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2021.11.06
硬式野球

[硬式野球] 久しぶりの神宮戦は完封負け 不安を残し最終戦へ

東都大学野球秋季2部リーグ戦・専大2回戦

11月5日(金)  神宮球場

●東洋大0-5専大


専大
東洋大


三塁打:矢吹(五回)

渡邊、●松澤、野澤、河北、細野、羽田野ー後藤聖、山本翔


・打者成績

打順守備名前
(右)佐々木(営4=帝京)

水谷(営2=龍谷大平安)
(中)左向(営3=智弁学園)

打中橋本吏(総2=花咲徳栄)
(二)石上泰(営2=徳島商業)

牧(法4=帝京第三)
(一)廣岡(総3=拓大紅陵)

打一船曳(総1=大阪桐蔭)
(左)矢吹(総3=聖光学院)

鈴木(営3=土浦日大)
(指)上野(営3=浦和学院)

打指松本渉(営3=龍谷大平安)
(遊)松本憲(営1=成田)
(捕)後藤聖(法2=京都学園)

宮本(総2=大阪桐蔭)

山本翔(営2=成田)
(三)加藤響(総1=東海大相模)

岡崎(営4=帝京)

東小橋川(総3=帝京第三)


30


・投手成績

名前球数四死球三振
渡邊(総3=報徳学園)44
松澤(営3=帝京)39
野澤(総2=龍谷大平安2/320
河北(営3=浦和学院)11/321
細野(総2=東亜学園)18
羽田野(法3=汎愛)12


五回に被弾しスタンドを見つめる松澤


チャンスを逃し肩を落とす加藤響


中盤に3点奪われた河北

(写真提供:東都ベースボールWeb)


神宮球場に東洋大の戦士たちが久しぶりに姿を見せた。残り2戦となり、神宮で成長した姿を見せたいところ。しかし、試合は投手野手陣共に倒れ、悪戦苦闘を強いられる。昨季のような守り切れず攻めきれない戦いを繰り広げ、思い出の地で勝ちをつけることは出来なかった。


 この日の先発は渡邊(総3=報徳学園)。渡邊は3回を1安打、無失点に抑え、順調な滑り出しを見せ、先発の使命を果たした。


 一方、攻撃は三回まで三者凡退に抑えられ、専大相手に手も足も出ない。しかし四回、先頭打者の佐々木(営4=帝京)が俊足を生かし内野安打で一塁に立つと、左向(営3=智弁学園)の二ゴロで走者入れ替わりとなったが、続く石上泰(営2=徳島商業)の中前打で左向が足を三塁まで進め、チャンスメイク。微動だにしない試合の流れを東洋大に傾けたい場面だったが、廣岡(総3=拓大紅陵)が併殺に仕留められ、専大に先制への道を塞がれてしまう。


 四回からは松澤(営3=帝京)がマウンドへ。前回の登板では1失点と不安を残した松澤だったが、この日も五回に四球を与え本塁打を許し、一挙2失点。昨季、制球難に苦しんだ神宮のマウンドでリベンジを果たせず、松澤は悲しそうにスタンドを見つめた。


 先制を許しすぐにでも追いつきたい五回裏。今季絶好調の矢吹(総3=聖光学院)が右中間を襲うフェンス直撃の三塁打を浴びせ、ナインに勢いをつける。その後も後藤聖(法2=京都学園)が四球を選び、2死一、三塁でバッターボックスに立ったのは加藤響(総1=東海大相模)。しかし、加藤響のバットは空を切り、三振に打ち取られてしまう。加藤響はがっくりと肩を落とし、悔しさをにじませた。


 夕陽が照らしていたマウンドも瞬く間に暗くなり、辺りが冷え込んでいくと同時に投手陣の制球力も落ちていく。六回、野澤(総2=龍谷大平安)が2死一塁、2ストライクと相手を追い詰めたが「次で(抑えてベンチに)帰って来いよ」と声をかけた仲間の願いは届かず、満塁のピンチに。この窮地を救おうと河北(営3=浦和学院)がマウンドに上がったものの、走者一掃となる痛恨の二塁打を放たれ、この回3点を失った。


 八回には細野(総2=東亜学園)、九回には羽田野(法3=汎愛)と神宮のマウンドをよく知る二人が安定の投球を見せたが、肝心の野手陣の援護はなし。完封は避けたいところだったが、与えられたチャンスを生かせず、試合の流れを専大から奪うことができないまま零封で敗北を喫した。

 

 投打が一向に噛み合わない試合を展開し、主将・佐々木の大きな声がグラウンドに響き渡るものの、本塁が遠かった。1人の活躍では勝利の文字は見えてこない。4年生と試合できるのもあと1試合。今年度のチームスローガンは「一心」だ。最後は一致団結して神宮球場で有終の美を飾り、みんなで笑って終わりたい。



TEXT=宮谷美涼