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第95回関東大学サッカーリーグ戦(後期)2部第22節
10月30日(土)会場 AGFフィールド
東洋大1-0東国大
〈得点者〉
90+3分 大森大地
〈出場メンバー〉
▽GK
青木祐太(国4=狭山ヶ丘)
▽DF
中村勇太(国4=鹿島Y)
神山京右(国4=横浜FC・Y)→81分 高橋亮(国3=FC東京U―18)
田頭亮太(国2=東福岡)
大森大地(国4=帝京大可児)
▽MF
梅津凌岳(国4=京都橘)→69分 高柳郁弥(国3=大宮Y)
横山塁(国4=FC東京U-18)
平川孟人(国4=市立船橋)→79分 鍵山慶司(国4=青森山田)
山下勇希(国4=昌平)
▽FW
前田泰良(国3=鹿島Y)
小林粋(国4=大宮Y)→58分 佐々木銀士(国3=青森山田)
終了間際劇的ゴールを決めた大森
最後まで戦い抜いた東洋イレブン
(写真提供:東洋大学体育会サッカー部)
※掲載が遅れてしまい申し訳ございません。
関東大学サッカーリーグ戦(以下リーグ戦)第22節、後期最終節となるこの戦い。相手は1部昇格を決めている東国大。前後半ともに激しい攻防が繰り広げられるが互いにゴールはなし。同点のまま終わるかと思われた試合終了間際に大森が劇的ゴールを決め、リーグ最終戦を勝利で飾り、1部昇格を成し遂げた。勝つことへの執着がもたらした1点であると感じた。
序盤から互いにプレスをかけ合い、攻守の切り替えが激しい試合展開となったこの試合。3分CKを獲得し最初のチャンスを迎える。横山が蹴ったボールに神山が合わせるもゴールの枠を捉えることは出来ない。17分には梅津凌がペナルティーエリア内に走ってくる横山にクロスボールを出し、横山が力強く振り抜くも相手GKに阻まれる。29分、相手に中盤でボールを奪われ、中央からの侵入を許すも中村が守備でチームを救う。ここからは両チームとも、簡単にゴールエリアに侵入できない時間続く。40分に平川がハーフウェイラインあたりからロングパスを前田に出し、ボールを受け取った前田は小林にセンタリングをあげるも惜しくも小林のディングでのシュートは惜しくもキーパー正面。前半終了間際に相手にFKを獲得されてしまうが、青木がしっかりとキャッチ。前半を同点のまま折り返す。
得点が欲しい東洋大だが後半に入り、相手に反撃を許す。立ち上がりすぐの46分、相手の縦パスが通り、ペナルティーエリア内からシュートを放たれる。田頭を中心としたDF陣らが堅い守備をみせる。53分には平川がペナルティーエリア右にいた横山にパスを通し、シュートを放つも相手に阻まれてしまう。その後、相手に自陣ペナルティーエリア内まで侵入されるプレーが増え、苦しい時間が続く。試合終盤になってもお互いにゴールを割ることが出来ない。このまま引き分けかと思われた後半アディショナルタイム4分。東洋大は最後まで1点を取ることを諦めなかった。山下が左サイドからペナルティーエリア内に縦パスを通し、そのボールに大森が反応する。相手GKも飛び出してきて、ノーマークになった大森が落ち着いて蹴ったボールはゴールに流し込まれた。その瞬間に仲間が駆け寄り全員で喜びを分かち合う。直後に試合終了のホイッスルが響いた。大森はゴールについて「自分が点を取るという意識があったのでアグレッシブに攻撃に参加して、そこで点を取ることが出来て頭が真っ白になった」と振り返る。
3年ぶりに1部昇格を決めた東洋大。4年生にとっては最後の試合でもある最終節。この試合の勝利は「何としても勝利したい」というゴールへの執念が生み出した結果であるだろう。リーグ戦を通して井上監督はサッカー面では「守備の安定がチームの結果につながった」と振り返る。またそれ以外の部分では「試合に出てない4年生もそれぞれの役割を担って良い雰囲気にしてくれたことがチームとして大きかった」と語る。
※感染症拡大予防のため、現地での取材は行わず映像をもとに作成しています。
■コメント
・井上監督
まずはコロナ過という状況でリーグ戦最終節をむかえられて自分たちに昇格が残っているという状況の中でのゲームだったので、東洋大にとっては意味が大きな試合ということでモチベーション高く迎えられた。入りの部分では固さがみられたが徐々に自分たちの戦い方が出来た中で前半を同点で終えられたことは悪い結果ではないと思う。後半はこのまま試合が終わるかなと思ったが選手たちは最後まで勝ちを求めて最後まで走り、アディショナルタイムで劇的に1点取れたということは選手たちの頑張りが表れた試合だったと思う。リーグ戦を通して失点が総得点の半分以下であり、守備が安定したことはチームの結果につながった。
・大森(国4=帝京大可児)
後半は何としても点を取らなければいけなかったので、全員で攻撃の意識をもって戦おうという気持ちだった。(ゴールについて)自分が点を取るという気持ちがあったのでアグレッシブに攻撃に参加をした。点を決めた瞬間は頭が真っ白になった。(サッカー部の好きなところは)サッカーでもサッカー外でも仲が良く、何でも言い合える関係である仲間と勝利を飾れたことはすごくうれしかったし、そういう絆の強さがサッカー部の良さだと思う。
・神山(国4=横浜FC・Y)
試合の入りとしては昇格が決定していないという状況もあったので全員で勝って笑って終わりたいという気持ちで試合に入った。前半はお互いに結構固い試合であった。後半はあいてのペースで、踏ん張る時間が長かったけれど最後まで全員で戦ってロスタイムで点を決めて勝てたので良かったと思う。(守備で意識したこと)無失点ということには常に意識していることで、今日の相手は奪われた後のカウンターが速いことをみんなで共有していたのでそこの準備や対応を意識していた。(サッカー部の強み)一体感です。最後こういう形で終われたのも試合出る出ないに関わらず、それぞれのところでチームのために動いたと頃が東洋大学の強みだと思う。
TEXT=飯塚望