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第89回日本体育大学陸上競技会
5月2日(土)~3日(日)日本体育大学健志台キャンパス
1日目
男子100m
1組
2着 大野 10"79
5組
3着 与那原 10"88
8組
DNS 武田
23組
3着 永池 11"23
25組
3着 竹内 11"36
男子100m 2次レース
4組
6着 与那原 10"81
8着 大野 10"89
5組
5着 永池 11"22
6組
2着 竹内 11"27
男子400m
5組
6着 山本 50"10
男子1500m
4組
1着 堀 3'47"30
2着 服部弾 3'49"04
3着 生井 3'50"54
5着 服部勇 3'51"45
9着 荒武 3'55"47
12着 松崎 4'04"60
DNS 清水
DNS 横山
※男子三段跳の結果は、随時掲載致します。
2日目
男子200m
2組
3着 長部 21″91
男子800m
14組
3着 松崎 1′53″85
4着 長尾 1′54″13
15組
1着 本平 1′52″24
3着 眞柄 1′53″37
6着 尾上 1′54″00
DNS 増田
16組
6着 海谷 1′56″52
男子400m障害
4組
4着 相澤 57″56
男子400m障害2次レース
1組
7着 相澤 56″87
前レースの悔しさをバネに、堀(右)は目標記録を叩き出した
本平は関カレで決勝進出を狙う
関東インカレ(以下、関カレ)の最終選考や記録更新など、様々な位置付けで挑んだ今大会。1500mでは堀(済2・大牟田)が目標に掲げた日本選手権A標準を突破。昨年は故障に苦しんだ実力者が完全復活を遂げ、関カレに向けて中距離種目の勢いを加速させた。
関カレ男子100mのチーム内選考は拮抗している。出場枠を争うのは持ちタイムがルーキー最速の大野(法1・東洋大牛久)と昨年の関カレメンバーである与那原(法2・那覇)だ。この二選手が選考レースに出走した。大野は強みである中盤からの加速を生かして1本目で10秒79とまずまずのタイムを出す。しかし2次レースでは精彩を欠き、中盤以降にタイムを伸ばすことができない。また与那原も3月の春季オープン後からのけがが影響し、本来の爆発力が見られない。二人とも納得のいく走りとはならなかった。まずはレースで力を出し切ることが課題となる。
1500mの堀は、3日前の平国大記録会でベストを更新したものの、狙っていた記録を出すことができず、また服部弾(済3・豊川)に先手をゆずったこともあり「思うように体を動かすことができなかった」とラストに悔しさを残していた。その反省をもとに今レースでは服部勇(済4・仙台育英)のつくるペースにしっかりと乗り、3番手の好位置をキープする。1000mを過ぎると猛烈な切り替えでトップに浮上し、後ろから迫る服部弾の猛追を許さなかった。日本選手権A標準を突破するとともにデッドヒートの末に1位を勝ち取る理想のレースをしたことは、大きな自信へとつながったはずだ。
また練習の一環として3年ぶりの1500mを走った服部勇は速いペースで先頭を引っ張り、主将として自らの背中で後輩たちを鼓舞した。「楽しかった」という言葉通り生き生きとした走りを繰り広げ、レース後選手たちからは明るい表情が見られた。
2日目は、中距離勢が関カレの最終選考を兼ねたレースに臨んだ。3名が出場した男子800mの15組では、尾上(工4・長崎北陽台)が集団を引っ張る形で前に出ると、二人もそれに続く。ラスト1周を切ったところで眞柄(済2・三条)が先頭に立つが、最後の200mで切り替えた本平(済3・御調)がスパートをかけてかわすと、そのまま1着でゴールした。思い通りのレース展開で組トップを取ることができ、シーズン明けから記録会で実戦的なレースを重ねてきている成果が見られた。しかし、本平は「先週の後輩のタイムに比べたらまだまだだった」と、闘志を燃やしている。こうした気持ちを持ってチーム内で競い合うことで、関カレまでにさらに調子を高めていきたいところだ。
選手選考を終え、いよいよ関カレも間近となっている。ここからは、当日までにいかにコンディションを整えられるかが重要となるだろう。ハイレベルな戦いの中で結果を残すことは容易ではないが、各選手とも日々の練習の成果を発揮するような好走に期待がかかる。
■コメント
・塩田部長
記録がもう一つだったというのが正直なところ。もう少し全体的に上がってくれたら良かったかなと。眞柄は先週に800m、1500mで自己ベストを出していて今日は調子が落ちているが、彼の場合はすぐ戻っていくと思う。どの選手も、あとは特別なことをするのではなく自信の持てるような練習をして、うまく合わせていくだけだと思っている。(関カレに向けて)選手の気持ちの部分も大きいし、レースは運というところもあるので、まずは調子を上げてスタートラインに立つこと。3人とも入賞してもらいたい。
・服部勇(済4・仙台育英)
関東カレ5000mの出場を予定しているので練習の一環として出場した。また堀が日本選手権のA標準突破を目標としていたので、速いペースで引っ張ると話していた。(走りを振り返って)記録を出してくれて走りがいがあったし、3年ぶりに1500mを走って普段とは違うレース勘で苦手な部分もあったが、結果抜きに楽しく走れた。
・本平(済3・御調)
関カレ最終選考だったが、自分の中では、先週の土曜日の日体で後輩に負けてしまったので今日は負けないようにと思っていた。(レースを振り返って)尾上さんが54秒で通過するとおっしゃっていたので、それに付いて走っていって最後かわせたらということで、予定通り走ることができた。順位が1番だったのは良かったが、先週の後輩のタイムに比べたらまだまだだった。今季3試合目で、最後に30秒を切って上がれたのは今日が初めてだったので、そこは良かったかなと思う。(関カレに向けて)1、2年は予選敗退となってしまったので、今年こそ決勝にいきたい。
・堀(済2・大牟田)
この前の試合でラストがきかずに狙っていたタイムを切れなかったので、今回はラストまでしっかり溜め、最後に切り替えてスパートをかけられるようにと考えていた。自分の思い通りのレース展開になりラストスパートもしっかりかけられたので、理想のレースができた。タイムを出しても勝負に勝たないことには結果にならない。記録会なのでタイムを狙うのはもちろんだが、その中で弾馬さんや1500mの人たちにも勝つことが関カレで勝つことにつながると思ったので、今日はタイムとしては3分48秒を切ることと組でトップをとることを目標にしていた。その目標をどちらも達成できたので自信にして、今日の感覚を忘れずに関カレまでしっかりやっていきたい。
・与那原(法2・那覇)
関東カレのA標準を狙って出場したが、1か月前にけがをしてうまく練習を積めていなかったことが原因で、いいタイムが出せなかった。レース内容も感覚としてあまりいい手応えがなく、残念な結果だった。けがを治しながら練習していたので調整はしてこなかった。この試合に出ないと関東カレのメンバー争いに入れなかったので、無理してでも出ようと思っていた。(調子は)初戦の春季オープン前から痛めてはいたがそのときは練習をしっかりできていたので、そこまで悪くない結果だった。その後に悪化し、今日の結果は春季オープンよりも悪い。(今後は)関東インカレに出場できるかは今日の結果も含めて監督が決めると思うが、出場できたら100mだと自己ベスト、リレーは優勝を狙って準備していきたい。
・大野(法1・東洋大牛久)
関カレ前最後の試合だったので、出場できるように10秒60のタイムを狙って調整していた。1本目を10秒79で走れたので、2次レースで目標タイムが出る手応えは感じていた。ただ、まだ環境の変化などにうまく対応できていない面が結果に出たと思う。試合経験数が少ないことがわかったので、まずは試合を積めるよう慣れて、勝負所で結果を残せるよう練習から試合を意識していきたい。(大学生活での目標は)4年間で東洋大陸上部に貢献できるようしっかりとベストを上げて、日の丸を背負えるように頑張りたい。後半の加速力には自信を持っているのでそれを生かせるよう磨いていきたい。
TEXT=石田佳菜子、青野佳奈 PHOTO=石田佳菜子、青野佳奈