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2015.04.14
アメフト

[アメフト]オープン戦初戦、ミスにより失点し敗れる

2015年春季オープン戦
4月12日東洋大朝霞グラウンド

東洋大21-45国士大

  0|1Q|10

  0|2Q|14

  7|3Q|7

  14|4Q|14


20150412amehuto山形

TDを決めたRB山形


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パスをキャッチするWR鳴島


 オープン戦初戦の相手は国士大。試合は前半、初戦の緊張からミスを連発してしまい得点を許す。それでも後半になると、TE大森(ラ4・東京)、RB山形(済4・成城学園)がTD(タッチダウン)を奪い粘り強い攻撃で反撃する。しかし前半の大量失点が響き、21対45で敗れた。

 4年生が中心となっているオフェンス陣に新星が現れた。WR鳴島(文2・聖望学園)だ。序盤からファンブルなどのミスにより失点を重ね、第2Qで0対24と大差をつけられた東洋大。この状況にも、鳴島は落ち着いていた。連続してパスキャッチを成功させ、完全に相手にあった流れを引き戻す。すると、下級生の活躍に上級生も奮起する。第3Q開始早々にTE大森がTDを決め、チーム初得点を挙げる。鳴島のつくったテンポのいい攻撃が、この得点を生んだ。数少ない高校からのアメフト経験者として、永藤主将(総4・佼成学園)も「もっとうまくなれる」と、さらなる成長を期待している。今後のチームを引っ張る若手として注目だ。

 試合を通して格上の国士大に押されていた東洋大だったが、試合終了間際には意地を見せた。QB時崎(社4・八千代松陰)がWR高浦(理3・川口北)、TE大森へ正確なパスを投げ込み、エンドゾーン5ヤード手前までボールを運ぶ。ここから、RB山形が相手のディフェンスを押し込むランプレーでTDを成功させた。意地で取ったTDに西村ヘッドコーチも、「あきらめない気持ちは良かった」と選手たちの勝利への執着に評価を与えた。

 今シーズン初の対外試合に敗れたものの、冬に取り組んできた体力面の強化に関しては、1試合を通して戦う体力がつき成果を出すことができた。しかし今日の試合では、自分たちのミスが失点につながってしまった。試合中の小さなミスを減らしていくことが、目標とする1部昇格の近道となる。

 

■コメント

・西村ヘッドコーチ

結果は惨敗。オフェンスのミスで自滅してしまった。まだまだミスがたくさんあった。初めての試合にしても、ミスが多すぎるのは、日頃の準備不足が原因。前半は歯が立たなかったが、後半はゲームになった。最後までやり切る根性、あきらめない気持ちはあるのかなと思った。あきらめない気持ちを継続できるならば、1部昇格も見えてくる。相手が格上という中で、思った以上に試合になったと思う。

 

・永藤主将(総4・佼成学園)

2、3月で強化してきた体力を試すという位置づけで挑んだ。結果は大差がついてしまったが、失点は自分たちのミスなので、そこそこ戦えたのかなと思う。今年は、体の使い方を中心に練習してきたので、実践にはあまり合わせていなかった。(鳴島選手について)アメフト経験者なので期待しているし、今後もさらに成長を期待したい。もっと上手くなれると思う。(この試合で良かった点は)体力面での成長が見られた。山形、時崎、長嶺、本間など努力が結果につながっている選手が多い。(今後の目標は)夏終わりには、1部に行けるチームを作っていきたい。


・山形(済4・成城学園)

立ち上がりは初戦ということもあって、まだ出し切れていない部分があった。それでディフェンスに悪い流れを作って(相手に)取られるという形だったので、そこは今後修正していかなければならない。後半はだんだん噛み合ってきて、自分達がやりたかったことができたので良かった。だが、立ち上がりが遅かったのは悪いところでもあったので、そこは真摯に受け止めて次に生かしていきたい。(TDを決めて)今年副将に選ばれて、自分がプレイヤーとしてやらなくてはならないことは、チームを盛り上げることだと思っているので、今回TDを決められて嬉しかった。(オフェンスについて)最初はエンド、バック、レシーバー、QBの4つがバラバラだったが、後半にパスもランも出ていたので良かった。(次戦に向けて)今日の試合でメンタル的な課題が出たので、直さなくてはならない。それはチームの一番上である4年生や幹部の仕事だと思うので、そこを修正していきたい。


・鳴島(文2・聖望学園)

スローガンが「FOR THE TEAM」ということでチームのために何ができるか考えて、2年生なので先頭に立って引っ張るような存在ではないが、自分の一つ一つのプレーを丁寧にやっていくことを心がけていた。(振り返って)昨年惜しい試合や取りこぼしが多くて今年こそはという意気込みがあった。初戦ということでいい収穫があったと思う。国士は上位チームなので、後半だけでも対等に戦えたことはチームとしても上位を狙っていける手応えを感じた。自分としても久しぶりの試合で何度かパスキャッチができて試合勘がわかってきた。(今後に向けて)人数が少なくて個の能力が高くないとやっていけないので、この春は個の力を上げていかなければと思う。自分は経験者で昨年から試合には出ていたが体ができあがっていなかったので、春トレーニングをして調子も戻ってきて、昨年より良くなったと思う。投げられたパスをすべて取って1ヤードでも多く稼ぐことが仕事だと思っている。


 TEXT=西川諒 PHOTO=石田佳菜子、松井彩音