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平成27年度東都大学野球春季2部リーグ戦・東農大戦2回戦
4月26日(日)東農大グラウンド
東洋大3x-2東農大
起死回生の同点適時打を放った大川
代走で出場した宝楽が二塁から一気に生還し、先発・梅津(右)と笑顔でハイタッチ
〝持ってる〟男がまたしてもチームを救った。1点ビハインドの九回2死一、二塁。もう後がない場面で打順が巡ってきた。「追い付こうという気持ちしかなかった。必死でした」。狙い球を直球一本に絞ると、フルカウントから高めに浮いた直球を逃さなかった。きっちり捉えた一振りは、左前へ落ちる貴重な同点適時打となる。前カード3回戦での決勝打に続く殊勲打を放った大川(営4・PL学園)。一塁を回り何度もこぶしを高く掲げた。全身の気迫があふれ出たガッツポーズだった。
この日は3打席内野ゴロ(記録は1安打)も、「しっかり振れていた」と振り返る。九回3、4番があっさりと打ち取られたが、鳥居の一発で「切れかけてた流れが変わった」と感じていた。八回からはエース・原も投入した試合で「絶対に追い付いて勝たないといけないと思ったので、一本出て良かった」と胸をなでおろした。
十一回には高校の後輩にあたる宝楽のサヨナラ本塁打で決着。「高校のときから見てきて、真面目なやつで出番が少なくてもずっとしっかりやっていたので、打ってくれて嬉しいです」。同日午前には、春季大阪府大会でPL学園がコールド勝ちで3回戦進出を決めた。この春新入部員なきまま新監督を迎え、新たなスタートを切った母校とともに〝名門復活〟を懸けた戦いは続く。
■コメント
・大川(営4・PL学園)
最終回もこのまま終わってしまうかなという雰囲気の中で、鳥居がホームラン打ってくれて、いい雰囲気で回ってきたので打席に立ちやすかった。追い付こうという気持ちしかなかった。必死でした。今日は低めの球がストライクになっていて、コントロールのいいピッチャーだなと思った。真っ直ぐは速くないと思ったので、(カウントも)0-3になったので、真っ直ぐ一本でいった。(打ったのは)少し高くなった甘いストレート。嬉しかった。原が途中から出てきていたので、絶対追い付いて勝たないといけないと思ったので、そこでなんとか一本出て良かった。これまで打って点が取れていないので、もっと打って原を楽に投げさせてやりたい。
TEXT=浜浦日向 PHOTO=伊藤梨妃