記事
東都に2年ぶりの春が訪れる。止むに止まれぬ選択で春季リーグ戦が中止になってから1年。困難な状況でもそれぞれが自身と向き合い、個々のレベルアップを図ってきた。離れていてもチーム全員心は一つ。「一心 〜日本一〜」をスローガンに戦う監督、選手たちへのインタビューを10日間にわたりお届けする。
第1日目は杉本泰彦監督。監督就任以降、春は優勝しかしていない。若いチームを率いて我慢のシーズンとした昨季をバネに春4連覇へ。勝負の4年目に挑む指揮官にお話を伺った。(取材日3月3日、聞き手=小林夏実)
ーー「経験を積ませるシーズン」と振り返っていた昨季から得たものは何でしょうか
得たものが現れるのが春のこのシーズンかなと思うんですけど。今コロナの方もはっきりしない現状でオープン戦が全然できずに春のリーグ戦に入る可能性もある。我々は大学の部活動なので大学の決定に従うしかありません。とはいえオープン戦等々全くできずに試合に入ってそれ(昨シーズン得たもの)がちゃんと現れるかというのはまだわからないところです。
ーーチームでこの冬に取り組んだことはありますか
体を強くしようということ。基礎体力、パワーの部分ですね。筋力と体を大きくしてそれにスピードを合わせて、大きくなった体を今までと同じようにしっかり使えるように。そうすることによってパワーが生まれると思うので、パワーをつけるような取り組みをしました。
ーー野手は「強く振る」をテーマに取り組んでいると伺いました
はい。野球はやはりピッチャーがボールを持っているので実際のイニシアチブはピッチャーが握っているスポーツなんですね。ですからバッターが有利だと言われるシチュエーションは限られているので、そのときにしっかり振れないとやられてしまうんです。自分たちが有利なときにしっかりと振れるような準備をしようというふうに言っています。
ーー投手陣のテーマなどはありますか
しっかりとボールを放り切るというところですね。あとは、色んなデータなどが今はスポーツブル等々で配信されてますんで、自分の知らないうちに自分の癖だったりとかのデータが漏れちゃってる可能性がありますよね。そこのところについてもしっかりと自分で再確認するようにと言っています。
ーー今季からサインなど全て変えるとおっしゃっていましたが手応えはいかがですか
そうですね。まだバタバタしてます。春から新しい形でやっていくのでそのためにもオープン戦はやりたいんですけどね。まだわかりません。
ーー今季から7校での戦いになりますが意識することはありますか
全くないです。今まで通り。
ーー2校が入替戦に進むことになります
それは仕方ないことかなと思いますけど。僕なんかは本当は自動昇格があったので7位になったら自動降格で、6位になったときに入替戦があるのかなと思っていたんです。でも3チームで入替戦をするということが現時点での案なので、そこに行かないように頑張ります。
ーー今季から1部で共に戦う青学大の印象は
投手も野手も1部に上がるくらいなので戦力強化をしたところの選手たちだと思います。かなりいい戦力が揃っているというふうには見ていますね。特にピッチャーはいいと思います。
ーーその他の対戦校の印象はいかがですか
やっぱり亜大が去年の秋優勝しているので、どういった戦い方になるのかというところですね。亜大はピッチャーもいい選手が残ってますので、そこはしっかり対処していきたいと思います。
ーー2年ぶりの春季リーグ戦となります
できるんだなというのが正直な思いです。あとは春だけをみたら昨年はなかったんですけど3連覇していますんで、4連覇できるように頑張りたいと思います。
ーー最後に今季に向けて目標と意気込みをお願いします
先ほど言った通り4連覇を目指してやっていきます。今シーズンのスローガンは「一心 〜日本一〜」です。これは学生たちが立てたスローガンですので、そのスローガンを実現できるように。監督、コーチ、スタッフ本当に、心一つになって春のリーグ戦の優勝を目指して頑張っていきたいと思います。
※オンラインでの取材をもとに作成しています。
〜連続インタビュー一覧〜
3月20日宮本涼太外野手
3月21日細野晴希投手
3月22日松本渉外野手
3月23日羽田野温生投手
3月24日松澤海渡投手
3月25日瀬川航騎内野手
3月26日大宮隆寛投手
3月27日木村翔大内野手
3月28日佐々木俊輔外野手