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東都大学野球春季1部リーグ戦・駒大2回戦
5月14日(金) 神宮球場
●東洋大2-11駒大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
駒大 | 2 | 0 | 1 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 11 |
東洋大 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
●松澤(4敗)、石上祐、河北、大宮、細野、羽田野ー後藤聖、廣岡
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (指) | 松本渉(営3=龍谷大平安) | 4 | 1 | 0 |
2 | (三) | 瀬川(総4=聖光学院) | 2 | 0 | 0 |
打 | 牧(法4=帝京第三) | 1 | 0 | 0 | |
3 | (右) | 佐々木(営4=帝京) | 3 | 0 | 1 |
4 | (一) | 小口(法3=智弁学園) | 4 | 0 | 0 |
5 | (遊) | 木村(総4=霞ヶ浦) | 3 | 1 | 0 |
6 | (左) | 岡崎(営4=帝京) | 3 | 1 | 0 |
7 | (中) | 橋本吏(総2=花咲徳栄) | 3 | 1 | 1 |
8 | (二) | 加藤響(総1=東海大相模) | 2 | 0 | 0 |
打 | 矢吹(総3=聖光学院) | 1 | 0 | 0 | |
二 | 山本翔(営2=成田) | 0 | 0 | 0 | |
9 | (捕) | 後藤聖(法2=京都学園) | 2 | 1 | 0 |
打 | 山下(総3=関大北陽) | 1 | 0 | 0 | |
捕 | 廣岡(総3=拓大紅陵) | 0 | 0 | 0 | |
計 | 29 | 5 | 2 |
・投手成績
名前 | 回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失 | 責 |
松澤(営3=帝京) | 1/3 | 28 | 3 | 2 | 0 | 2 | 2 |
石上祐(法2=東洋大牛久) | 2 2/3 | 40 | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 |
河北(営3=浦和学院) | 0/3 | 13 | 2 | 1 | 0 | 5 | 1 |
大宮(法4=鳥取城北) | 1 2/3 | 31 | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 |
細野(総2=東亜学園) | 2 2/3 | 50 | 1 | 3 | 3 | 1 | 1 |
羽田野(法3=汎愛) | 1 2/3 | 33 | 0 | 3 | 1 | 1 | 1 |
松澤は先発として試合を作ることができなかった
最速151㌔を3度マークした羽田野
1点を返す適時打を放った橋本吏
(写真提供:東都ベースボールWeb)
※掲載が遅れ、申し訳ございません。
東都が戦国たる所以を思い知らされるシーズンとなった。負けた方が入替戦という駒大との大一番。杉本監督が「負けるお手本」と振り返った試合の鍵は、前回登板で左手に打球を受けて打撲を負った細野(総2=東亜学園)にいかにつなぐかだった。
先発は前戦でサヨナラを許し、覚悟の丸刈りで登場した松澤(営3=帝京)。しかし1死から次のアウトが奪えない。走者を貯め、4番鵜飼(駒大)の中前適時打で先制を許すと6番林琢(駒大)に押し出しの四球を与え2失点。1回持たずに無念の降板となった。
続いてマウンドに上がった石上祐(法2=東洋大牛久)は2度の併殺打を奪う粘りの投球。三回を終えて1点差で河北(営3=浦和学院)につなぐ。このまま打線の奮起に期待をしたいところだったが四回、死球と安打で無死一、二塁のピンチに。続く2番大森(駒大)の三遊間の深い当たりを遊撃木村(総4=霞ヶ浦)が好捕し素早く送球。アウトとなれば流れを変えるかもしれない懸命のプレーも、一塁小口(法3=智弁学園)がボールをグラブにおさめることはできなかった。代わった大宮(法4=鳥取城北)も新田(駒大)に二塁打を浴び、この回5失点。五回には浦口(駒大)に走本を許し7点ビハインドの厳しい展開に。
攻撃は二回に木村、岡崎(営4=帝京)、橋本吏(総2=花咲徳栄)の3連打で1点を返す。三回には1死ニ、三塁の好機で佐々木(営4=帝京)が中堅に犠飛を放ち2点目を挙げたがここまで。四回以降は福山(駒大)相手に手も足も出ず、1人の走者も出すことができなかった。
5番手は試合前まで防御率1位の細野。その実力を発揮し最速149㌔の投球でテンポよくアウトを積み重ねる。しかし四球で走者を背負うと続く鵜飼(駒大)の高く上がった打球は右前に落ち、運悪く失点。この1点で防御率は池内(国学大)を下回り、掴みかけた初タイトルも手からこぼれ落ちた。
抑えの羽田野(法3=汎愛)は初球から151㌔を計測しついに才能が開花。15四死球と乱調の投手陣の中で存在感を示す。しかし八回途中ですでに最後の投手を使い切り、延長に持ち込む余裕はなかった。今季ワーストの11失点。細野の登板を待たずして試合は決していた。
試合前は今季1番の気合で盛り上がっていたチームも中盤から愕然として言葉を失った様子だった。入替戦回避に大手をかけながら6連敗。逃した1球、1点、1勝の重みを痛感した。「あとは入替戦をどう戦うか」と佐々木主将。神宮で戦うために集まってきた選手たち。その切符は自分たちで掴むしかない。
◼️コメント
・杉本監督
(まさかの展開でこうなってしまいましたが、今の気持ちを聞かせて下さい)本当に勝負事っていうか、そこの流れとかの怖さっていうのは十分わかっていたはずですけど。やっぱりそんなに簡単に流れがうちにこないってつくづく思いました。最初の3回くらいは同点にするチャンスで、あそこで同点にしてたらまた話が変わってくるっていうふうなところなんでしょうけど。ゲームプランとして、細野が打撲があるのでアドレナリン出てても50から60球くらいまでっていうふうな話だったので、そこをどういうふうにして繋つないでいくかっていうところ。最初、松澤が入れ込みすぎてああいうふうになってしまったのが誤算なんですけど、それを立て直して、それで1イニング2イニングってつないで細野のところにいこうって思ったときの河北のところの5点ですね。あれが、エラーも含めてチームとして何やってるか分からないような感じ。考えられないようなエラーが出てしまって、それを追いつくことができなかった。
(あと1勝が遠かったがそこはどう捉えているか)そこのところについては誰しもが1勝1勝っていう感じじゃなかったんですね。目の前の試合を勝とうっていう話でいって、目の前の試合に6回負けた。ずっと言ってたチームとしてやっていこうっていうふうなボイスプレーであったり、当然やるべきこと、やらなきゃいけないことが徹底できてなかったっていうのが最終的に響いてくる。普段の練習がそのまま出ちゃったっていうところ。こうすれば負けるんだっていう必勝法の逆の必敗法みたいな感じで。フォアボール15個出したら負けるし、ああいうふうなところでエラーしたら負けるし。ボイスプレー使わずに、声が出ずにカバーリングとかベースカバー出来なかったら負ける。負けるお手本のような試合が続いた。それを徹底出来なかった。選手は一生懸命キャプテン中心にすごく頑張ってくれたと思います。それを方向づけれなかったのは監督の責任。
(入替戦までにやっておきたいことは)それは確実に抽出してるので、僕だけっていうよりもそれを選手と1回全体で話をさせていただいて、やるだけ。準備をしっかり、入れ替え戦の準備っていうんじゃなくて、凡事徹底。野球っていうふうなこと。先ほども言いましたけど「勝つために絶対的にこれはみんなで徹底していかなきゃいけないことだね」っていうのをもう1回。目新しいことをする必要は全然ない。基本をもう1回徹底しようと思います。
・佐々木(営4=帝京)
(キャプテンとしては今日の試合全体含めて)今日の試合は自分たちの弱さが出たと思うので、あとは入替戦をどう戦うか、入替戦までにどう自分たちのチームを仕上げるか。そこは前向きにしっかりやるだけだと思うので、あと少し時間があるだけ自分たちはラッキーだったなと思うのでそこでしっかりチームを作り上げて、入替戦で勝てるようにやっていきたいなと思います。
TEXT=小林夏実