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第95回関東大学サッカーリーグ戦(前期)2部第8節
6月6日(日)会場非公表
東洋大3-2中大
〈得点者〉(アシスト)
48分 横山(佐々木)
78分 前田泰
85分 前田泰(高柳)
〈出場メンバー〉
▽GK青木祐太(国4=狭山ヶ丘)
▽DF
高橋亮(国3=FC東京U-18)
中村勇太(国4=鹿島Y)
大森大地(国4=帝京大可児)
田頭亮太(国2=東福岡)→78分 MF平川孟人(国4=市立船橋)
▽MF
横山塁(国4=FC東京U‐18)
梅津凌岳(国4=京都橘)→73分 高柳郁弥(国3=大宮Y)
山下勇希(国4=昌平)
瀬畠義成(国3=JFAアカデミー)→82分 本間洋平(国2=札幌U-18)
▽FW
佐々木銀士(国3=青森山田)→73分 室井彗佑(国3=前橋育英)
前田泰良(国3=鹿島Y)→87分 塩澤隼人(国4=前橋育英)
2得点を決め逆転勝利に導いた前田泰
後半すぐに同点ゴールを決めた横山
(写真提供:東洋大学体育会サッカー部)
※掲載が遅れてしまい、申し訳ございません。
関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)8節目を迎える今節は、順位1位となる中大との一戦。開始早々相手に先制されてしまうも、後半で圧倒的な巻き返しを見せ、見事接戦を勝ちきり首位に返り咲いた。
「相手のゲームだった45分間でした」。試合後、井上監督は前半をこう振り返る。キックオフからわずか12分、相手攻撃陣の突破を許すとまさかの先制点を献上。これを皮切りに流れは一気に中大ペースとなり、東洋大は防戦一方を強いられる。16分、ゴール前での相手FK。ここはGK青木が冷静に対応するも、その後もピンチは止まない。20分、23分、それ以降も立て続けにゴール前まで迫られ、危ないシーンが続く。今度は相手の隙を突き上手く攻め上がる場面もみられたが、守備が堅く中々割れない。結局同点には追いつけず、相手に主導権を握られたまま0-1で前半を折り返す。
しかし1点ビハインドで迎えた後半、東洋大が目を覚ます。48分、佐々木からボールを受けた横山がサイドから駆け上がると、絶妙なドリブルで相手DFを突破しそのまま左足で押し込む。これが上手く決まり、開始早々同点に追いついた。勢いに乗った東洋大は、点差を広げようとその後も決定機を演出し続ける。55分に梅津凌、57分には山下、また61分に大森と、立て続けにシュートを放っていく。追加点とはならないまでも、前半とは打って変わって盛んに攻撃を仕掛ける展開に。しかしその矢先、相手の放ったミドルシュートがきれいに決まってしまい、またもや1点を追いかける状態へと戻されてしまう。だが諦めかけてしまいそうな状況の中でも、東洋大は前を見続けた。78分、絶好の位置でFKのチャンスを得ると、キッカー前田泰が冷静にコースを見極める。放たれたボールは真っ直ぐにゴールへと吸い込まれ、ここで再び同点に。さらに84分、同じく前田がゴール前で高柳からパスを受け、ここぞとばかりに右足を振り抜くと、ボールは見事ゴールネットへ。チームは残り時間わずかでのうれしい決定打に沸いた。程なくして試合終了のホイッスル。後半で怒涛の追い上げを見せた東洋大は最後の最後で逆転を演出し、中大からリーグ戦首位の座を奪い返した。
試合を終えて横山は、今節を「今季一番いい試合」と振り返る一方、「誰一人慢性はしていないと思う」と語る。次節は昨年まで1部リーグでプレーしていた専修大。決して気を抜くことはできない一戦となるが、東洋大は驕(おご)らず謙虚な姿勢で立ち向かっていくことだろう。
※感染症拡大予防のため、現地での取材は行わず映像をもとに作成しています。
◼︎コメント
・井上監督
前半45分間は中央大学さんのやりたいことをかなりやらせてしまった中、失点もあり相手のゲームだった45分間だった。それに対してあまりいい対応ができず、どうやったらよかったかという話をハーフタイムにして、後半は一気に息を吹き返したかなと思う。それは立ち上がりの2分で同点に追いついたということが非常に大きかったと思うが、その後見事なミドルシュートから逆転。これまでだと少しそこでダウンしてしまうかなという状況だったが、そこからセットプレーでフリーキックと逆転含めて巻き返せたことは、非常に選手、チームが成長した部分が見えたかなと思う。(相手チームの印象)やはりフィジカル的に非常に強いチームだった。昨年まで一部リーグで戦ってこられているチームであるし、非常に戦術的にも技術的にも難しい相手だった。(次節へ向けて)我々は自分たちの順位がどうこうっていうことではなくて、常にチャレンジャーとして試合に挑んでいきましょうという話をしている。そこは変えずに、目の前の試合に勝ち点3を取りにいくというマインドセットでいきたい。
・横山(国4=FC東京U‐18)
前半45分は自分たちのやりたいことができずに中央大学さんのやりたいことをやられてしまった。しかし後半続けて2失点しなかったことはすごくよかったし、もっと攻撃陣はシュートを打っていこうということで、立ち上がり点を決めることができた。自分たちの時間が続いた中で2失点目してしまい、結構みんな落ちていたが、どういう声かけができるか、みんなをもっと鼓舞するとか、そういうことを意識した。2-2になって最後ひっくり返したことは、今季一番いい試合したというか、自分たちで首位を倒したということは自信にもつながった。関東リーグ前期を全勝で終わらせるということは前期の目標なので、そこは振らさずやっていきたい。(自身の得点について)クロスを出すつもりだったが、結構相手が来ていたと思うので、最初だから打ってみようかなと中切り返して左足で。そんなにきれいなゴールではなかったが、気持ちで押し込めたのですごくよかった。(次節へ向けて)自分たちが1部昇格を目指している中、首位を今日打破していい流れに乗っているが、誰一人慢性はしていないと思う。連勝ということも考えつつ、全員でもう一度しっかり準備して勝ちたい。
・前田泰(国3=鹿島Y)
前半中々いい入りができず失点を喫してしまい、今季初のビハインドからの状況ではあったが、最終的にチーム一丸となって逆転勝利できたことは、少しではあるが成長できたのかなと思う。(自身の得点について)自分が得点を取ってチームに変化をもたらしたい、勢いをつけたいということは毎試合思っている。負けている状況だったが逆転を自分のゴールでできたことは本当によかった。1点目はフリーキックで取ることができたのと、2点目はみんなでつないで、最終的にゴールを取れたのは本当によかったと思う。(次節へ向けて)専修戦も難しい試合にはなると思うが、自分たちのやることはいつも通り変えずに、勢いを持って臨んでいきたい。また有観客であると思うので、そういった状況で試合ができることに、いろんな周りの人のサポートなどに感謝しながら、また精一杯戦っていきたい。
[次節試合予定]
第95回関東大学サッカーリーグ戦(前期)2部第9節
6月12日(土) vs専修大 千葉県総合スポーツセンター東総運動場 11:30キックオフ
※ジェイネットTVまたは関東大学サッカー連盟公式Youtubeチャンネルにてライブ配信が予定されています。
TEXT=松本考史