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第97回日本学生選手権水泳競技大会
10月7日(木)~10日(日) 東京辰巳国際水泳場
(4日目・予選)
◆女子400m個人メドレー
2組
7着 何澤 4'58"01
3組
2着 竹村 4'49"57
→全体5位で決勝進出
4組
2着 田中佑 4'50"07
→全体7位で決勝進出
◆男子400m個人メドレー
4組
6着 田中万 4'22"94
◆女子100m自由形
4組
2着 山本葉 56"47
→全体6位で決勝進出
5着 山本真 57"32
◆男子100m自由形
3組
1着 土岐 50"98
4組
8着 勝岡 51"28
5組
7着 宝田 50"65
◆女子100m背泳ぎ
5組
2着 酒井 1'02"73
→全体7位で決勝進出
◆男子100m背泳ぎ
7組
1着 細川 55"38
→全体3位で決勝進出
4着 川端 56"03
4着 渡辺 56"03
◆女子200m平泳ぎ
2組
7着 池田 2'33"92
4組
2着 今井 2'28"78
→全体4位で決勝進出
◆男子200m平泳ぎ
5組
2着 花車 2'11"71
→全体6位で決勝進出
◆女子4×200mフリーリレー
3組
2着 白井-今井-山本葉-永島 8'15"17
→全体7位で決勝進出
◆男子4×200mフリーリレー
1組
3着 阪本-綾-花車-宝田 7'25"28
→全体7位で決勝進出
(4日目・決勝)
◆女子400m個人メドレー
7位 田中佑 4'54"64
8位 竹村 4'59"88
◆女子100m自由形
7位 山本葉 56"47
◆女子100m背泳ぎ
3位 酒井 1'01"63
◆男子100m背泳ぎ
3位 細川 54"92
◆女子200m平泳ぎ
3位 今井 2'26"11
◆男子200m平泳ぎ
3位 花車 2'10"25
◆女子4×200mフリーリレー
6位 白井-永島-山本葉-田中佑 8'12"60
◆男子4×200mフリーリレー
7位 綾-阪本-森-宝田 7'26"40
(女子最終総合成績)
1位 神大 361.0点
2位 日大 294.5点
3位 日体大 273.0点
4位 東洋大 270.0点
5位 法大 249.0点
6位 早大 245.0点
7位 中京大 227.5点
8位 近大 178.5点
(男子最終総合成績)
1位 日大 491.5点
2位 近大 316.5点
3位 明大 300.5点
4位 中大 299.0点
5位 早大 293.0点
6位 東洋大 180.5点
7位 慶大 154.5点
8位 中京大 151.0点
※掲載が遅れまして、大変申し訳ございません。
第97回日本学生選手権大会競泳競技(以下、インカレ)最終日は個人種目にて7名が決勝に姿を現した。女子100m背泳ぎの酒井(法2=武南)と男子100mの背泳ぎに出場した細川(営4=高松第一)、女子200m平泳ぎにて今井(法3=豊川)、男子200m平泳ぎの花車(文4=丸亀)がそれぞれ銅メダルを獲得。また、4×200mフリーリレーは男女ともに決勝進出。女子は総合4位、男子は6位でインカレは閉幕した。
この日最初の決勝種目、女子400m個人メドレー決勝に駒を進めたのは竹村(国3=近大付)と田中佑(国4=明星学園)だ。隣のレーンを泳いだ2名はひたすら東洋大のために泳ぐと、田中佑が7位、竹村が8位でフィニッシュ。コロナ禍により、練習もままならなかったが、田中佑は「とにかく楽しむ」とプラス思考で笑顔を見せた。「全てのインカレが素晴らしい思い出」この一言が田中佑の大学水泳の全てを物語るに違いない。
女子100m自由形決勝には山本葉(法1=花咲徳栄)が名を連ねた。出場メンバーのほとんどが1年生と、ルーキー揃いのレースに。山本は安定感のある泳ぎを見せ、予選と全く同じ56'"47というタイムで終えた。初のインカレを終えて、課題を見つけたルーキーは「来年はチームにいい波をつくる」と早くも前を見据えて、一歩動き出す。
酒井は女子100m背泳ぎ決勝へ。昨年4冠を成し遂げているが、今大会は優勝を手にしていなかった。強さと実力を見せつけ、レース序盤からリードを奪い、トップで折り返す。しかし、後半になると他大の選手が追い上げ、秀野(神大)の反撃をかわすことができず。惜しくも3位となったが、東洋大に大きく貢献した。
今大会好調が光る細川は男子100m平泳ぎに出場。54秒台が出れば、上位が狙えるという状況でレースに臨んだ。細川も前半から飛ばし、1位でターンするもあと一歩及ばず、3位に終わった。「最高の結果を出せた。この大学でこの同期と水泳できて幸せ」と清々しく語った細川は、辰巳を後にした。
女子200m平泳ぎ決勝には今井が出場した。決勝のレースに挑んだ選手の中で最も速い自己ベストタイム所持者である今井は、優勝を考えていたが3位で今年のインカレを終えた。昨日の200m個人メドレーに続いて、表彰台入りを果たした実力者。来年、最終学年としてインカレに挑む今井の活躍から目が離せない。
花車は男子200m平泳ぎ決勝に姿を見せた。2分8秒台を出したことがある花車は大きな期待を背負い、レースへ向かう。途中から上位選手を捉え始め、必死に追ったが優勝とはならず。それでも、3位入賞を果たし、4年生としての意地を感じさせるレースを披露した。
インカレで最も注目度の高い男女4×200mフリーリレー(以下、8継)決勝。女子は白井(国4=宝塚東)、永島(営3=埼玉栄)、山本葉、田中佑の4人で勝負に出る。第1泳者の白井が気迫あふれる泳ぎで、先頭に躍り出るがその後ブレーキがかかる。7位で永島にバトンタッチするもなかなか攻めることができない。続く山本葉が1年生ながら積極的に泳ぐと、アンカー田中佑へ。田中佑も最高学年としてのプライドを胸に泳いだが、無念の6位に沈んだ。
一方男子は、綾(文3=丸亀)と阪本(国4=三重)、森(国2=名古屋)、宝田(法4=東福岡)で挑戦。綾が必死にくらいついていき、苦しい状況の中で、4年阪本へ。阪本は猛追を図ったが森、宝田も開いた差を縮めることができず、悔しさが残る7位でのフィニッシュとなった。掲げた目標に手は届かなかったが、これにて熱き4日日の戦いは幕を閉じた。
『女子総合優勝、男子総合4位以内』この目標を達成するべく、どんなに辛い練習も仲間とともに乗り越えてきた東洋大水泳部。時には計り知れない涙を流すこともあっただろうが、部員51人で「一心」となり、心と気持ちを一つに戦ったことは今後の絶大な糧になる。
◼︎コメント
・細川(営4=高松第一)
(最後のインカレでしたが、どんな思いで)最後だということは極力考えずに泳いだ。最後と思うと変に緊張したり力んだりしてしまうと思ったので、とにかく普段通りいつも通りの試合を泳ぐつもりで挑んだ。(100m背泳ぎを振り返って)最高の結果を出せたと思っている。今自分ができる完璧なレースをしての3位なので、本当に自分の実力で掴み取った結果だと思う。全く悔いはなく、清々しい気持ち。(同期、後輩に伝えたいことは)まず同期には「一緒に水泳してくれてありがとう」と伝えたい。みんな性格がバラバラで何度もぶつかり合ってきたが、今振り返るとその全てが思い出。この大学でこの同期たちと水泳ができて僕は本当に幸せだった。次に後輩には「結果を出せ」と伝えたい。僕たちの学年が抜けると東洋大学の男子はかなり弱くなる。後輩たちには一刻も早く結果を出してもらわなければいけないと思っているので、厳しく思われるかもしれないが、この一言だけを送る。
・白井(国4=宝塚東)
(4年主将として挑んだ最後のインカレを振り返って)後輩たちを引っ張っていこうと挑んだインカレだったが、実際のところ、1番足を引っ張ってしまった。後輩達には申し訳なく思うが、それでも最後は「りおさんがいたから頑張れました」って言ってくれる後輩達がいて、感謝の気持ちでいっぱいだし、ここまで女子主将としてやってきた道のりは決して間違っているものでは無かったと後輩達のおかげで思う事ができた試合だった。(ともに戦った仲間、同期に伝えたいことは)ここまで3年半全員頑張ってきたと思う。3年半の間、目の前で全員のベストが見れたこと、同期全員が喜んでる姿を見れたこと、その光景を思い出してこれからの努力の糧にしていく。これからの活躍を期待している、という言葉をもらったのでこれまで同期に支えてもらった恩返しを結果で表していきたいと思う。
・田中佑(国4=明星学園)
(4年生として、最後のインカレはどんな気持ちで)昨年のインカレから、「最後のインカレは万全の準備をして、とにかく出し切ろう」と思っていたが、この1年間、東洋大学は、コロナによって立て続けに起こる不運な出来事や様々な状況に、悩まされ、苦しんだ。それはインカレの目前、1ヶ月前まで続き、何度も理想とはかけ離れた練習状況に陥ったが、沢山の先輩方から「頑張れ」よりも「楽しんでこい」のお言葉をいただき、思うように調子上がって来ない焦りや不安は大きかったが、その気持ちを抑え込んで、とにかく楽しもうと思ってインカレに挑んだ。(400m個人メドレーを振り返って)前日の200m個人メドレーでは、タイムも順位も振るわずに悔しい思いをしたので、400mではその悔しさをぶつけた。目標にしていた自己ベストと3枚残りを達成することはできなかったが、1ヶ月前にはエントリーする事すら躊躇っていた400mを決勝の舞台で戦う事ができて本当にうれしかった。(フリーリレー決勝を振り返って)4×200リレーは予選直後に急遽、決勝のアンカーを任せてもらえる事が決まったため、兎に角全力で、今の力を全て出し切って、最後の最後まで振り絞ろうと思って泳いだ。400を2本全力で泳いだ後の200mは体力的に振るわず、100mターンした時点で足が完全に攣ってしまっていたが、とにかく最後まで動かし続け、タッチした。まさに死闘だったと思う。1年生の時、インカレでの初レースがリレーだった為、リレーから始まったインカレをリレーで締め括る事が出来て、感慨深さとうれしさを感じた。任せてくださった先生方と一緒に泳いでくれたメンバーには本当に感謝の気持ちでいっぱい。(チームで戦う最後のインカレだったが、4日間を振り返って)最初2日間、東洋大学は男女共に8位スタートと大きく出遅れ、雰囲気も重く、苦しい状況が続いたが、先生方やマネージャーさんの支え、サポートがあって選手の表情や雰囲気もどんどん明るくなっていった。出だしが思うようにいかなくても、気持ちを切らさずに最後まで全員が全力で戦った結果、決勝進出者やメダル、ベスト更新もどんどん増えていき、最終的には男子6位、女子4位まで順位を上げる事ができた。泳げなかった時期や練習が再開した時、自分を含めてみんな苦しい思いをしてきたが、この4日間はそんな状況であった事を感じさせないくらいの勢い、そして熱く、気持ちのこもった数々のレース、素晴らしい物をみんなが魅せてくれた。このインカレで泳げなかったメンバーも沢山応援してくれて、本当にスタッフの方々含め51人全員で戦ったインカレだったなと思う。経験した4回のインカレ、全てが私にとって本当に素晴らしい思い出になった。ありがとうございました。
・山本葉(法1=花咲徳栄)
(初めてのインカレを振り返って)個人のレースよりリレーの方が緊張したが先輩方が声をかけてくれて、楽しめた。結果はあまりよくなかったが思い出の残る初のインカレだった。(4年生に伝えたいこと、メッセージは)半年という短い間しか関われなったが色んな言葉をかけてもらい、感謝している。また、インカレでは4年生のかっこよさを改めて実感した。(インカレを経て、見つかった課題や今後の目標は)体力不足だと心の底から思った。何レースも泳がなければいけない中、どんどん体が動かなくなっていくのがわかったので、もっと体力をつけたい。また、来年は個人でのメダルを獲得して、チームにもっといい波を作りたい。
TEXT=浅野琴美