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2020.10.05
水泳

[水泳]4日間のインカレ閉幕!白井と今井が5冠達成!女子4×200フリーリレーでは大会新記録を叩き出す!

第96回日本学生選手権水泳競技大会

10月1日(木)~4日(日) 東京辰巳国際水泳場


(4日目・予選)

◆女子400m個人メドレー

2組

2着 何澤 4'51"15

→全体3位で決勝進出


3組

4着 平田 4'54''05


4組

2着 田中佑 4'51''32

→全体4位で決勝進出


◆男子400m個人メドレー

2組

 3着 田中万 4'25''90


3組

5着 田中大 4'25''27


◆女子100m自由形

1組

2着 山本真 57''35


5組

1着 白井 54''97

→全体1位で決勝進出


◆男子100m自由形

1組

2着 土岐 51"25


3組

5着 宝田 50''48


4組

8着 勝岡 51''52


◆女子100m背泳ぎ

4組

1着 酒井 1'01''20

→全体1位で決勝進出


◆男子100m背泳ぎ

3組

3着 山本遥 56"02

→全体8位で決勝進出


4着 川端 56''09


4組

7着 渡辺皆 56"69


◆女子200m平泳ぎ

2組

5着 磯部 2'31''98


6着 松原 2'32''50


◆男子200m平泳ぎ

2組

1着 辻田 2'14''27


3組

1着 花車 2'11''13

→全体2位で決勝進出


◆女子4×200フリーリレー

3組

1着 東洋大 8'12''21

(白井-今井ー酒井ー永島)

→全体3位で決勝進出


◆男子4×200フリーリレー

3組

5着 東洋大 7'27''43

(宝田ー阪本ー勝岡ー花車)



(4日目・決勝)


◆女子400m個人メドレー

4位 何澤 4'47''97

7位 田中佑 4'52''90


◆女子100m自由形

1位 白井 54''76


◆女子100m背泳ぎ

1位 酒井 1'00"27


◆男子100m背泳ぎ

7位 山本遥 56''01


◆男子200m平泳ぎ

2位 花車 2'10''10


◆女子4×200mフリーリレー

1位 東洋大 8'01''15

(白井ー今井ー酒井ー永島)

※大会新記録


(女子総合成績)

1位 神大 390.5点

2位 東洋大 355.0点

3位 日体大 331.5点

4位 中京大 253.5点

5位 日大 249.0点

6位 早大 197.0点

7位 法大 196.5点

8位 明大 190.0点


(男子総合成績)

1位 明大 424.0点

2位 日大 345.5点

3位 早大 335.0点

4位 近大 303.0点

5位 中央大 247.0点

6位 中京大 222.0点

7位 東洋大 201.0点

8位 法大 161.0点



大会新記録を樹立し、笑みを浮かべる8継メンバー(左から白井、今井、酒井、永島)


今大会で5冠を達成するなど圧倒的な強さを見せた白井


個人種目で初優勝し、大活躍の酒井


優勝を逃したものの、次につながる泳ぎができた花車


トップで8継を制し、喜び合う4人


(写真提供:日本水泳連盟)



 大混戦のインカレ最終日は、個人種目で男女6人の選手が決勝進出を果たした。中でも、白井(国3=宝塚東)とルーキーの酒井(法1=武南)が個人種目で優勝をつかみ、チームに大きく貢献した。また、女子は4×200mフリーリレー(以下、8継)で大会新記録を樹立し、2年連続のリレー3冠を達成するなど輝かしい成績を残した。


 迎えたインカレ最終日。最初に決勝へ進出したのは女子400m個人メドレーに出場した何澤(国1=京都外大西)と田中佑(国3=明星学園)。予選を全体3位で通過した何澤は決勝のレースでも序盤から前に出ていく攻めの泳ぎを見せた。一時、トップの選手に並ぶほど追い上げ、結果は4位。「積極的なレースをしようと命を懸けて泳いだ」と話した何澤は1年生ながら堂々の活躍で初めてのインカレを終えた。一方、3日目に200m個人メドレー決勝に出場した田中佑は最終日の400m個人メドレーにおいても決勝の舞台に立った。先頭に追い付こうと必死に泳ぎ、「自分の全力は出すことができた」とベストを尽くしたものの悔しい7位となった。何澤と田中佑は今後も大いに期待がかかる選手。このインカレで得た経験と課題を生かし、更なる飛躍に向け精進していくに違いない。


 今大会大きな注目を集める白井は100m自由形決勝に姿を現した。白井は3日目に200m自由形で3連覇を果たしている。疲労が残る中での最終日となったが、予選のレースでは他の選手を寄せ付けない圧巻の泳ぎを披露し、全体1位で決勝へ進んだ。4冠がかかった注目の決勝では、レースの序盤から頭1つ抜けた強気の泳ぎで前半を折り返した。その後もトップを守り続けながら、周囲との差を大きく広げ優勝し、5冠に王手をかけた。予選よりタイムを上げたが、「タイムはうまくいかなかった」と悔しげな表情。今後の東京五輪選考会、日本選手権といった大きな大会でまた一段とパワーアップした泳ぎを見せる白井から目が離せない。


 続いて、女子100m背泳ぎ決勝に進出したのはリオデジャネイロ五輪出場経験のある期待のルーキー酒井。酒井は身長175センチと恵まれた体格を生かし、予選のレースでも力を振り絞った。前半を好タイムで折り返し、レース終盤になるとさらにペースを上げ、2位とタッチの差で予選のレースを制した。決勝のレースでは、少し出遅れたもののすぐにトップを泳ぐ選手と横一線に並び、折り返した直後に酒井が一歩前へ出ることに成功。その後も周囲の選手を突き放し、酒井は個人種目でうれしい初優勝を飾った。酒井はまだ1年生。今後の活躍に期待を集め、東洋大水泳部の中心選手になるだろう。


 男子で決勝進出を果たしたのは100m背泳ぎの山本遥(営4=豊川)と200m平泳ぎの花車(文3=丸亀)。山本遥は予選をカットラインの8位で通過し、決勝では予選よりもタイムを縮め自己ベストを更新したものの、悔しい7位に終わった。「結果を残し、少しは恩返しができた」と東洋大での4年間を満足のいく形で終えた。また、2日目に自己ベストを更新し、表彰台に上がった花車は最終日も疲れを見せることなく泳ぎきった。「昨年より自信が持てた」という決勝レースでは、トップに食らいつこうと懸命な泳ぎを見せる。レース中盤からギアを上げていくも僅差で敗れ、2位に。「昨年以上の成績とタイムを残せたことは成長だと思う」と今回のインカレを振り返った。来年、ラストイヤーを迎える花車の活躍に期待したい。


 インカレの決勝最終種目は8継。出場メンバーは白井、今井(法2=豊川)、酒井、永島(営2=埼玉栄)の実力者揃い。2年連続のリレー3冠がかかった決勝のレースでは第1泳者の白井が最初からスピードを上げ、いいスタートを切った。そのままトップを譲らず、第2泳者の今井へ。今井も先頭をキープし、独走状態かと思われたが、神奈川大が差を縮める。それでも、トップを維持し酒井へとつなぐ。ライバル校が迫りくる中、酒井が踏ん張り、粘り強い泳ぎでアンカーの永島へつないだ。永島はスタミナと集中力を切らさず、他を突き放した。さらに、残り30mでは気合いの入った泳ぎを見せ、大会新記録のタイムで優勝を果たした。永島は大きくガッツポーズをし、4人は歓喜に沸いた。8継を制し、東洋大は2年連続のリレー3冠を達成。また、白井と今井は5冠、酒井が4冠を成し遂げた。アンカーの大役を任された永島は「今出し切れる力は出せたので良かった」と安堵の表情で振り返り、笑顔で今年のインカレを締めくくった。一方の男子8継はメンバー全員が全力で泳ぎ決勝進出を目指したものの惜しくも予選落ちとなった。この悔しい気持ちを忘れず、来年のインカレではリベンジを果たせるか。男子リレーにも注目だ。


 4日間にわたり、熱戦を繰り広げたインカレが幕を閉じた。結果は男子が総合7位、女子が総合2位となり、目標としていた男子総合5位以上、女子総合優勝には届かなかったものの、多くの選手が決勝進出を果たすなど素晴らしい活躍を見せた東洋大。女子は昨年に引き続きリレーで3冠を達成し、驚異の強さを示した。惜しくも達成できなかった目標は次の世代が達成するだろう。一生懸命戦い抜いた東洋大水泳部は常に高みを目指し、一歩一歩前進していく。




■コメント

・山本遥(営4=豊川)

(レースを振り返って)100、200共に予選から全力でいけてベストを更新できて良かった。200の決勝については前半遅れた分表彰台を逃してしまったので悔しい。(タイム、レース展開は)ベストを出せたのでとても充実感がある。自分らしい後半あげるレースができた。(好調の要因は)やはり4年生の意地を見せつけたいと思ったし、お世話になった人へ恩返ししたいと思った。(最後のインカレは)ベストで終われたのは良かったが目標タイムに届かなかったのが少し残念。このチームで闘えて本当に嬉しかった。応援してくれる人がいてくれてとても力が出せた。(4年間を総括して)1、2年生とあまり結果を出せていませんでしたが、今回のインカレに全てをかけて臨む事ができて結果を残せたと思うので少しは恩返しできたかなと思う。


・田中佑(国3=明星学園)

(レースを振り返って)400では絶対に3人で決勝に残って点数を稼ごうと思ってた。3人での決勝は叶わなかったが、自分自身予選から全力で泳ぐ事ができて2人で決勝に残る事ができた事は良かったと思う。決勝ではタイムも順位も落としてしまい、非常に情けないが、自分の全力は出す事ができたのではないかなと思う。(インカレを総括して)今年はこのような状況下にもかかわらず、本当沢山の方が応援してくれた。応援してくださった方、サポートしてくださった方、そして何よりも開催してくださった関係者の皆様に感謝を申し上げたい。この4日間、とにかく女子総合優勝を本気で狙って本気で戦う事ができた。本気で点数を狙っていたからこそ予選から全力で泳ぐ事ができたし、きっとそのおかげで1、2年生の時に目標として掲げていたもののずっと達成できていなかった「2種目決勝」というものをやっと達成できたのではないかなと思う。タイムや泳ぎの面での悔しい部分はあるが、自分の今の全力を出し切る事ができて本気で戦う事ができたことに悔いはない。今回のインカレは来年への総合優勝への想いが強くなった4日間になった。(今後の目標は)まずは12月の日本選手権で自己ベストを更新し、調子を上げて行って4月のオリンピック選考会では日本選手権で出した自己ベストをさらに更新して、決勝進出、そしてユニバーシアード代表を目指して半年間頑張りたいと思う。(来年のインカレに向けて)来年はついに最後のインカレとなるので目標はただ1つ、女子総合優勝。個人では必ず自己ベストを更新して2種目メダルを獲得したいと思う。


・花車(文3=丸亀)

(個人のレースをふりかえって)予選はある程度速いレースを展開しようと考えていた。気持ちよく、去年の決勝より速いタイムで泳げたので決勝に自信が持てた。決勝では2年ぶりにベストを更新でき、プランとしても良いレースはできたが、2分10秒を割れなかったことは悔しく思う。(好調の要因は)泳ぎが安定してきたこと。去年よりフォームを崩すことなく練習できていると思う。(8継を振り返って)毎年決勝で先輩方が勝負していたのを見てきたので、予選落ちという結果は本当に申し訳ない。自分の得意とするレースはできたが、他の大学に離されてしまったことは良くなかったなと思う。(4日間のインカレを総括して)昨年よりもレース数も増え、負担のかかる中で、昨年以上の成績・タイムを残せたこもは成長だと思います。2種目ともメダルは取れたが、まだ目標タイムには届いていないので、また12月の選手権に向けて頑張っていきたいと思う。(来年のインカレに向けて)100mも200mも、優勝を狙うつもりで練習していきたい。一番優勝したいのはメドレーリレー。来年こそはと言い続けてもう来年がラストチャンスなので、タフな日程の中で勝ち切りたいと思う。チームの目標もまた立て直し、新チームでしっかり戦えるように頑張ります!


・何澤(国1=京都外大西)

(レースを振り返って)これまでの試合が詰めていなかったことがネックで不安があったものの、それは皆感じていることだと俯瞰し、決勝に駒を進める前提で予選を泳いだ。予選を終えて、例年よりレベルが低い為これは誰が勝ってもおかしくない大チャンスだと感じ、決勝は得意のバタフライから攻めて積極的なレースをしようと命を懸けて泳いだ。ベストとメダルには及ばなかったものの、自分の中の前半を抑えてしまうという壁は乗り越えることができた。今後に活かしていきたい。(意識したこと)細かく言えば、4種目の切り替えを上手くすることと、ターン後の浮き上がりをしっかりするだが、予選や200mバタフライの時は安定なレースしかできなかったので、決勝こそ積極的なレースをして、後半にこれまでの練習量を信じて耐えるという心構えをして挑んだ。(初めてのインカレを終えて)女子総合優勝、男子総合5位以内という東洋大学の目標は、自分自身でも高3のインハイが終わった瞬間からそこに貢献できるよう意識し続けてきた。大1だからこそチームに勢いを与えたかったので今回は個人4位と2枚とれて本当に良かったです。東洋大学は少人数の精鋭チームだが、だからこそ一人一人のレースの送り出しが丁寧で頑張りやすい環境だった。ただ、上には上がいるので自分自身もっと強くなりたいと思った。(今後の目標は)来年はオリンピックイヤーだが、ユニバーシアード代表をまずは狙っていきたい。試合数も限られているので一つ一つ着実に進めていきたい。(来年のインカレに向けて)女子総合優勝奪還、男子総合5位以内!個人では優勝を狙って有終の美を飾りたい。


・白井(国3=宝塚東)

(4冠)そうですね。もうちょっとタイムを狙いたかったが、いまいちタイムはちょっと上手くいかず、泳ぎのほうもちょっとぎこちなくなってしまったと思うが、こうやって四冠目を達成することができて、うれしく思う。


・酒井(法1=武南)

(個人種目で初優勝)200が思ったより悪かったが、本当にここまで立て直せてよかったなと思う。




TEXT=浅野琴美

ジャパンオープン2016
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