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2015.04.20
硬式野球

[硬式野球]V打放った苦労人 一振りに〝賭けた〟思い

平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・立正大戦3回戦

4月19日(日)東洋大グラウンド

東洋大1-0立正大


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値千金の左前適時打を放つ大川


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塁上でチームメイトの祝福に応える


 人一倍強い執念が、打球に乗り移った。両チーム無得点で迎えた四回、2死一、二塁で打席に立った大川(営4・PL学園)。「原が頑張っていたので何としても先に1点と思って、自分が(走者を)返してやろうという気持ちでいきました」。2球続いたスライダーを精一杯振り抜くと、しぶとく三遊間を抜けていった。零封を続ける原に貴重な1点をもたらす一打は、殊勲の決勝打となった。

 大学3年間で公式戦出場はわずか1試合。最終学年の今季もキャンプメンバーにこそ選ばれたものの、結果を残せずオープン戦中盤からメンバーを外された。しかし、背番号決めの日が近づく練習中、そんな大川が打つ打撃ゲージに向かってマイク越しに高橋監督の声が飛んだ。「背番号が一つ空いているから、ここでホームラン打ったら(メンバーに)入れてやる」。元々長打を打つタイプではない。打撃練習でも本塁打を打ったのはだいぶ前という大川だったが、「チャンスをもらったのでやるしかない」と直後の一球を見事スタンドイン。台本すら疑わせる劇的な一振りに、周囲にいた全員が思わず拍手を送った。同じ4年生外野手で、日頃から仲の良い小笠原(営4・大社)は語る。「常にまじめで練習も妥協しない。そんな奴だからラッキーボーイになれたと思う」。

 普段はしないというヘッドスライディングが、この日は2回も飛び出した。「気持ちが入っていて、気づいたらやっていました」。優勝へ向けて欠かせぬ新たなピースに、砂まみれのユニフォームが光った。

 

 

■コメント

・大川(営4・PL学園)

原が頑張っていたので何としても先に1点と思って、自分が返してやろうという気持ちでいった。前回対戦した2回戦で、2回チャンスで凡退していた。全くいい当たりは出ていなかったが、監督に強気で思い切っていけと言われ強気でいけた。真っ直ぐとスライダーのイメージがあって、どっちが来ても思い切っていこうと思った。直前にスライダーがボールになっていたので、ぼんやりとスライダーが来るかなと感じていたらスライダーが来た。そんな捉えた感じではなかったが、何とか抜けてくれました。安西がけがで試合できない分、代わりに自分が安西の分まで少しでも結果出せるようにやりたい。最後の1年悔いのないようにやっていきたい。


TEXT=浜浦日向 PHOTO=伊藤拓巳、枦愛子