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小島は得意の高速ドリブルで相手の壁を壊していく
「高いレベルでプレーが出来る選手」と小学校から一緒の瀧澤(ラ4・東洋大牛久)は鋭い表情で語った。右サイドから高速ドリブルで運び、左足から放たれるシュートは誰も止められない。今では一人で局面を打開する。しかし、10番を背負うまでの道のりは決して容易なものではなかった。今回はそんな小島にスポットを当てたい。
「自分が10番を背負うとは思ってもいなかった」。新しい背番号を背負い小島は嬉しそうに語った。
小学校1年生の時、小島は3歳上の兄の影響を受け地元の少年団でサッカー人生をスタートさせる。中学卒業と同時に3つのJリーグの下部組織への入団テストを受けるが、結果は全て不合格。この結果は、「もっと頑張らないと」と彼のサッカーへの情熱にさらなる炎をつけた。高校では中学から入っていた地元のクラブチームへ進んだ。合格した選手たちに負けないための『体の強さ、シュートの決定力』に重点を置いて取り組んできた。
高校では1年生からスタメンの座を獲得する。しかし、大学に入ると周りの選手のレベルの高さに衝撃を受ける。「初めはみんなうまくてついていけるか不安だった」と当時のことを懐かしそうに語った。1年生のときはBチームでずっとリーグ戦に出ることが出来なかった。2年生で初めて出場するも、出場時間はたったの10分。悔しい思いを再び味わう。3年の前期では全く試合に出れず、悔しいから辛いという思いに変わっていた。そのような心中で迎えた後期、小島にスタメンのチャンスが訪れた。試合にフル出場し、更に得点を奪う。小島の努力は身を結びはじめた。「低学年からの努力が実っている選手」と古川監督も認める程の努力家だ。
小島はプロへの道を目指しシュートの精度アップへ追い込みを掛ける。彼の存在が東洋大イレブンのリーグ優勝、そして1部昇格へ導いてくれることに間違いはない。大学最後の1年でのさらなる飛躍に注目だ。
全身をフルに使った守備は相手に隙を与えない
■小島正之介(こじままさのすけ)
164㌢/55㌔
H5・4・2
出身/常総アイデンティU-18
血液型/不明
ポジション/MF
憧れの選手/メッシ
好きな母の味/カレー
好きな女性のタイプ/気が利く人
仲の良い後輩/田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)
第4回は来週、5月29日(金)に掲載します。
お楽しみに!
TEXT=横山恵美