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2022.03.08
硬式野球

[硬式野球] 河北、痛恨の4失点 反撃するも日本製鉄鹿島にあと1点及ばず

春季オープン戦

3月8日(火)東洋大グラウンド

●東洋大3-4日本製鉄鹿島


日本製鉄鹿島
東洋大


●河北、野澤、羽田野ー廣岡


河北は4失点と課題の残る試合に


適時三塁打を放った廣岡


主将の小口は厳しい表情で試合を見つめていた


(写真提供:東洋大学硬式野球部)


これまでの穏やかな陽気とはうって変わり、冷たい小雨が降る中で始まった日本製鉄鹿島との試合は河北(営4=浦和学院)が5回までに4失点。反撃も及ばず、3対4で接戦を落とした。


 この日、河北の右腕はコントロールに苦しんだ。初回からボール先行の投球で四球を与えると、続く打者に三塁打を浴び、簡単に先制を許す。なお走者三塁の危機から切り抜けたいところだが「少し固くなってしまった」とさらに左前打を許し、初回から2点を失った。


 調子が一向に上がらない。二回、相手を二塁に置いた状態でサインを変えようと止まったところをボークと判定され、グラウンドに嫌な空気が立ち込める。しかし小口(法4=智弁学園)の「ここが大事」との言葉に気合を入れ直し、なんとかピンチを凌いだ。それでも悪いリズムを断ち切ることが出来ず、三回には連続四死球に暴投で3点目を与え、四回もさらに1点を献上。「変化球や、左右打者の外と内のストレートの精度などが課題」と語ったように、悔しい結果となった。


 一方、河北を助けたい打線は反撃を開始。四回、大髙(営3=常総学院)の強い打球が三塁手のグラブを弾き、内野安打で出塁すると小口が死球を受け2死一、二塁。この好機に廣岡(総4=拓大紅陵)が「どんな形でもいいから後ろにつなぎたい」とライトを襲う三塁打で2点を返すと、続く打席には前の試合で活躍を見せた松本憲(営2=成田)。巧みなバッティング技術で中前に落とし、さらに1点を追加した。東洋大に流れが傾きかけていたところだが、松本憲が飯田(H29年度営卒=日本製鉄鹿島)にけん制で誘い出され、同点への道は塞がれてしまう。


 冷たい空気とともに、重々しいムードが彼らを覆う。同点のチャンスをうかがい連打で攻撃を仕掛けるも後続が倒れ、悪戦苦闘を強いられる。「1点に対する執着心、あと1点が及ばなかった」と主将が語る通り、与えられたチャンスを生かせず、敗北を喫した。


 この日、東洋大には常に緊張感が漂っていたものの、あと一歩で勝利を逃す形となった。「連敗は絶対にしない」。1部昇格に向けて自信をつけるため、彼らは必死に勝利を掴みにいく。



■コメント

・小口主将(法4=智弁学園)

(初回から先制点を取られた時のチームの雰囲気は)全然焦りとかなくて取り返したらいいって感じでした。でもちょっとリズムが悪くてなかなかいいようには進まなかったです。(声を出す選手が少なかったですが)リズムが悪くなると声が出なくなっていってるんで、そこを直せばもっと良い雰囲気でできるかもしれないです。(打者はあまり粘らない印象を持ちました)積極的にはいけてるかなとは思っているんで、あとは2ストライクからどれだけ粘ることができるかです。(今日の課題は)1点に対する執着心。あと1点が及ばなかった、惜しいは負けです。その1点をどう取るかどう抑えるかだと思います。(次戦に向けて)連敗は絶対にしない。次戦は一球集中で勝ちを取りににいきます。


・河北(営4=浦和学院)

(今日の目標は)無失点で抑えることです。(試合を振り返ってみて)ボールが先行していて、守備のリズムも作れなかったですし自分自身も苦しい展開を作ってしまいました。(二回にはボークもありました)打たれると思ってサインを変えようとした時に止まってしまいました。(得点圏の時の心情は)少し自分自身固くなってしまった印象があります。(見つかった課題は)カウントを取れる変化球の精度や、左打者右打者の外と内のストレートの精度など課題は多いです。(次戦に向けて)今日出た課題をしっかり潰して抑えます。


・廣岡(総4=拓大紅陵)

(四回打席に立った時の心情は)なんとか一点を取りに行きたい気持ちで、どんな形でもいいから後ろにつなぎたいと思っていた。結果として良い打球になり良かった。(三塁打を放った時の感触は)逆方向に狙っていたなかで逆方向に飛び、感触も良くいい形で打てた。(今のチームの課題は)追い詰めてからの逆転が去年の課題でもあり今回の試合でも同じ形になってしまった。(次戦に向けて)次戦はどんな形でも必ず勝つことを意識して、全員で戦っていきたいと思う。


・野澤(総3=龍谷大平安)

(自分の投球を振り返って)今日はいいバランスで投げることができ、粘り強く投げることができたのでよかったです。(前回から変えたところは)変化球の割合を増やして、しっかりコースに投げ分けることをしました。(前回はピンチの際「焦った」とコメントしていましたが今回はいかがでしたか)何度もピンチがありましたが力をぬいて、焦ることなく自分のテンポで落ち着いてピッチングすることができたため、抑えられたと思います。(次戦に向けて)まだ変化球にキレがなく、空振りがとれないので次の試合までには、キレのある変化球をコントロールできるようにしたいです。


※学年は新年度のものです。


TEXT=宮谷美涼