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平成27年度東都大学野球春季２部リーグ戦・日大戦２回戦
５月３日（日）日大グラウンド
東洋大３－４日大
七回１死二塁、適時三塁打を放つ中川
痛烈なライナーが右中間を襲った。七回１死二塁から１点差へと迫る適時打。一気に三塁へと到達した中川（法１・ＰＬ学園）は塁上でこぶしを強く握りしめた。
開幕から全試合で先発出場も、試合前の時点で23打数５安打。長打はなし。得点圏に走者を置いた場面でも５打数１安打と、オープン戦で打ちまくった男にしては物足りない数字だった。いい当たりを放ちながらも結果が出ず、「自分の感覚とのズレがあった」と初めて経験する舞台で苦しんでいた。それでも「少し戻ってきている」。焦ることなくバットを振り続けてきた。
１点ビハインドの九回２死走者なしの場面では、中前へと弾き返した。後続が倒れ勝利には結び付かなかったが、「とにかく単打で後ろにつなごうと打席に入った」。最後まで勝負をあきらない姿勢を見せ、持ち前の負けん気の強さを証明する一打となった。五回の安打と合わせ３安打の固め打ち。右へ左へ広角に打ち分けた。特に七回の三塁打は持ち味とする右方向へ飛ばす力を見せた。「外野手の間を抜ける強い打球」はまさに中川が理想とする打撃だ。公式戦初の複数安打と打点を記録したが、決して満足していない。「次は絶対に勝ちたい」。逆境をはね返すために、ルーキーの歩みは止まらない。
■コメント
・中川（法１・ＰＬ学園）
３安打打っても１打席目で打てなかった。反省している。（最後の打席は）いつもは決めてやろうと思っているが、今日は前に２本出ていたのでとにかく単打で後ろにつなごうと打席に入った。球は見えている。自分の感覚とのズレがあったが、少し戻ってきている。今回勝ち点を落としたので、次は絶対に勝ちたい。
TEXT=伊藤拓巳 PHOTO=青池藤吾
