記事
秩父宮杯第63回関東大学アイスホッケー選手権大会
4月12日(日)ダイドードリンコアイスアリーナ
東洋大18-1神大
[ゴール・アシスト]
00:32 今野(田中)
03:01 出口(人里)
04:13 柴田(山田)
09:48 古川誠(岩野)
12:47 佐藤創(今野、武尾)
14:27 山田(中澤、宮倉)
15:02 笹川(阿部)
17:28 山田(飯島)
18:53 武尾(田中)
21:37 古川誠(出口、人里)
34:46 今野(武尾、今村)
35:32 出口(古川誠)
38:00 今村
40:41 今野(今村)
44:43 今野(今村)
49:14 阿部
50:02 今村(田中、今野)
51:49 飯島(古川誠)
4ゴールと得点を量産した今季キャプテンFW今野
2点目のゴールは今季有望株のFW出口
FW古川誠のスピード感あふれるプレーにも注目だ
今シーズン初の公式戦である関東選手権が開幕した。キャプテン・FW今野(社4・清水)の先制点を皮切りに得点を量産し、18得点で神大を圧倒。またFW出口(社1・駒大苫小牧)やFW古川誠(社1・白樺学園)が共に2得点を決めるなど、ルーキーの活躍も光った。
あまりにも早い立ち上がりだった。圧巻のスピードで相手ゴールに襲い掛かると、試合開始32秒、いきなりFW今野主将が先制点を奪う。2点目にはFW出口が大学初ゴールを挙げると、わずか1分後にFW柴田(社1・武修館)も続いた。ペナルティで得たPP(パワープレー)のチャンスでは、FW古川誠が慎重に得点を決める。大学公式戦デビューの1年生が大きく存在感を示し、1ピリで9点を獲得した。2ピリ中盤になると、「大学ホッケーの雰囲気というものを少しでも触れてもらいたい」という鈴木監督の意図でGK古川駿(社1・八戸工大一)がゴールに立つ。1失点したものの、「しっかりプレーしてくれた」と鈴木監督。また、1年生だけでなく上級生の強さも健在だ。2ピリ後半にはFW今村(社4・白樺学園)がパスカットでパックを奪い、鮮やかにゴーリーの頭上に決める。3ピリではFW今野主将が2連続で得点を挙げ、合計4得点と実力の腕を見せた。最後にはDF飯島(社2・清水)がダメ押しの18点目を決め、快勝を収めた。
総シュート数は東洋大が88本に対し、神大は8本。この数字が表しているように、終始相手ゴールに攻め続け、圧倒的な力の差を見せつけた。また、持ち味である「フィジカルに走って当たるホッケー」を貫きながらも、反則は0分と無駄なペナルティがなくなった。次の対戦相手は慶大。同じディビジョンAグループに所属するだけに決して気は抜けないが、順当に勝利し、準決勝へと駒を進めたい。「強い東洋」の完全復活へと、チームは着実に動き出している。
■コメント
・鈴木監督
合宿練習でやってきたこと、スタッフが何を求めているのか、今のチームがどういうホッケーを目指しているのかというのを選手たちが理解をしてプレーしてくれた試合だった。(目指すホッケーとは)基本的にはフィジカルに走って当たるプレー、チームシステムを守ること。(新チームの調子は)エネルギーのある1年生が上級生をプッシュしてくれている。上級生はスタッフが何を求めているのか理解してプレーしてくれている。良いバランスの取れたスタートを切ることができた。(注目の1年生は)古川誠、出口、柴田はジュニア世代の代表の経験もある。ポテンシャルの高い選手で、今日もそれに見合ったプレーをしてくれた。(2ピリ中盤にGK脇本を下げGK古川駿に交代したが)大学ホッケーの雰囲気というものを少しでも触れてもらいたいと思い、リンクに立たせた。なかなか難しいタイミングでの交代だったが、しっかりプレーしてくれたと思う。(慶大戦に向けて)とてもフィジカルに一生懸命やるチームなので、フィジカルなスケートで相手を上回るように努力したい。
・FW今野主将(社4・清水)
初戦にしては練習していたことをやれた。みんな足もしっかり動いていた。みんなモチベーションが高い。(チームの強いところ)選手層が厚くなって競争心がある。練習中も集中してやれている。(反則が少なかったが)試合始まる前にスタッフに言われたので、気をつけて試合した。(次の試合に向けて)次は慶大ということで、ビックゲームになる。試合まで1週間あるので、チームで話し合って挑みたい。
・FW出口(社1・駒大苫小牧)
ちょっと緊張したが、いつも通り良い動きが出来たのでよかった。(試合前)ゴールに向かう気持ちを強く持って試合に臨んだ。(ゴール)人里さんが自分に入れさせようとパスをくれたので、そのおかげで入れることができた。(次の試合に向けて)次の試合は厳しい試合になると思うが、自分なりのホッケーをして絶対勝ちたい。
・FW古川誠(社1・白樺学園)
大学に入って初の公式戦で、はじめは硬い部分もあったが次第に自分のプレーができた。シュートを決めることを目標に臨んだが、1ピりの早い段階でゴールしてそのあとはリラックスしてできた。(個人のプレーとして)パックをキャリーしたときにあまり敵に取られずにチャンスに繋げられたことはよかった。スコアリングチャンスが何度かあったので、強いチームと戦うときは1点1点が大事になるので、チャンスがあったら自分で決められるようにあと1週間で修正していきたい。次に戦う慶応とは高校時代に練習試合をしたことがあり、当たりが厳しくプレッシャーが早いチームなので、それに負けないよう東洋らしくフィジカルにプレーして勝ちたい。
TEXT=坂口こよみ PHOTO=中田有香、酒井奈津子、星和典