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2021.10.15
硬式野球

[硬式野球] リーグ戦4連勝ならず あと1点が遠く再び拓大に惜敗

東都大学野球秋季2部リーグ戦・拓大2回戦

10月14日(木)  等々力球場

●東洋大2-3拓大



拓大
東洋大


二塁打:後藤聖(三回)

松澤、細野、●岩崎(一敗)、渡邊、柿本、羽田野ー後藤聖、山本翔、斎藤


・打者成績

打順守備名前
(二)石上泰(営2=徳島商行)
(指)松本渉(営3=龍谷大平安)
(右)佐々木(営4=帝京)
(一)小口(法3=智弁学園)
(左)矢吹(総3=聖光学院)
(三)加藤響(総1=東海大相模)
(遊)松本憲(営1=成田)
(捕)後藤聖(法2=京都学園)

水谷(営2=龍谷大平安)

山本翔(営2=成田)

宮本(総2=大阪桐蔭)

斎藤(営1=九州国際大付)
(中)左向(営3=智弁学園)


36


・投手成績

名前球数四死球三振
松澤(営3=帝京)2 1/349
細野(総2=東亜学園)2 2/335
岩崎(総1=履正社)28
渡邊(総3=報徳学園)28
柿本(営1=東洋大姫路)21
羽田野(法3=汎愛)30



     


           土壇場で右前打を放ち、一塁上で吠える小口


 156㌔の豪速球で観客を湧かせた羽田野

       

 (写真提供:東都ベースボールWeb)


 夕暮れの光が差す中、行われた一戦の相手は現在単独首位を走る拓大。1回戦のリベンジを果たすべく立ち向かった東洋ナインだったが、勝ち越し叶わず2対3で敗北した。


 この日は松澤(営3=帝京)が今季初の先発を託された。初回、いきなり先頭打者に出塁され、併殺で早くも2死としたが、その後走者を背負い、満塁に。何としても抑えたい場面で内野安打を放たれ、先制点を与えてしまう。松澤は2回3分の1を投げ、三回途中からは細野(総2=東亜学園)がマウンドに立つ。難なく打者を打ち取ると、四回そして五回と驚異のテンポの良さでアウトを積み重ねた。


 攻撃は三回、後藤聖(法2=京都学園)が右中間を破る痛烈な二塁打を放つと、この日誕生日を迎えた左向(営3=智弁学園)も中前打で続き、チャンスを広げる。ここで打席に現れた石上泰(営2=徳島商業)の内野安打により、後藤聖がホームイン。試合を振り出しに戻した。


 指揮官は六回のマウンドに岩崎(総1=履正社)を送り出す。四球で出塁させると、続く打者に左前打を浴び2点目を献上。七回には渡邊(総3=報徳学園)が制球に苦しみ、満塁の危機を招いたが無失点で切り抜けた。終盤の八回は柿本(営1=東洋大姫路)が腕を振る。立正大1回戦にてチームを救ったルーキーだったが適時三塁打を打たれ、自身にとってリーグ戦初の失点を喫(きっ)した。


 ようやく盛り上がりを見せたのは八回。先頭の松本渉(営3=龍谷大平安)が巧みなバットコントロールで打球を中前に運ぶと主将・佐々木(営4=帝京)が内野安打をもぎ取る。無死一、二塁の絶好のチャンスで、この日全打席三振だった小口(法3=智弁学園)が右前打を放ち、1点差に迫った。小口は雄叫びをあげながら、仲間に向けて高々とガッツポーズをし、喜びを爆発させた。


 最終回のマウンドに上がった羽田野(法3=汎愛)は自己最速を大幅に上回る156㌔を記録し、夜の静かな球場をどよめかせる。しかし、その球速とは裏腹になかなかアウトをとることができない。四球と安打で満塁のピンチを生み出してしまうものの最後は三振を奪い、力強く拳をにぎりしめた。


 逆転の可能性を信じ、迎えた九回裏だったが、左向から始まった攻撃は三者凡退に抑えこまれる。東洋大の反撃は及ばず、軍配はまたもや拓大にあがった。


 投手陣は粘り強く奮闘したが、打線は9安打でわずか2得点と火花を散らすことができなかった。秋季リーグ戦もいよいよ折り返し地点に突入。ここから連勝を重ね、2部の頂点を掴みたい。



TEXT=浅野琴美