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2015.04.13
水泳

[水泳]日本選手権最終日 3人が優勝!

第91回日本選手権水泳競技大会競泳競技

兼第16回世界水泳選手権代表選手選考会

兼第28回ユニバーシアード代表選手選考会

兼第5回世界ジュニア水泳選手権代表選手選考会

4月7日(火)~12日(日)  東京辰巳国際水泳場


(6日目・予選)

◆女子400m個人メドレー
5組
2着 露内 4'45”24
→全体6位で決勝進出
6着 山口真4'52”54
◆男子400m個人メドレー
5組
6着 松田 4'25”22
7組
1着 萩野 4'14”16
→全体1位で決勝進出


(6日目・決勝)

◆女子1500m自由形※タイム決勝
1位 菊池 16'25"92
◆女子100m自由形
1位 内田 54'15
◆女子200m平泳ぎ
4位 青木 2'25"43
◆女子400m個人メドレー
4位 露内 4'42"66
◆男子400m個人メドレー
1位 萩野 4'08"54



Image title100m自由形53秒台まであと一歩の内田


Image title女子1500m自由形で見事優勝した菊池(中)


Image title圧巻のラストスパートを見せた萩野


   日本選手権最終日は、内田(営3・関東学園大附)、菊池(営2・作新学院)、萩野(営3・作新学院)がそれぞれ優勝を果たす。しかし結果は良かったものの記録に納得のいかない選手が多い印象となった最終日であった。


   女子100m自由形決勝には内田が出場した。前半から積極的な泳ぎを見せ、前半の50mは日本記録を抜くスピードで折り返した。しかし後半は、隣のレーンを気にしながら泳いでしまったりと自分のペースが崩れてしまった。優勝をつかんだものの、本人はタイムに納得しておらず涙を見せる場面もあった。目標としていた派遣標準記録突破と日本記録更新はできなかったが、その悔しさを世界選手権のリレーにぶつける。

   萩野は男子400m個人メドレー決勝に登場し、同じレースの瀬戸(JSS毛呂山)との争いに注目が集まる。苦手な平泳ぎではリードされたが、ラストの得意の自由形は一気に泳ぎ切り2位の瀬戸と体1つ分の差をつけてゴールした。納得のいく記録での優勝ではなかったが、平井監督は、「萩野の調子も見て今回は記録よりも勝ち負けを意識したレースを展開した」と語った。

   菊池は女子1500m自由形タイム決勝に出場。出だしは若干の遅れをとるものの200mを泳ぎ切った辺りから2位をキープ。トップとの差を4秒、2秒と、じわじわと詰めて1000mの時点で逆転し会場も盛り上がる。そこからは一気に2位を離していき最後は圧倒的な差をつけて優勝を飾った。

   また、女子200m平泳ぎ決勝には青木(営3・武蔵野)が登場した。最初の50mは2位で折り返すも100m辺りから3位に沈み、最終的には表彰台まであと一歩の4位でゴールした。


   今回の日本選手権は7月に行われる第16回世界水泳選手権と、第28回ユニバーシアードの選考会を兼ねており、選手それぞれが1年で一番強い気持ちで臨んでいることがひしひしと伝わってくる大会であった。代表獲得など結果を出しても自分のタイムに満足せず次を見据えている選手、今大会をきっかけに自信をつけた選手など様々だが、この6日間は今後のレースや練習に必ず生きてくるだろう。


■コメント

・青木(営3・武蔵野)

まず、日本選手権で決勝に残れたことは良かった。練習はかなりいい感じだったので、本番で力を出し切れなかったことが悔しい。前半はいいペースでいけたが、後半で他の選手が伸びてきて差をつけられてしまった。レースに自信を持って臨むようにしたい。気持ちの問題だと思う。

 

・内田(営3・関東学園大附)

(100m自由形では)53秒狙える感覚があって、自信を持って日本記録を狙っていたので、力を出し切れなかったのがとても悔しい。いつも前半積極的にいくと後半もたなくなることが多いが、今回は前半も後半も大きく速く泳ぐことを意識していた。しかし後半では隣のレーンが気になってしまい、自分の泳ぎに集中できなくなってしまった。派遣記録が切れなかったことも日本記録を出せなかったことも悔しい。自覚と責任を持って練習していきたい。

 

・菊池(営2・作新学院)

ここにくるまで不安だったが、力も出せてユニバも狙っていたので本当に良かった。監督から500mごとにスピードを上げていけという指示があって、その通りにやったらいいレース展開になった。1000m辺りからきつかったけど、今までの悔しさを思い出して踏ん張った。前半はトップに流されず自分のペースで泳いだ。今大会が始まってまだいい姿を見せることができていなかったので、最後に見せることができて良かった。

 

・露内(文2・京都外大西)

400m個人メドレーメインでやってきたが、自分の目標が達成できなくて悔しい。自由形は自信があったのでビビらずに泳いで、最後に挽回することができた。今回の悔しさを忘れずに、今まで積んできた練習を自信に変えて次につなげていきたい。

 

・萩野(文3・作新学院)

タイムは目指していたタイムと大きくかけ離れているので納得はできなかったが、レースは泳ぎを気をつけながら泳げたので良かった。300mで瀬戸選手にリードされても最後のフリーできちんと巻くというレース展開を計画していた。大会前半の調子はあまりよくなかったが、レースを重ねていく内に泳ぎが良くなっていった。調子があまり良くない中での日本選手権は自分的には初めてだったので、とまどいながらも気持ちは折れずに最終日まで戦い抜けたと思う。今大会は調子もあまり良くなく、タイムも良くなかったので夏の世界選手権に向けてもっと練習していきたい。2個メ、4個メで金メダルを狙っているので瀬戸選手など自分と同じ世代の人たちに負けないように頑張りたい。

 

TEXT=吉谷あかり PHOTO=青野佳奈、佐田毬絵