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東都大学野球秋季2部リーグ戦・立正大2回戦
11月8日(月) 神宮球場
東洋大2-2立正大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
立正大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
東洋大 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
一條、河北、石上祐、岩崎、大宮、羽田野ー後藤聖
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打 | 安 | 点 |
1 | (指) | 松本渉(営3=龍谷大平安) | 3 | 1 | 0 |
打指 | 芦名(総4=木更津総合) | 1 | 0 | 0 | |
2 | (右) | 水谷(営2=龍谷大平安) | 2 | 1 | 0 |
中 | 橋本吏(総2=花咲徳栄) | 1 | 0 | 0 | |
3 | (二) | 石上泰(営2=徳島商業) | 3 | 0 | 0 |
打二 | 牧(法4=帝京第三) | 1 | 0 | 0 | |
4 | (一) | 小口(法3=智弁学園) | 3 | 2 | 1 |
打 | 森川(総4=浦和学院) | 1 | 0 | 1 | |
5 | (左) | 矢吹(総3=聖光学院) | 2 | 1 | 0 |
打左 | 岡崎(営4=帝京) | 2 | 1 | 0 | |
6 | (三) | 加藤響(総1=東海大相模) | 2 | 1 | 0 |
打三 | 瀬川(総4=聖光学院) | 1 | 0 | 0 | |
7 | (中) | 宮本(総2=大阪桐蔭) | 2 | 0 | 0 |
打右 | 佐々木(営4=帝京) | 2 | 0 | 0 | |
8 | (捕) | 後藤聖(法2=京都学園) | 3 | 0 | 0 |
9 | (遊) | 佐久間康(済1=千葉黎明 ) | 2 | 0 | 0 |
打遊 | 木村(総4=霞ヶ浦) | 1 | 0 | 0 | |
計 | 32 | 7 | 2 |
・投手成績
名前 | 回 | 球数 | 安 | 四死球 | 三振 | 失 | 責 |
一條(総1=常総学院) | 3 | 51 | 3 | 1 | 2 | 1 | 1 |
河北(営3=浦和学院) | 2 | 28 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 |
石上祐(法2=東洋大牛久) | 2/3 | 25 | 0 | 4 | 1 | 1 | 1 |
岩崎(総1=履正社) | 2/3 | 19 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 |
大宮(法4=鳥取城北) | 11/3 | 21 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 |
羽田野(法3=汎愛) | 1 | 18 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
大学最後の打席で安打を放ち神宮を沸かせた岡崎
チームの想いを胸に力投した大宮
犠打を決めた瀬川を笑顔で迎える仲間たち
(写真提供:東都ベースボールWeb)
4年生が引退の時を迎えた。今季最終戦は聖地・神宮球場にて立正大と激突。泣いても笑っても最後の一戦は2対2の引き分け。これにて、4年生は大学野球人生の幕を閉じた。
先発はこの日が神宮デビューとなった一條(総1=常総学院)。初回、先頭打者に四球を与えると、緊張に負けたのか二塁打を浴び1失点。二回には三塁打を放たれるも、内野陣からの声かけを背に、何とかピンチを凌いだ。
攻撃は三回、松本渉(営3=龍谷大平安)が中前打で出塁すると水谷(営2=龍谷大平安)が選球眼を光らせ、四球を選ぶ。すると、小口(法3=智弁学園)、矢吹(総3=聖光学院)の連打で逆転。生還した松本渉、水谷を共に戦ってきた仲間たちが手荒い祝福で迎え入れた。
しかし、六回からマウンドに上がった石上祐(法2=東洋大牛久)が制球難に陥る。四死球で満塁の走者を背負うと、痛恨の押し出しで失点。試合を振り出しに戻した。
スタメンに4年生の名は誰一人としてなかったが、指揮官は試合中盤から4年生を起用した。六回からは岡崎(営4=帝京)、瀬川(総4=聖光学院)が代打で出場。七回からは佐々木(営4=帝京)、木村(総4=霞ヶ浦)も出場機会を得たが出塁は阻まれた。終盤には芦名(総4=木更津総合)、牧(法4=帝京第三)、森川(総4=浦和学院)が打席に立つ。惜しくも安打とはならず、三振と飛球に倒れたがラスト神宮を思う存分楽しんだ。
七回途中からは大宮(法4=鳥取城北)が腕を振る。「何か後輩たちに残せるようなリーグ戦に」と語っていた大宮は巧みな投球術で三振を奪うと、マウンド上で右手拳を大きく握りしめた。気迫のこもった雄叫びをあげるとともに、これまでにないほどの感情を爆発させ、颯爽とベンチへ駆けていった。
4年生にとって大学最後の打席となった最終回には岡崎が観客の心を震わす中前安打を放つと、ベンチは派手に騒がしくなる。4年生の活躍を目にした後輩たちは目を輝かせ、白い歯を見せた。続く瀬川の犠打で岡崎が進塁し、2死二塁とする。「あと1本が出れば」の場面で、チームをけん引してきた佐々木がバッターボックスへ向かうが、バットは虚しく空をきり試合終了。最終戦は主将の打席で終幕した。球場では涙を流す4年生の姿も。しかし、神宮を去る頃には満面の笑みを浮かべ、胸を張って学生野球に終わりを告げた。
この日もベンチから積極的に声を出し、チームを鼓舞した明るさが持ち味の4年生。今年は彼らにとって苦しく、怒涛の1年だったに違いない。今試合をもって、4年生は「TOYO」と胸に刻まれたユニフォームを脱ぐ。2部の頂点へかけ上がることはできなかったが、険しい道のりを走り切った。東洋大学硬式野球部で培ってきたことを糧に、それぞれが歩む未来のステージでも羽ばたくことを願って。4年生、数え切れないほどの感動と勇気をありがとう。
TEXT=浅野琴美