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2020.10.08
硬式野球

[硬式野球]木村、ついに出た!待望の大学初本塁打は縁を感じる一打に

東都大学野球秋季1部リーグ戦・立正大2回戦

10月7日(水) 神宮球場

●東洋大5-11立正大


*感染拡大防止のため非対面での取材を行っています

*試合写真は中大スポーツ提供


「よっしゃあ」と笑顔を見せる木村(中大スポーツ提供)

猛打賞の活躍も果たした(中大スポーツ提供)


   雨空の神宮に虹がかかった。三回に先制を許し、逆転したい打線は四回表に動きを見せる。2死に追い込まれた場面で小口(法2=智弁学園)が四球を選ぶと、打席に立つは木村(総3=霞ヶ浦)。インコースの変化球にうまく反応し、振り抜いた打球は弧を描き応援団のいるレフトスタンドへ。「感触もよかった」と、逆転弾となる完璧な大学初本塁打に。木村は「チームに迷惑をかけていた分、こういった形で貢献できて少しほっとしている」と安堵(あんど)の表情を見せた。


   「幼なじみからもらったんです」。そう語る木村の手には「66」と書かれた見慣れぬバッティンググローブが。その贈り主は偶然にもこの日、阪神タイガースとの一戦で今季3勝目を飾った遠藤淳志投手(広島東洋カープ)だった。高校までのチームメイトだったと話す2人。一緒に切磋琢磨しあった日々も長く、同日の活躍は縁を感じずにはいられない。彼らの奮闘ぶりは常に互いの原動力となっているだろう。


   さらに健闘はつづく。八回には1死二、三塁と好機の場面で打席を迎える。「つなぐことを意識して」と打球は内野間を抜け、走者一掃の2点適時打を放った。これで第一打席の安打も合わせ、終わってみれば猛打賞の活躍。「チームのために」という主将の言葉を胸に己の役割を果たした。


  無情にも試合には敗れたが、見事な仕事ぶりを魅せつけた木村。監督からも「彼自身に光を見出している」と、有望視されている。同級生の活躍を糧に、自身のさらなる飛躍に向け舞い立つ姿を期待したい。



■コメント

・木村(総3=霞ヶ浦)

序盤にバッター陣はいい形で試合に入れていたのですが、後半は投打が噛み合わず、力の無さを感じました。強い雨が続いて中断があった試合状況だったので、気持ちを保つことがとても難しかったです。とにかく後ろにつなぐことを意識して打席に立ちました。インコースの球を打ちました。上手く反応できていましたし、感触も良かったので打った瞬間入るかなと思いました。これまで打撃でチームに貢献できていなかったので、迷惑をかけていた分、こういった形で取り返すことができて少しほっとしています。今日も含めてチームとして走塁であったり、投内連携であったり、課題としてたくさん上がっているので、次の試合までにしっかり消化していきたいと思います。負けが続いていますが、難しく考えず。まだ終わったわけではないので、一人一人がチームのためにプレーすることを意識して、まずは一勝できるように頑張ります。


TEXT=谷口遥菜