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12月25日から北海道帯広市で第94回日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)が行われます。そこで、インカレ直前特集と題してスポトウが選出したチームの注目選手にインタビューを行いました。今回はFW宮田大輔選手です!
(写真提供:宮田選手ご本人)
東洋大の全勝優勝で幕を下ろした関東大学アイスホッケーリーグ戦(以下、リーグ戦)。そこでベスト6にも選出された宮田大輔(社3=白樺学園)選手が、リーグ戦での自身を振り返るとともに、チームの成長とその強さを評価。3冠がかかるインカレに対する思いも語った。(取材日・12月13日、聞き手=青木智哉)
ーーリーグ戦はいかがでしたか
ワクチン接種とかもあって、初戦の方は各々コンディションをつくるのが大変な時期もあったんですけど、きちんとコンディションを上げられたことが、勝因の一つかなと思います。プレーに関しては、例年よりも我慢するところは我慢して、チームのためにみんながプレーできていたので、それが優勝につながったと思います。
ーー日程や方式の変更に対応できましたか
そうですね。合宿から東京に戻ってきてワクチンを打つという感じだったので、2、3日は熱が出て、練習に出れなかったりもありました。それがもう初戦(法大戦)ぎりぎりで、コンディション的にも不安なところはあったんですけど、そういう部分に関しては、みんなよくコミットしたかなと思います。
ーーリーグ戦の目標は何でしたか
リーグ戦というよりかは、チームとして、3冠(秩父宮杯、リーグ戦、インカレでの優勝)と全日本でベスト4という目標を立てていて、その部分で、春(秩父宮杯)に優勝して、今回(リーグ戦)も優勝できて、3冠の2つはタイトルが取れたので、まだ目標を達成する途中ですが、よかったと思いますね。
ーー個人的な目標はありましたか
去年のポイント数とかは上回りたいなと思っていたので、若干ですけど、上回れたのはよかったかなと思います。ただ、もうちょっとポイントを取りたかったという悔しい気持ちもちょっとあります。
ーー春までに課題はありましたか
春は、チームが負けている状況やピンチの状況のとき、個人プレーに走っちゃうことがあったんですけど、そこは少し改善されて、チームで戦おうという意識が少しずつ芽生えてきたのかなと感じました。
ーー改善するために意識されたことはありますか
メンタルトレーナーの先生がいてくださって、そこで何回か講義を受けました。あとは、練習の雰囲気づくりといった部分で少しずつ変わっていったのかなと思います。
ーー宮田選手の調子はいかがでしたか
去年に比べてよかったです。トレーナーの方とも相談しながら、身体のコンディショニングの面はつくってきたので、春や去年よりもだいぶよかったですね。
ーープレッシャーは感じていましたか
いや、特にプレッシャーとかを感じることはなくて、受け身にならないように気をつけて、どんどんチャレンジしていこうという気持ちで臨んでいました。
ーー明大戦はいかがでしたか
秋リーグでいちばん東洋のホッケーができた試合だと思っています。具体的には、奥にパックを運び、素早く奪えたことで、プレーを長くできました。たぶんシュート数に表れているんですけど、ほぼ僕らのペースで試合が進んでいたと思います。大一番の明治戦でそういう試合ができたということは本当によかったなと思っています。
ーー明大戦でSH(ショートハンド)の中、得点されたシーンはいかがでしたか
パスをもらったときに周りを見たんですけど、みんなもチェンジに行っていたので、僕一人で相手の方に攻撃する形になりました。3人に囲まれていたので、ちょっと突破するには難しいかなと思って、キーパーがちょっと見えなくなるような形でシュートを打ったんですけど、いいコースに飛んで入ったので、よかったと思います。
ーー中大戦はいかがでしたか
いざ試合になると去年のことも思い出したりしましたが、絶対に負けないという気持ちは持っていました。シュート数をみると圧倒していたと思いますが、ところどころで我慢の時間があったので、そこを我慢しきれたことが勝因の一つだと思います。
ーー数字の面での成績は意識しますか
そうですね。去年とかももっとポイントを上げたかったんですけど、1試合あたりのシュート数が少なくて。去年は1試合で3本くらいだったんですけど、今年は6、7本くらい打っている試合が多かったので、入る入らないの前に、シュートを打つことを意識しましたね。
ーー今年は評価できると言えますか
そうですね。まあ、もうちょっと取りたかったですけど、及第点くらいですかね。
ーー収穫はどこにありましたか
苦しい試合のときに我慢できず、ペナルティーで自滅していくパターンが多いので、全員がチームのために我慢するということを意識できたのは収穫かなと思います。
ーー課題はどこにありましたか
プレー面において、個々が強すぎて、個人プレーに走るときも度々あるので、そこは5人全員で攻めて、5人全員で守るというホッケーを60分間ずっと続けていくようにできればなと思います。
ーーベスト6に選出された率直な気持ちを教えてください
正直、選ばれると思っていなかったので、嬉しかったですけど、もうちょっと活躍して受賞したかったなという気持ちもあります。半面半面といった感じですね。
ーーどの部分を評価されたと思いますか
少ないですけど、ほぼ毎試合ポイントできていましたし、シュート、ゴールに向かう姿勢というのも評価されたのかなと思います。
ーーご自身の強みはどこにありますか
シュートとスピードです。だからこそ、今年は多めにシュートを打とうという意識が出ました。
ーーベスト6を東洋大が独占したことはいかがですか
下位にも上位にも取りこぼしなく、ほとんどの試合で圧倒していたという点で、ベスト6全員が東洋になったのかなと思います。
ーーチームの雰囲気はいかがでしたか
非常に上級生、下級生関係なく仲の良いチームなので、下級生も上級生にプレー面などの意見を言いやすい環境だったのかなと思います。
ーープレーに参加していない時間帯はどうされていましたか
うまくいっているときには「ナイス」とか言っています。そうでなかったときはさらに突き詰めて、次のシフトでは頭がクリアになっているように、しっかり「何でここで取られたんだろう」という問題点をその場で解決するようにしています。
ーーインカレにかける思いはありますか
地元の帯広で開催されるので、今シーズン始まる前からやってやるぞというのは思っていて。あとは、4年生とプレーできるのはインカレが最後なので、勝って終われたらなと思っています。
ーー2年前と比べて、違うところはありますか
そうですね。1年生のときは元気に頑張ってやろう、生き生きやろうみたいな感じだったんですけど、3年目になると上級生なので、よりチームのためにというか、勝つためにプレーしなくてはいけないという覚悟、自覚みたいなものが少しずつ出てきました。
ーーインカレで勝ち進むためにポイントとなる部分はどこですか
運動量は他の大学より劣っていては駄目だと思います。やはり早い段階からパックを奪って、ずっと攻めている状況が理想なので、圧倒して勝ちたいと思っています。
ーーインカレに向けて意気込みをお願いします
やはり大事な大会の一つですし、目標が三冠なので、いい緊張感とリラックスもしながら試合に臨めたらなと思います。
ーーメッセージをお願いします
とりあえず春と秋に優勝できたので、インカレも東洋のホッケーをして勝っていきたいと思います。
◇プロフィール◇
宮田大輔(みやた・だいすけ)
身長・体重/170㌢・77㌔
生年月日/2001・1・29
血液型/O型
出身地/北海道帯広市(インカレの会場となる『帯広の森アイスアリーナ』は、小中高とホームリンク)
今季リーグ戦で印象的なシーン/優勝の瞬間
自分自身のMVPの瞬間/明大戦の得点シーン
チーム内のMVP/GK佐藤永基(社2=白樺学園)