)偉人がよくつないでくれて。ほんとにチームに迷惑ばかりかけていたので、少しは迷惑かけていた分返せたかなとほっとした気持ち。チームで言えば追い込まれた状況になったときにリバウンドであったりシュートであったり、みんなが集中を切らさずにいけたので残りの3試合も今日のようにいけば勝てると思う。入れ替え戦という望みがまだ残っているので、それに向けてこの後の3試合も負けられない。


・和田(済3=東海大相模)

今日は結構みんな頑張っていて、一回気持ちが折れたりとかしたがみんなで声を掛け合って気を取り戻したりして自分も助けられた。気持ちの面が良かったと思う。(手応えは)個人的には一時期何をやってもうまくいかなかったが、最近自信を持ってドライブとかできていてそういうところが今日出せたのでうれしい。調子は良くなってきているのでこのまま継続していきたい。(次戦に向けて)この雰囲気を忘れないようにして、気持ちを浮かせないように集中してやっていきたい。


・田代(済3=桐光学園)

中央も東洋もディフェンスが持ち味のチームで、ディフェンス対戦だったがそこに勝ててすごく良かった。結果的には勝てたけれど、僕もだし下級生も内容をちゃんと見たら悪いところも結構たくさんあったので、課題は多いと感じた。勝負所のチームの集中力は上がっているのでそういうところで手応えはある。チームに流れは来ていると思う。雰囲気もすごくいいので継続したい。次節はまた相手が変わるので流れを残して、自分たちのやることをしっかりやって勝ちたい。



TEXT=渡部穂乃花 PHOTO=渡部穂乃花、小林夏実