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2015.04.30
コラム

第459回 再会 執筆者・酒井奈津子

 まだ4月ですが、半袖を着ている人をちらほら見かける陽気になりました。私も半袖デビューと言いたいところですが、今月はアイススケート部の取材で週に一度リンク行っていたので、まだ冬用のコートでさえ置き去り状態です(笑)


 話は変わって、3月に高校時代の吹奏楽部の顧問の先生が定年退職されました。先日先生を迎えて、OB・OG12世代、総勢170名が集まった大同窓会が行われ、私も合奏に参加してきました。会場に着くなり、子連れの方々や私よりもっと上の世代の知らない先輩ばかりですでに輪ができていて、同期を探すのに一苦労でしたが、久々に再会すると当時の部名で呼び合い懐かしい話で盛り上がりました。ホールに入り楽器の準備開始。私は自分の楽器を持っていないためお借りしたものだったのですが、ケースを開けるとそこには金色に輝いた朝顔型のベルに、U字型の長い管。そうです、第二の再会相手はトロンボーンです!楽器を組み立てるのは実に2年半ぶりで、中学、高校6年間付き合っていただけに感慨深かったです。合奏は音を鳴らすだけで精一杯でしたが、先生のダイナミックな指揮で楽しく演奏でいてよかったです。

 吹奏楽部で過ごした6年間は私にとって青春でした。飽きやすいタイプの私が同じ部活を続けられたのは、仲間に恵まれ、楽器が吹奏楽が本当に好きだったからです。この日、思い出の地で思い出のメンバーと思い出の曲を演奏して、忘れかけていた吹奏楽に対する感情がこみ上げてきました。


 サークルも似ているところがあると思います。数年後何かのきっかけでスポーツ東洋を手に取り読むことがあったら、そのときはきっと暑さにも寒さにも負けず取材に行ったこと、新聞づくりに奮闘したこと、常に向上心を持っているからこそ時にぶつかったこと。このサークルで過ごした3年間の思い出が蘇るのではないでしょうか。白紙の状態から記事で埋め尽くしていくように、私の心の中ももっとスポ東の思い出を刻み込めるよう、残された期間全力で活動したいと思います。