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第7回法政大学競技会
4月19日(日)法政大学陸上競技場
男子5000m
1着 牧浦 14'34"55
2着 力石 14'38"95
3着 山本采 14'39"66
4着 湯田 14'42"63
5着 高倉 14'44"49
6着 高森 14'50"47
7着 吉村 14'56"74
8着 田中 14'59"22
9着 山口健 15'01"94
DNS 櫻岡
DNS 中谷
DNS 菅原
男子1万m
1着 高橋 29'07"14
2着 小笹 29'12"05
3着 山本修 29'12"72
4着 口町 29'13"64
5着 寺内 29'13"88
6着 野村 29'16"42
8着 橋本 29'26"39
10着 渡邊一 29'50"26
11着 山本信 29'56"30
12着 植田耕 29'59"68
17着 植田優 30'15"44
18着 小早川 30'16"44
21着 中村 30'33"60
24着 唐本 30'51"27
25着 伊藤 30'55"64
DNS 吉田
DNS 上村
牧浦は積極的な走りでレースをつくった
29分一桁台をマーク 好調の高橋
多くの選手が大幅にベストを更新した
法政大競技会5000m、1万mに長距離部門から多くの選手が出場。今シーズン初の1万mでは先週の5000mに続き、大幅に自己ベストを更新した選手が続出した。
5000mでは3000m過ぎに「周りのペースが落ちていたので自分が引っ張った」と牧浦(済3・西脇工)が前に出た。落ちてきたペースを上げ集団を突き放すと、そのまま牧浦が1着でゴール。レースを引っ張る積極的な走りに「最低限の走りはできた」と振り返った。設定タイム14分30秒のクリアはならなかったが、まだ準備段階である選手が多く、これから調子を上げていきたいところだ。
1万mでは新入生の小笹(済1・埼玉栄)、山本修(済1・遊学館)の活躍が目立った。小笹は自身初の1万mにもかかわらず、「前で走った方がリズムにも乗れる」とスタート直後から果敢に集団の前方に位置取る。その後もペースを落とすことなく走り切ると2着に入った。一方、山本修は先頭集団に余力を残して付いていくと、ラスト1000mで切り替え3着。「小笹と一緒に切磋琢磨(せっさたくま)しながらもっと上を目指していきたい」と山本修が意気込むように、二人のルーキーが中心となって学年の士気を高めてくれるはずだ。
そして、1万m1着に入ったのは高橋(工4・黒沢尻北)だ。先週の5000mで13分台をマークし好調な高橋は、今レースでも大幅な自己ベスト更新を達成した。前半は先頭集団後方に位置していたが、徐々に前に上がっていくと8000m手前で集団から飛び出しスパートをかける。ラストも後続を引き離しトップでゴールすると30秒以上もベストを更新。高橋の他にも9名の選手が今季初の1万mにしてベストを記録し、今後に向けていい流れがつくれた。
酒井監督が「1万mの平均タイムが上位でないと駅伝は戦えない」と話すように1万mはトラックシーズンのみならず、駅伝を見据える上で重要な種目である。29分台前半が続出した今レースを自信とし、28分台に向けさらなるレベルアップを目指していく。
■コメント
・酒井監督
5000mに出た選手たちは今季初レースや出遅れていた者、まだ1万mにもっていけない者もいたので、準備段階での出場だった。設定タイムは14分30を切るぐらいで考えていたので物足りない部分もある。(1万mは)チームの平均タイムを試合ごとに上げていくことと、自己ベストの更新者を昨年よりも増やしていこうという狙いで出場した。今年は記録会の回数も多く、その中でも今シーズン一番初めの1万mで大幅に自己ベストを更新する者が出てきたので、いい流れできている。自己ベストを出すという目的に加えて、上の者は関東インカレの標準を破ること。また、1万mの平均タイムが上位でないと駅伝は戦えないので、チームベストを28分40秒台にもっていきたいと思っている。28分台を多く出すためにも、まずは29分00~10秒台をつくっていき、ランクを上げていきたい。(高橋は)だいぶ力をつけてきた。調子のいいときは誰でもあるが、それをどれだけ長くキープしたい。29分がゴールではないので、10日後の記録会では28分台をしっかり出せるようにしていきたい。
・高橋(工4・黒沢尻北)
記録を狙うよりは練習の一環のペース走として29分20~30秒の設定で走った。付いていくだけだったので結構楽で、後半の2000mでもいい感じに上がれたので良かったと思う。調子は好調を保てている。(連戦については)疲れはあるが、学校が始まって練習する時間も少なくなっているので試合を練習だと思ってやれればと思っている。(次に向けて)来週平国大の1万mを走るなら28分台を狙って、次がもう関カレになるならば入賞できるように頑張りたい。
・牧浦(済3・西脇工)
体調を崩していて先週出られなかったので今回走らせてもらった。3000mまでは余裕をもって走ることができたが、周りのペースが落ちていたので自分が引っ張った。ただラストに切り替えられず課題の残るレースだった。後半のペースアップが課題。(最近の調子は)悪くはなかったが、体調を崩してから練習ができない状態だった。(今日は)自分の中で最低限の走りはできた。収穫としては3000mから積極的に前に出て走ったこと。(今後は)次の平国大競技会では1万mに出場させていただくので、そこでしっかり走りたい。今日みんな1万mでいいタイムを出しているので、それくらい出せるように頑張りたい。
・小笹(済1・埼玉栄)
今日は関カレ標準を切ることを第一の目標にして走った。(積極的な位置取りは)大学に入ってから大学生の威圧のようなものに負けないように、積極的に走ろうと決めている。前で走った方がリズムにも乗れるので、前の方に位置を取っている。(今日は)トラックの1万mは初めてだったので、いけるところまでいこうと走ってみた。実際距離は長いと思ったが意外と集中力が最後まで続き、ラストもしっかり切り替えて走ることができた。(入学してからの調子は)1年生ということできつい練習は少ないが、練習自体はしっかり積めているので自信は少しある。(先週は5000mで自己ベストを更新したが)若干更新はしたが関カレの標準を切れなかったので悔しかった。その悔しさを今日出せたかなと思う。(今後は)駅伝を走りたくて東洋大にきたので、3大駅伝にしっかり出てチームに貢献していけたらなと思う。
・山本修(済1・遊学館)
関カレA標準の29分30秒が設定のペースで、ラスト1000mからフリーということだった。前半から余裕を持って走れて無駄な動きをせずに前の方で耐え、後半もきつくなることなくリラックスして走れて、上げるところで上げられたので今回のタイムにつながったと思う。ただ、まだ全然力が残っていたのでもう少し残り2000mで積極的にいければ良かったと思う。(これまでを振り返って)五大学に出させていただいたときに、8位までにポイントが入るところでラスト抜かれて9位になってしまい、監督からもラストのつめが甘いと言われていた。それから練習をしっかり積むようにして、その後の5000m、今日とベストを更新できていい流れできていると思う。 同学年の小笹と一緒に切磋琢磨しながらもっと上を目指していきたい。まずは兄の記録を越えることとチームに必要とされる存在になりたい。
TEXT=畑中祥江 PHOTO=福山千晃、石田佳菜子、野原成華